アグリコラの柵先行について
皆さんのご要望に答えるために、柵先行と関連するカードについて解説していこうと思う。
柵先行のメリットとデメリットについて
明確なメリット
柵を何本引くかにもよるが、柵事故回避や家畜頭数での点数が約束される点が最大のメリットであると考えています。
ゲーム展開にもよりますが、先行増築=木の家増築前提で話を進めてしまいますが、木の家増築を多数のプレイヤーが行うと、ゲーム序盤に取れる木材量と、ゲーム中〜終盤に取れる木材量は大きく変動します。
柵はある程度大きく引きたい都合上、多軒増築のプレイヤーは柵を引く行為を後回しにしがちなので、先行で柵を引くとその争いから逃れられます。
この、上級者にもわかりにくい柵の争いを回避出来るという点が、安定した点数に繋がります。
柵先行のデメリットについて
一般的に柵先行が難しい最大の理由は、先行増築組と序盤に木材争いで激しくバッティングする点にあります。
また、家畜繁殖を選択する場合に4柵〜6柵を引く位なら、増築時の厩で事が足りるという点につきます。
更に木の家増築が多い卓になると、柵を引いた後に木の家を増築するプランだと、恐ろしく自身の増築増員が遅れます。
増築増員が遅れる点もそうですが、ステージ2で溜まっている羊を先行増築プレイヤーのかまどで簡単にメタられる等、基本的に追加スペースありのBGA現環境では戦いにくい戦法ではあります。
柵先行のハンドについて
柵先行出来るかどうかはハンド依存度が高い
そもそも、柵先行は後追い戦術の畑先行に比べて、飯と点数を得られるカードや、補助になるカードが圧倒的に少なく、増築難易度も高いため、ハンド比重を柵先行に寄せないと成立しない。
増築を木でするのか、それ以外でするのか、何軒作るのかをドラフト段階で決める
柵先行は木を消費する都合上、木の家の増築は比較的しにくい反面、ステージ1で木に入るせいで他プレイヤーがレンガ増築を視野に入れる可能性が高い。
逆にレンガが余る卓の場合は自身がレンガ増築に向かい、何も無い時は3軒木の家になりがちである。
アグリコラの3軒進行は番外点を出せるカードがある程度無いと勝てない為、ドラフトで種を出せるカードや、素点の高いカードのピックを心がけると良い。
柵先行でしか使えないカード
引用元のwiki等は、あまりこの手のカードをまともに運用してる様には思わないコメントが多いので、参考程度に。
・職業 杣人
このカードは先行で柵を引く大きな理由になるカードの典型例である。
基本的にこのカードを展開する場合、8〜10本しか木が出ない。(もちろんそれはそれで強いけど)
2種繁殖の9柵をイメージすると、ステージ1の終わりまでに9柵を引く手筋は以外と厳しい。
何故なら1ステージ中は合計24木しか無いためである。3木3木3木柵で成立はするが、1ラウンド目の3木に入れるかは運に左右されるため、現実的な展開は7柵位だろう。
7柵の場合、増築厩1をしないと2種類繁殖出来ない等、若干の出力不足は否めない。
杣人始動の展開の場合、木材が降ってくるため、ラウンド8辺りで木の家増築は出来るだろう。先行増築プレイヤーと約3手差が出来るが、8木+羊繁殖までは行けるので、手数差を埋められる出力はあるだろう。
逆に小牧場等のカードが無い状態で、4柵から杣人を出す運用するなら、増築増員した方がマシなのと、単純に木材集め(5木降らせる職業)の劣化でしかない。
・小進歩 成育牧場
このカードは明確に先行柵をする動きととてもマッチしている
ただし、このカードはステージ1で柵を引かず、ステージ2で10柵6マス柵が汎用的な運用になると思われる。
