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映画『Pure Japanese』見どころ まとめ J-WAVE 「Roppongi Passion Pit」より部分文字おこし  ゲスト:松永大司 監督  ナビゲーター:三原勇希&DEAN FUJIOKA 2022年1月22日

【Deanさんが香港で学んだ事】



それこそロケハンとかシナハンとか、なんだろその図書館での調べ物の仕方とか、あとこうカメラでなんか色々リファレンスとして色々撮ったりするときに、レンズと光とアングルとかコンポジションの仕組みとかなんかもう色んな事教えてもらって。
そう。ポスプロもずーっと、なんか編集のその「これとこれどっちがいいと思う?」「なんでそう思ったんだ」みたいな。「でも私はこっちだ」みたいな感じで監督が。それであーそういう見方するんだ。
「こういう音楽はめるとこういうふうに見える、違うだろ」みたいな感じで。なんかね、インテンシヴ映画学校みたいな感じで。すごかった。

実際そのクルーがウォン・カーウァイの助監督をやっていたヤンヤン・マクさんていう方が自分のデビュー作の監督だったんだけど、だから
ウォン・カーウァイのチームクルーの技術系のスタッフだったりとか、あとは香港の地元の映画学校で実際生徒に教えている先生もフィルムクルーとして兼業している方ってけっこういるじゃないですか。
だからそういう感じで。だからなんかみんな凄いこう教えるのが上手い人たちで、今思い返すとすげー恵まれてたっていう。」

【1月28日 映画『Pure Japanese』全国公開を迎えて今の気持ち】



勇希ちゃん(以下Y) 「さあ、いよいよ1月28日から、Dean Fujiokaさん企画・プロデュース・主演、そして松永大司さん監督の映画『Pure Japanese』がいよいよ全国公開されます。いよいよですね。どうですか今のお気持ちはBoss?」

Deanさん(以下D) 「いやぁ長かったわ、ここまで(笑)。松永さんと出会ってからもすっごい色んなドラマがあったから。」

松永監督(以下M)
「そう。僕よりも前に企画している人は。たぶん1年とか2年もっと前にたぶん。」

D「そうね。2018年にはもうこの企画書いていたから」

M「だから僕が参加する2年前?1年前から企画者としては動いている。それはなかなかです。公開まで考えるともう…」

D「4年?公開まで考えると3年半くらいかな。『モンテクリスト伯』ってcxでドラマ撮って、そのあとから色々書き始めて、で、それで、何個か企画書いて、全然、箸にも棒にもかかんなくて、で、3つ目か4つ目だったかなPJ。でやっとなんか、ちょっとこう感触が、あれ?これもしかして動くか?みたいな、感じになって。
2019年の中頃ぐらいからかな、あ、なんかこれいけるかもしれないってなって。
で2020年に入ったらコロナでね、なっちゃって。なんだかんだ予定よりまぁ時間がかかっちゃったけど。
ま、でもそのぶん、何だろうなぁ、どこから振り返ればいいのか わかんないぐらい長かったよね」

M「僕が入ってからも、当然いろいろあったんで。まぁ当たり前の事なんですけどね。1本の作品作るにあたって」

Y「松永監督との出会いはどういうところだったんですか?」

D「小川さんの紹介でだね」

M「そうですね。その『トイレのピエタ』のプロデューサーの小川真司さんからの紹介で。これをやってみたいんですっていう話をして、それで1回Deanさんと会ったのかな」

D「うん。あれいつだったっけ?」

M「それね、でも4月とかかな」

D「そうか~」

M「3月かな」

D「んふふ」

M「そのあと江戸村に初めて行った時 雪降ってたんだよな。だからもしかしたら3月」

D「春先」

Y「日光、寒いですもんね」

【構想を聞いての松永監督】

Y「Pure Japaneseの構想を松永さんお聞きしてどう感じましたか?」

M「本当に、この人すげーな、と思ったんですよ。いや最初に会った時に言われたのが、『日本語OS』と、『日本語人(にほんごびと)』っていう単語と、『PJキット』って、映画の中の軸なんですけど」

