コロナは、社会をどう変えるのだろう。

新型コロナウイルスの感染拡大が止まらない。

4月7日、緊急事態宣言が発出され、外出もままならない状態になってきた。
僕自身、2月中旬までは、そんなに大騒ぎするほどじゃないだろうと思っていたけど、爆発的に増える感染者数と、明らかになる重症事例の凄惨さをみるうちに、そう生やさしいものではないと、ようやく認識してきた。

新型コロナは、社会のありかたや人々の価値観に大きな影響を与えるだろう。
では具体的に、どの領域で、どういった影響を与えるのだろうか。

アフターコロナの社会は、どうなるのだろう。

外出自粛で巣篭もりする間に、考えてみたいと思う。


1. 恋愛、婚姻、出生、その結果としての人口動態

 人との接触が制限され、人々が家に籠るようになったことが、恋愛や婚姻、出生に与える影響は少なくないと思う。個人的には、このテーマに結構関心を持っている。

 パートナーを持たない独身者の場合、マッチングの機会が減ることの損失は大きい。合コンやパーティーの類は言わずもがな、学校の同級生や職場の同僚との接触すらままならない。カップルはできづらくなるだろう。ただ、他者との接触がままならないこの環境下で、「誰かと一緒にいたい」という想いは募るだろうから、感染が落ち着けば、逆にカップルの誕生は増えそうだ。
 他方で、パートナーがいる独身者への影響は、少し違ってくるだろう。この高ストレスな環境下で、恋人と過ごす時間が与える安心感は大きい。パートナーとの仲を深め、これを機に結婚を決める人たちも少なくないだろう(ただ、今は結婚式が出来ないのが悲しいところ)。
 もちろん、共に過ごす時間が増えることによるマイナスの影響もある。「コロナ離婚」という言葉が象徴するように、同棲中のカップルや同居する夫婦の中には、お互いへのストレスが蓄積し、感染拡大が落ち着いた頃に別れを選択する人も出るだろう。

 こうした動きをトータルで見た時に、結婚や出生、そしてその結果としての人口動態にプラスの影響を与えるのか、それともマイナスの影響を与えるのか。感染が落ち着くまでは動きづらい分、感染が落ち着いた後に一気に影響が顕在化するだろう。コロナが落ち着いてしばらく経った後に、恋愛や結婚、出生に関する諸統計を見てみると、何か発見がありそうだ。

2. 住居選択

 家で過ごす時間が増えていることは、人との関係だけでなく、住居選択にも影響を与えそうだ。
 いかんせん、家族と長い時間を過ごす時に、集合住宅の狭い部屋というのは不向きだ。子供を遊ばせようにも、騒音に気を使わねばならない。家で仕事をしようにも、専用のスペースを確保しづらい。
 他方で、巣篭もりを契機に、フードデリバリーやネットショップを使い始めてみて、その便利さを実感する人々も少なくないだろう。
 そうなってくると、都心部で狭い住宅に住むよりも、フードデリバリーなどの恩恵を受けられる一定規模以上の郊外都市で、今よりも広い家に住みたいという需要が高まりそうだ。
 住宅市場の需給状況も、少し変わってくるかもしれない。

3. キャリア選択

 この緊急事態環境下では、各業界・職種・企業の特色も見えやすくなっている。
 異常事態に脆弱な企業の特徴は何か。苦しい環境の中でも、うまくサバイバルしてく企業の共通項は何か。人類が困難に立ち向かう時に、矢面に立って貢献している人々は、どんな仕事をしているか。環境変化に強い仕事は何か。
 こうした情報を見聞きした個人が、今までと違うキャリアを選ぼうとする可能性は大いにあると思う。結果的に、労働市場が活況を取り戻した時に、いわゆる人気業界や人気企業というのも変わるだろう。
 個人としては、この異常事態のもとで、どの業界・職種・企業に、どんな影響が及んでいるを注視しておくのは、今後のためになるだろう。


新型コロナの感染拡大は、このほかにも色々な影響をもたらすだろう。

また思いつくものがあれば、書いてみようかな。