R5までに10柵を引くことは基本的に可能で、3木4木3木が通れば可能な為、ステージ1で4木出る職業があれば、成育牧場を出す所までは通るはずだ。
R6で成育牧場を出した際に、6食料得られるため2ステージ目の食料問題を1手で解決でき、羊3匹程度は囲むことが可能だと思われる。
コストのレンガ2と葦1の支払いによって、増築に向かうのがステージ3以降になる事が多い。
10柵6マス柵の大きな利点は、5柵を引くモチベーションをあえて残すという所に意義がある。
成育牧場単品での運用は、お世辞にも強いとは言わないが、先行柵に相性のいいハンドが固まっている前提があれば、パーツとしての価値は高い。
ワーカーが少なくなる都合上、飯を何かしらに変換する動きが必要ではある。
また、柵先行なのに1ステージに柵を引くことが無いため、2種類繁殖を目指すムーブにはならない事は念頭に入れておこう。
また、R9で9マス15柵を引く動きも0ではないが、そもそも柵を引きに行く段階で、増築が遅れやすい状況の中、15柵引ける木材が手に入るのかという問題と、柵を引いてもステージ3で家畜の点数がほぼ伸びない為、ステージ4以降で繁殖させるプレイヤーと殆ど差がつかない事もある為、最大出力はR9起動だが、現実的な点数を考えるとステージ2での起動の方が良いと思われる。
・小進歩 格子垣
杣人と最も相性のいいカードである。格子垣は単品での運用は払うコストに対してのリターンが少なすぎる為、柵補助とセットでの運用になる。
少なくとも6飯以上は貰えないと弱い。
柵先行でなくても使えるが、柵先行でも使えるカード
・職業 コレクター
柵先行でなくても強いのだが、ステ2で9柵以上を引いて、牛と猪を繁殖させるヤバいカード。家畜を取る過程で葦を手に入れられるため、ステ3からの増築増員でも間に合う。
ただし、コレクターはハンドに点数系カードが多めに無いと打ち止めになりがちな為、製作所等のボーナス点を稼げるカードを積極的に取りに行きたい。
・生垣管理人
柵先行のお供ではあるが、R4捲れの場合真価を発揮しにくい。
R1~R2で柵捲れの場合、R1で3木、R2で生垣管理人+柵、R3で更に柵を引くと、すぐに7柵まで作る事が出来る。R5で4マス11柵を作る事が出来る為、木が枯れていても、柵先行に関連するカードを無理やり起動させるのに使うことが出来る。
・小進歩 機織り機
柵先行でなくても強いカード
羊6-9終了を目指すのであれば、ステージ2までに4羊は取りたい。
5匹以上を取れる形の柵を引くのは難しいが、正方形8柵辺りが無難。9柵を先に引いて後で厩を足すのもあり。
R1~2で羊捲れだと、ステージ2終了時に羊6以上に出来るので、各収穫時に3飯出せるのは、出力としては最強クラス。
・小進歩 搾乳台
フルで起動させるなら、柵先行じゃないと難しいカード
甘えマス込でステ2までには牛繁殖したいが、だいたい1ステに繁殖出来ないと、破綻する。
1ステ牛繁殖を目指すと、必然的に柵は小さくなるので、3匹を維持しつつ調理場込で6飯出せる様にしておくと良い。
・小進歩 搾乳施設
牛繁殖と羊繁殖を同時に見据える柵先行以外では機能しないカード
上手く使うとステージ3の増員進歩で8飯出せる。
逆に柵先行以外使うのはあまりにも弱い
畑を少し耕すと、条件を満たせないこともある為プランの計画は必要になる
・小進歩 若牛
ゲーム後半に出しても良いが、真価は序盤に出すことだと思われるカード。
ステ5終了時の牛2匹は、繁殖込みで4点行動になるので、牛の上限点を減らす代わりにスタプレ材として使っても良い(1点行動にはなるので)
1ステ起動は、完全に何かしらのコンボのお供で使うと良い
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