今日は何の日?(メヘレン事件篇)
おはようございます。ハリーです!(^^)!
今からちょうど80年前、ベルギーでとある事件が起こりました
それは些細な出来事でしたが、やがて第二次世界大戦がヨーロッパ中へ広がる契機となっていくのです
日本での知名度の割に、なかなか面白い事件ですので記事にしてみようと思います!
ナチスドイツがポーランドに侵攻したのが1939年9月で、英仏はただちにドイツに宣戦布告します。ポーランド戦は1カ月あまりで終結するものの、英仏は積極的な動きを見せずドイツとの戦争は膠着状態になります
しかしドイツは1940年春の雪解けを待って英仏がドイツ本国へ侵攻してくるだろうと予想
やられる前にやり返す!の精神で、フランスへの逆襲作戦を立案します
そのためには、ドイツとフランスの間にあるベルギーへの攻撃が検討され、その打ち合わせのためラインベルガー少佐をケルンへ派遣します
ところが少佐は列車を乗り過ごしてしまいます
…いや、あなた軍人だよね?そんないい加減でよく少佐までいけましたね?
そんなとき、彼はケルンにいる妻へ洗濯物を届けようとしていたヘーンマンスという男に会います
ヘーンマンスはドイツの主力戦闘機であるメッサーシュミットBf 108に乗って向かうところでした。そこでラインベルガーも「ちょうどいいや!」とついでに乗せてもらいます
…自由だなお前らおい
しかも当時濃霧が発生していたため、ドイツ国内を流れるライン川と、ベルギーを流れるマース川を勘違いしベルギー国内に不法侵入してしまいます(^-^;
しかもしかも。エンジントラブルで不時着を余儀なくされます( ノД`)
幸いにも彼らにケガはなかったものの、飛行機は使い物になりませんでした
降り立った二人は、農夫に場所を尋ねます。そこで二人は自分たちがベルギーにいるのだと分かったのです
さあそれで慌てたのがラインベルガー。なにせこれから攻撃を仕掛けようとした国に不時着して、その文書を持っているのですから(;^ω^)
彼は急いで文書を火にかけようとライターをつけます
…が、焦っていたのかうまく燃えません(´ω`)トホホ…
そこでさきほどの農夫を呼び、焼却を手伝わせますが、そこでベルギー警察が到着し、文書は十分に焼けないまま二人は拘束されます
…ここまででも十分バカバカしいですが、話はここで終わりません
国境警備所へ連行された二人は、焼け残った文書を前に尋問されます
大事な文書だと気づいたヘーンマンスは、ラインベルガーをトイレに行かせるようベルギー兵を促し、兵士の気をそらすことに成功します
ヘーンマンスの意図に気づいたラインベルガー。ここぞと行動を起こします
…ここでうまくやってれば、見事なコンビネーション!と称賛されたでしょうが(いや、でも、お前らがそもそもしっかりしてればこんなことには…)
文書をストーブの中へ入れようとしたラインベルガー。しかし、ストーブの蓋に触れた瞬間、「熱!!!!」と叫んでしまい、気づいたベルギー兵により文書は取り返され、二人は別室に移動させられてしまいます
ラインベルガーは事態に失望し、ベルギー兵から銃を奪い自殺しようとしますが、当然奪い返され突き飛ばされたラインベルガーはおいおい泣き出します(´;ω;`)
…これ、高度な漫才だよね?こんなん狙ってないとできひんやん
さて、これを知ったドイツは従来の作戦が破綻したことを悟り、作戦の練り直しを計画します
そのとき、世界の戦史を塗り替えるある男が登場します
その人物についてもいづれご報告したいと思います
ちなみに、ヘーンマンスとラインベルガーは、スパイ容疑で死刑を宣告されますが、執行されることなくドイツへ捕虜交換で帰国し、ヘーンマンスは部分的に赦免、ラインベルガーも無罪になっております