季節の些細な変化【Day120】
任地87日目。
日本では雪が降り始めた地域があるようだ。
少し前までは赤や黄色の紅葉の写真がSNSのタイムラインに流れていたと思えば、今度は真っ白な世界だ。
最近は写真にある、グロリオサをあちらこちらで見かけるようになった。
実家の庭で咲いていたこの赤と黄色が美しい花は、イヌサフラン科(旧名ユリ科)の仲間で、もとは熱帯アジアやアフリカ原産だということを知った。
持ち帰ったグロリオサが私のリビングを華やかにしてくれている。
ここ、ルワンダに来てから私の季節感覚は狂ってしまった。ほぼ赤道直下でありながら、高山地のルワンダでは年間を通して気温の変化がほとんどない。
季節感を感じる度に当たり前だった日本の四季の移り変わりを感じやその美しさを懐かしく思う。
雨季と乾季があるものの、今は庭や家の中までホタルが飛んでいるし、外に出てみればひまわりがあちらこちらで咲き始めている。
毎日のように雨が続く雨季ではあるが、雨と雨の晴れ間を見つけては、フィールドワークに出かけていた。
家周辺の丘はほとんど歩いたであろう。
歩くことで抜け道や通れる道、地形について理解を深めることができた。
それと同時に、歩くたびに本当に些細ではあるが、少しずつ季節の変化が起きていることに気づく。
庭の野菜の成長はもちろん、市場で売られる野菜が微妙に変化したり、見つける虫や草花が少しずつ変わっていったり。
生きるための食べ物には目を向けるかもしれないし、比較的気づきやすいかもしれない。
同じルワンダ国内にいる隊員や他国にいる隊員の中で、足元の自然に、この小さな変化に目を向けている隊員がどのくらいいるであろうか。
日本とは異なる季節感や自然環境に目を向ける人が、興味を持つ人が増えたらいいなぁと思う。
この季節の些細な変化を肌で感じ、幸せを噛みしめながら、このルワンダでの生活を愉しんでいきたい。
(2019/11/27)
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