下を向いて歩こう【Day87】
任地54日目。
2週間のテストがようやく終わった。
最終科目だけあってフランス語のテストは、ほとんどの生徒の集中力が皆無であった。
途中からテストどころではなかったが、テストが終わる開放感に溢れかえっていた。
もちろん、先生たちも長い長いテストがようやく終わり、ひと段落である。
放課後はテストのパッキングをしていた。他の学校と交換して採点を行うようである。
さて、私はというとエマ・マリスさんのTEDを見てから外に出たくてうずうずしていた。子どもたちと同じ気持ちであった。
お昼頃に雨が降ったが、テストが終わって晴れていたらフィールドワークに行くことを決めていた。
17時。
日が傾き始めていたが、採集ビンとビニール袋を持って家を出た。
学校の裏側に出かけた。
幹線道路を外れるとやっぱりすぐ坂である。
子どもたちが木の枝を集めていたり、ヤギを放牧していたりした。
歩いていると、私の学校の子どもたちに捕まった。私の後をついてくる。
私が虫や花を探して写真を撮っているのが分かると、花やら虫を持ってきてくれた。
これは花だよ
これは虫だよ
これは実だよ
忙しなく子どもたち花を摘んだり、虫を捕まえて持ってきてくれたので、じっくり観察はできなかった。
草むらの中を子どもたちが探し回る。
ハエ、ダニ、ゴキブリに加えバッタ、ガがいた。
今日の成果はバッタがメインである。
バッタがいるなぁとは思っていたが、捕まえてみるといろんな種類がいることが分かる。
途中から雷の音が鳴り始め、雨の気配を感じたので撤収する。
ちょっぴり不完全燃焼だったが、子どもたちとのフィールドワークもなかなか楽しかった。
また、虫を探し続けていれば“あの日本人、よく虫を探している変人だ”となりそうな気がしている。
自然が虫が大好きな日本人
そういう見方をされるのも悪くない。
もっと、もっと、足下の自然に身を向けようと思った。
1年後には周辺の動植物について今度は子供たちに教えられるようになっていたらと思う。
下を向いて歩こう
そこには面白い発見が必ずあるはずだ。
(2019/10/25)
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