Y「Pure Japanese としてのピュア度を測る、キットがあるんですよね」

M「なんかもうウケるなと思って(笑).
この人の頭の中ってすげーなって思って。話がすごい面白かった。

で、僕もその前年1年間アメリカに住んでいたんですよ留学で。でやっぱり日本人であるっていう事とか自分が何者なのかっていう事をとても考えるきっかけだったんですよね。

それで帰ってきてDeanさんから日本人という国籍とか血ではなくて、要するに言語によって思考とかその人の個性みたいなものが決まっていくんだという事はすごい同感だった。

ずっともし僕が日本人の血だけどもアメリカで育って英語で思考して暮らしていたら、今のような思考にはたぶんなっていない。

全然言語によってやっぱ個性が変わってくるんですよね。

日本語って意外と言いたい事を後回しにしていくけど。英語ってこうすごいストレートじゃないですか。アイラブってラブが先にくるけど。日本語だと僕は、何とか何とかで、だからあなたが好きですみたいな間がすごい長いんですよ。

原語によって思考が変わっていくので。それをだから日本語人(にほんごびと)っていう時にはすごい単語だなって。ヤバい、こういう人本当天才だなと思ったんですよ」

D「いえいえ」

M「ほんと面白くて。
それでもう、すごい楽しいなと思ったのがすごく第一印象ていうか。

大変だなとも思いましたよ。これをどう表現するかということは。
当然色々な人に見てもらうためにどう咀嚼していくかっていうことと、
そこのエンターテイメントっていう側をどう作っていくかっていう、そこには忍者がいてとか。これは僕にとって大きな挑戦だなと思って、挑ましてもらいました」

【撮影について】

Y「日光での撮影はいかがでしたか」

D「たぶんお互いそれぞれの過酷さがあったと思う」(笑)

M「大変でしたよ。まあその僕的なことは、まずアクション映画っていうものを僕はまず初めて撮ったというのがあるんですけど、結構カットを盛っているんですけど、意外と長回しをしてアクションを撮っているんですよ。だから嘘つけないものが多くて。

で、そのDeanさんも、その時本当にすごい身体を追い込んで作ってるんで。一番ピークのいい状態で毎回撮影をするために、1回テストをして流れを決めて、本番前に1回身体をすっごい追い込むんですよDeanさん」

Y「その場でパンプアップするって事ですか」

D「そう現場で」(笑)

M「現場で。これは凄い」

Y「え?どんなんでしたか?」

M「どんなんでしたかって(笑)
凄いっすよ。もう最初ほんとに最初見たとき、いやマジ、ほんとにこの人の気持ちの表れと思って。

でも途中からっていうか1回まあ2回あってそのうちもう、みんな当たり前のこととして。まあじゃあ流れとしては段取りやってアクションのシーンは。普通の芝居ではやらないですよ。

肉体を酷使する時には、Deanさんが本当にトレーナーとぶわーっと追い込んで。

Y「腕立てとかって事ですか?」

D「色々やったよ、何かもう雄たけび?」

M「そう。本当に(笑)」

D「1個ひとつの撮影の行程の中に、普通にはない、人間のタガを1回はずす作業が入るんだよね、カメラ回す前に」

M「だからね、僕もどれだけ大変かって事は、自分でやってないけど、見てればわかるわけ。
でもその1回ね、あまりそれをお願いしすぎると、
Deanさんの身体壊れるなと思って、アクションのシーンの時に、これはちょっとそこまでトレーナーの人と次監督どのくらいに肉体、酷使しますか?って聞かれたときに次はパンプアップしなくてもいけるかもしれませんってテストやって本番撮った時に、やっぱり肉体をぐわっと追い込んだときのDeanさんの顔が、凄いわけよ。

