見出し画像

academyまでの180日間 day20

9時起床。昨日恭平さんが歌った「どしゃぶりの雨が真っ逆さまに」がほんとになった。朝から本降りで、どこに行こうかなと考えたとき、「もう一回村上春樹ライブラリーに行きたい」と思ったので、思うままに従ってみた。行きしな、昨日の観音さまに感謝を込めて再度合掌。今日も丁寧に生きると誓う。

ライブラリーで食べた卵サンドは、だし巻き玉子とサクサクのトーストが意外と好相性でびっくり、美味しかった。途中で村上春樹にしか見えないお客さんがいて、危うくサインをもらいに行くところだった。「違いますよ」と教えてくれた館内のスタッフさんに感謝しつつ、本人じゃないのかとがっかり。似すぎるのも罪だね……。

外に出てもまだ雨は真っ逆さまで、折りたたみ傘じゃ足りず、コンビニでビニール傘を調達。パカッと開くとすっぽりと雨から守られ安心……なのは上半身だけで、足元は一瞬でぐっちゃんちゃん。観念して荻窪へ向かう。

今日は東京のお友だちと会う約束。無事に落ち合えた。荻窪のtitleという本屋さんで、色んな本に触れながらお喋り。去年音楽ライブで知り合った私たちは現在どちらも書店勤めをしており、書店員ならではのトークがたのしかった。
お互い手に取る本は違うけど、その分発見がある。甘味と本とお喋りという最高の組み合わせを満喫。

数えきれないほど水たまりを踏んで駅に戻り、お次は吉祥寺へ。お友だちの案内でジャズの流れるおしゃれなお店につれていってもらった。わたしは一人だと自分の好きなところをリピートして新しいお店になかなか足を運ぶことがないので、こんなふうに「ここいいよ」とつれていってもらえるのは新鮮で嬉しい。しかも入った瞬間から「うん、いい店だ!」と納得の内装と雰囲気。お店の方も優しくて、久しぶりのフレッシュな野菜は体にしみた。

去年の下北でのライブで、彼女の方から話しかけてくれてわたしたちは知り合った。そこでインスタを交換し、わたしがSNSに創作物をアップするたびに、彼女はやさしい反応を送り続けてくれている。わたしはつい自分のことに夢中で周りが見えなくなりがちなので、自分以外の存在を気にかけたり励ましたりしている彼女の在り方がほんとに素敵だなと思う。彼女のさりげない見守りのおかげで表現活動を頑張れている人が、わたし以外にもたくさんいるのだろう。今日はその感謝を伝えられて本当によかった。

改札で「またね」と別れて一人になったわたしに、さっきまでどっかに行っていた雨がまた大集合。雨宿りがてら何軒か雑貨屋を見てから、"くぐつ草"という地下の喫茶店にもぐりこんだ。珈琲が4桁もする……!又吉直樹の『劇場』で売れない劇作家が通ってた喫茶店なのに。「永田に裏切られた……」という気持ちで850円のミルクティをすする。でも美味しかった。

秋葉原駅のバス停で、無事帰りのバスに乗り込む。夜行バス、等間隔の街路灯を目で追いながら次の予定をぼんやり思う。次は熊本下見だけど、帰ったらまた不安がちな自分に戻ることはわかっている。不安なのは、「生きたい」と強く願ってる証拠だから、どんどん感じていこうと思う。カーテンをかぶってこれを書いていたら、バスのスタッフさんに注意されちゃったので、ここまで。

東京旅、無事終了です。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?