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人生の分岐点から一歩踏み出してみる

「うちに戻ってきてくれないか?」

と、元職場から一本の電話があった。


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元職場はとある私立高校になるのだが、私はそこで2年と3ヶ月間非常勤講師として働いていた。当時と言っても1年ちょっと前の話になるのだが、大学院に通いながら化学基礎と生物基礎を教えていた。

どうやら理科担当の先生がご家庭の事情で2学期又は3学期あたりから休職になる可能性があるそうだ。高校での勤務経験もあって、ルワンダから帰国しているという話をどこからか聞いてきた先生が連絡をくれたのだ。


そんな私は、

「是非お願いします!働かせて下さい!!」



なぁんてことはなく、

“ルワンダにも戻れないだろうし、このご時世ありがたいお話なんだけどなぁ…”と乗り気ではなかったのだ。


ルワンダから緊急帰国して早い段階で「戻れなくなったらどうしよう?」と今後の進路を考え成らざるを得なかった。

ルワンダでの生活も1年以上残ってたから、まだまだ先のこととして考えていたし、今後のことなんてほとんど考えてなかった。でもただ一つだけ決めていたことがあって、

それが

「教員にはならない」

ということだった。
だから、帰国してからは教員への道は全く考えてなかったし、「教員免許はいらなーい!」ってなっていた。


私の場合、マインドが切り替えが早い方がなので切り替えたら過去のことは特に考えなくなる。

友達でも、恋愛でも、仕事でも同じだ。元職場からの話を受けて、今一度「学校に戻りたいか?」って現実的に考えたときに、やっぱり答えは「NO」だった

電話を頂いた先生には、「正直なところ先生にはならないって決めて、帰国してから色々整理して捨ててしまいました。」とお伝えした上で、「万が一、どうしても誰も見つからなかった場合は考えます」とは伝えた。


今回のお話を受けて、改めて気づいたことがあった。

学校現場に戻らないことを腹に決めていて、帰国してなお、新しいやりたいことに向かって既にマインドが切り替わっているということ。

これをよくよく考え直すと、ルワンダの配属先に戻るという選択肢は、帰国した時点で私の中でほとんど消えていたかもしれない。

ルワンダに2年間居続けたとしたら目の前の人たちと一緒に何かを成し遂げていただろうけれど、既にマインドが切り替わっている“今”、もう次のステップに進んでしまっているのだ。


120日間の退避期間の終わりが近づいている中で、期間延長の話が出てきている。次週の会議でその説明があると予想しているのだが、説明によっては「任期短縮」をしようと考えている。

補助をもらえるのはありがたいけれど、何も働かずしてもらい続けるのも気が引けるし、所属があって補助があるから思い切った行動ができない気がしている。私の性格上、ずるずる拘束されるよりも一旦リセットした方が思い切って次に進めるハズだ。

それに協力隊でなくても、ルワンダに何かしらの形で戻りたいという想いはあるから、戻るときに何ができるかを今一度考えて、今後必要なスキルを磨いていきたい。

教育畑から足を洗って、次の畑で生きていけるスキルを今この時期に磨ける場所で学んでいこうと思う。


今回の電話を機に、自分の進むべき方向を見直す良い機会になった。

学校に戻ることは「稼ぐ」という観点では良いかもしれないが、現実的に今自分が学べたり成長できるすることは学校ではない。そこに半年近くの時間を使うのは些かもったいないし、半年あったらスキルの一つで稼ぐようにだってなれる可能性がある。

私の中の決心が改めて固まったので、あとはやりたいことに向けてとことんやってみたいと思う。

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