やっぱり主人公の立石として狂気がぐわっと一緒に入ってくるわけ。肉体じゃなくて精神が雄たけび上げてるから心が。だから顔つきが変わる。

で、その時から、これは毎回やんなきゃだけかもって思って。Deanさんにも「本当に申し訳ないんですけどもうラストのクライマックスの毎回やってもらっていいですか?」

Deanさんも『わかりました』って言ってくれて、でももう本当に大変だったと思いますよこれは」

D「3日3晩」

M「ほんとに」

Y「見てないから想像するしかないですけど、そんなにすごい」

M「だってみんな、アクションのみんな、緊張してるから、みんなしーんとしているわけじゃないですか。聞こえるのはDeanさんのパンプアップの雄たけびだけですからね、これは、もう。」

D「山の中でね。霧の中で。夜。あの集団何しているんだ?って感じ」

M「聴こえてくるのは立石の雄たけびっていう」

Y「いやほんと、佇まい、視線、もう狂気、身にまとってましたね。素晴らしかったです」

M「そうすね。そこにはほんと色んなものが宿っていたと思いますよ。ほんとに」

Y「今のお2人のお話を聞いていても短い言葉で形容するのすごい難しいだろうなと思うんですよ。バイオレンスアクションとかボーイミーツガールとか言えると思うんですよ。見なきゃ伝わらないっていう」

M「ちなみに形容すると何になるんですか?」

Y「形容すると、私はもうDean Fujiokaって言いたいですけど(笑)」

M「この映画を形容するならDeanFujioka?」

Y「それでも伝わらないよな」

M「でも伝わるんじゃない?意外と」


【TVでの映画宣伝は一発芸!?】


Y「何て紹介されているんですか?ボスとかは?」

D「ヤバイ映画ですとか言って。ひと言で。尺が短い時とかTVとか。

自分が本当に言いたい事を言うと、
「すみません。あのカンペに書いてある通りもう1回読んでもらっていいですか。念のため撮らせてください」って結局OAそっちが使われてるんだよね。

気を遣って自分が正確な言葉で伝えようとしても、あんまり求められていない時もあって。
おそらく媒体によるんだけど。

やっぱりこうTVとかだいたい番宣する時って、その番組のクレジットエンドロールが人の名前が走っている所で、新作映画出ますみたいな。その瞬間は短いからさ、なんか一発芸みたいな感じでどっちかというと」

M「難しいですよ。そもそも映画自体がひと言で語れるもんじゃないから。言葉でうまく説明できないから映像化しているっていうのもあるし。

それを言葉にするのが僕の仕事だなとも思いますけど、ヤバいとかは意外と適切な言葉かもしれません。何がヤバいのかは観て感じてください」

Y「はい。みなさん是非でも今日のお話で伝わった事は多いと思います。では曲紹介をお願いします」

D「この曲、人間のDNAに関して歌った歌となっております。
Pure Japaneseと関係あるかなと思って。
Dean FujiokaでSceanario」

【松永大司さんにとって情熱とは】


M「僕が映画を作るうえでの原動力。
情熱がないと僕自身が動かないし、動けないし、監督って心臓みたいなものだなと思っていて自分1人じゃ何もできないですよたぶん。
で、僕ができることって熱を伝播させる、身体に血を送るのと一緒で、僕は心臓でしかないんですよ。
脳みそがプロデユーサーとかあるとしたら僕は心臓を動かすために。
映画を何かを1つ完成させるのはめちゃくちゃ大変で、
僕にとっては情からんお熱、ガソリンみたいなものがないと
熱を伝えていくには必要なもの」

【松永監督からのメッセージ】


M「誰かが見た感想よりもまずは自分の目で。
映画館で体感し、目撃し、こういう映画なのではないかと何の先入観もなく感じてもらえたらいいなと思っている。そしてこの映画が何だったのかを考えてもらう。小難しっく聴こえちゃうかもしれないけど、ヤバイ映画がどうヤバイのか、
ある意味ヤバイ映画、どうヤバイのか、自分で観に行って色々電波してもらいたい」

D「では…。時間が全然足りなかったっていうね」

(2021.1.22 J-Wave Roppongi Passion Pit)