🇩🇰デンマークの農業と日本の農業🇯🇵

2016年10月にデンマークを訪れました。

その際見てきたこと、感じたことをまとめたレポートです。

記事を公開したのは2016年11月になります。

＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝

今日はまた、
実家に帰り
柿もぎのお手伝いを
してきました。

15日の最終出荷日に向けて、
お天気と駆け引きしながら、
柿もぎもラストスパート
の段階に入っております。

農家の仕事は、
自分の力では
どうすることもできない
自然を相手にした仕事。

どんなに
柿もぎがしたくても
この時期は雨に妨げられたり、
急なあられが降ったり、
そうかと思えば
お日様が顔をのぞかせたり、

お天気に合わせて
計画を立てるしかありません。

先日の投稿で、
たくさんの方から
柿のご注文を
いただきました。

お父ちゃんもお母ちゃんも
ほんとうに喜んでおりました。

お父ちゃんの柿は、
娘の私が言うのもなんですが、
ほんとうに天下一品の柿
だと思います。

と、いいつつ
発送がまだできておらず
申し訳ないです。

実は、
柿の世界は奥深く、

収穫＝発送（食べられる）

ではないのです。

佐渡柿（おけさ柿）は、
渋柿です。

なので、
そのまま食べたら
えらいことになります。

舌が麻痺します。

なので、
渋抜きという
作業をします。

渋を抜くには、
アルコールか
炭酸ガスを
使います。

そうすると、
1週間くらいで
甘い甘〜い柿になるのです。

品種も2種類あり、
先日投稿した柿は、
早生品種と言って
先に出荷できる柿になります。

今日もいだ柿は、
在来品種と言って、
後に収穫する柿になります。

味はそれほど大きくは違わないのですが、
在来品種の方が
長持ちすると言われています。
（すぐに柔らかくなりにくい）

なので、
ご注文いただいた方には、
長持ちする在来品種を
お届けしますね。

今は、柿もぎラストスパートで
父ちゃんも母ちゃんも
そちらに全精力傾けている
毎日です。

なので、
もうしばらく
お待ちいただければと
思います。

11月中旬くらいの
お届けになるかと思います。

こんなところで
ご連絡する私を
お許しください。

＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝

さてさて、
ここからはデンマークの
農業について
少し報告させてください。

デンマークレポート、
まさかの第1弾のテーマが
「農業」笑

教育でも
社会保障でも
女性の働き方でもなく
「農業」

今回のツアーのテーマとは
関係のなかった
「農業」ですが、

実は、コーディネーターの方から
教えてもらった
デンマークの農業の話に
衝撃を受けたのです。

デンマークと日本で
農業の何が違うの？

と、思われる方もいるかもしれません。
私もそうでした。

けれど、
これが大きく違うんです。

デンマークの農業は、
ほとんど全ての農家が
大規模農業をしています。

個人でやっているというより、
数名が集まり、
グループで経営されている
とのことでした。

機械化が非常に進んでいて、
機械にはGPSも搭載されている
そうです。

将来的には、
無人でも（機械のみでも）
いけるようになるのでは
と言われています。

グループで経営しているため、
農家の人にも年5週間の有給休暇が
与えられるそうです。

順番に休暇が取れる
ようになっているそうです。

会社員や公務員の方と
同じ待遇を
農家の人も保証されているのです。

日本では考えられません。
衝撃的でした。

また、
デンマークの場合は、

農家になる人は、
農業大学を卒業しなければ
いけないそうです。

要は、
大卒でないと
農家にはなれない
制度になっています。

なぜかと言うと、
デンマークの農家は、

”農作物を作る人”

というとらえだけでなく、

”エネルギーを作る人”

という仕事も
農家の仕事に入るからです。

農家＝農作物とエネルギーを作る人

農業は大きなエネルギーを
扱うため、

デンマークでは、
再生可能な
風力発電や
わらを燃やして得るエネルギー
を農家が作り出す
そうです。

なので、
例えば天候の不良や
自然災害の影響で
作物が不作の年も

エネルギー収入という
副収入を得ることができる
仕組みになっています。

農作物、エネルギー、
再生可能な土地作り、
オーガニック、

これら広範囲な深い知識が
必要なため、
デンマークでは
農家になるためには
高学歴になる必要がある
とのことでした。

この話を聞いた時、
日本の農業にも
ほんの少しでも活かせないかな
と思いました。

物心ついたときから
365日働き続ける
両親の背中をみてきました。

1年の内で休みという休みは
ありません。

1年かけて
一生懸命育てた農作物も
自然災害で
1日にして
壊滅的な被害にあう
なんてことも
少なくありません。

そうすれば、
その年の収入は0です。

辛い。
大変。
儲からない。

日本の場合は、
農家という仕事にたいして、
そんなイメージを
もっているような気がします。

けれど、
この歳になって思うのは、
やっぱり農家の仕事は
素晴らしいなぁと
感じるのです。

デンマークのように、
高学歴で、
収入もきちんとあって、
休みも保証されて

いれば、
きっと農業を志す人が
増えるのではないかなぁと。

コーディネーターの方の
お話を聞きながら、
胸が熱くなってしまった
私でした。

長々と読んでいただき、
ありがとうございます。

また、デンマークレポート
報告させていただきますね＾＾