🇩🇰デンマークの教育と日本の教育🇯🇵

2016年10月にデンマークを訪れました。
その際見てきたこと、感じてきたことを
レポートにまとめました。
レポートを作成したのは2016年11月になります。

ラジオ感覚できける音声コンテンツもあります（有料）↓

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デンマーク発祥の「森の幼稚園」
デンマークの先生
について
投稿させていただきました。

でも、
まだまだデンマークの
教育について
知ってもらいたいです。

教育については、
暑苦しいほどの
パッションがあってすみません。

デンマークの教育に興味のある方、
子育て世代のママさん、パパさん、
学校関係者の方、
子どもと関わるお仕事をされている方、

ぜひ、読んでいただけたら嬉しいです。

パッション余って、
だいぶ長くなってしまいました。

ごめんちゃい。

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今回は主に義務教育期間
（小学校・中学校）
の教育について
お伝えできたらと思います。

ちなみに、
デンマークでは、
義務教育期間に限らず
小学校から大学院まで
学費は全て無料です。

なので、
親の収入などの面で
進学できないということが
ありません。

どの子もみんな
大学院まで無料で
学ぶことができます。

ちなみに、
幼稚園段階は
親が費用を負担する部分も
あるのですが、
この費用負担もごくわずか
だそうです。

費用がかかることで
幼稚園に通えない子が
できないよう、

全ての子が平等に
社会性を育めるように
自治体が主体となり、
環境を整えているそうです。

子どもを産んでから
6ヶ月したら、
どんな経済状態の家庭でも
幼稚園に通わせられるよう、
自治体が補助を出す
そうです。

なので、
デンマークの子どもたちは
10人中9人は
幼稚園に通うとのことでした。

デンマークでは、
義務教育期間を通しの学年で
呼ぶそうです。

小学校にあたる期間は、
1年生〜6年生と
日本と変わりませんが、

中学校にあたる期間は、
7年生〜10年生と
小学校から繋がる学年で
呼ぶのが当たり前のようです。

例えば、
8年生というのは、
日本でいう中学2年生を
さします。

10年生まであると
さらっと書いたのですが、

実はデンマークには、
『エフタスコーレ』という
学校があります。

この学校は、
最初は不登校の子への
支援制度として作られたのですが、

今では
新しい環境で新しい人間関係を
つくる機会になっている
とのことでした。

エフタスコーレは、
8、9、10年生が
希望すれば誰でも
1年間入ることができる
学校だそうです。

なので、
エフタスコーレに行った場合は、
義務教育期間＋1年間
になるので、

10年生が存在する
という仕組みになっています。

「義務教育」と書いたのですが、
実はデンマークでは、
「義務教育」に対するとらえ方も
日本と違う感覚をもっていました。

🇯🇵親は子どもに教育を
受けさせなければならない。

🇩🇰全ての子どもたちに教育の機会を
与えなければならない。

日本とデンマークのとらえ方の
違い分かりますか？

私はこのデンマークの
「義務教育」のとらえ方を聞いた時、
じーんと感動してしまいました。

デンマークでは、
自分の子どもにどのような教育を
受けさせるかは、
親が決めることができる
そうです。

「ここに通わなければならない」
「この学校じゃなきゃダメ」

ということはないようです。

これは私の感覚ですが、

日本の学校教育の場合は、
すでにある学校という
仕組みやシステムに

”子どもを合わせる”

スタイルな気がします。

けれど、
デンマークの学校教育は、
学校に限らず、
教育を受ける場を

”子どもに合わせて”

大人や国が用意する
スタイルだと感じました。

デンマーク近代社会の父
と呼ばれている
キルケゴールは、

『教育とは、
その人の居場所をちゃんとつくって
あげることがスタート。
それがなければ、
誰も導くことはできない』

と、言ったそうですが、
まさにこの考えが
現代の教育に生かされて
いる気がしてなりませんでした。

子どもが合わさなきゃいけないのではなく、
子どもに合わせて居場所をつくって
あげることがスタート。

これって、
ものすごく大きな違いだと
感じたんです。

そして、
これこそが
子どものことを本当に思った
教育の大事なところでは
ないかと思いました。

具体的に、
どんなところが
”子どもに合わせて”
いるかというと、

例えば、
特別支援が必要な子が
学校に入学する場合、
デンマークでは自治体が
学校の設備面等
全て環境を整えてくれる
そうです。

その子が入ると分かっているので、
前もって準備をし、

その子が入学するときには、
不安や居心地の悪さを
感じさせない配慮が学校の中に整備されています。

日本の場合、
この辺の環境整備は
まだまだ遅れているなと
思いました。

他にも
日本の場合は
小学校に入学前の段階、
幼稚園では学習を
教えます。

保育園では、
読み書きというような
学習はしないと思うのですが、

小学校に入る前に
ある程度の読み書き、計算
ができる子がほとんどです。

親の方が
早い段階から
ご家庭や塾？で教えている
場合が多いのかも
しれません。

けれど、
デンマークでは、
幼稚園でも読み書きなどの
学習は一切教えません。

『幼稚園は遊ぶところ』

と、きっぱり
言い切っています。

（この考え方に私は大賛成！）

この時期（小学校入学前）は、
いっぱい体を動かして、
いっぱい自然に触れて、
遊びの中で五感を磨く方が

読み書き、計算を学ぶより
ずっとずっと価値があると
思います。

もちろん、
子どもが主体的に
文字を書くことや
文字を読むことに
興味を示して
学びたいと言った場合は
また別ですが、

そうでなければ
とにかく
自然の中で遊ばせるのが
1番よいと思います。

だいぶ私の意見が
強く出てしまいました。

パッションが溢れて、
ごめんちゃい。

デンマークの話に戻します。

デンマークでは、
幼稚園と小学校の間に、
0年生という学年が
あるそうです。

幼稚園や保育園を卒園して
すぐに小学1年生になるのではなく、

子どもたちが
無理なく馴染んでいけるよう、
0年生という学年を設けて
いるそうです。

この0年生の期間は、
なんと保育士の先生と
小学校の先生の両方が
子どもたちを
見てくれるそうです。

子どもにとっては、
この仕組みはとても
安心できるのではないかと
感じました。

この0年生の期間に、
子どもたちはゆっくりと
読み書き、計算を
習得していくのだそうです。

そして、
小学校でも中学校でも
特徴的なのが、

デンマークの学校では、
グループワークが
教育の中心になっている
ところです。

グループでさせる
グループで考える
グループで体験させる
グループで発表させる

そうです。

このグループは、
同じ学年で組む場合だけでなく、

例えば、
0、1、2年生が合同で学び、
その3学年を
3つのレベルに
コース分けして

それぞれのグループに
課題を与えて、
問題解決させるそうです。

試験も
ペーパーテストのようなものはなく、
だいたいが論文やスピーチによる
試験だそうです。

または、
グループでプレゼンする
スタイルだそうです。
（PC持ち込みOK）

評価も個人個人に対してではなく、
グループを評価するそうです。

これは、
すごくいいスタイルだなぁと
感じました。

何がいいかというと、
個人が全てできなくても、
グループの中で分担をして、
”自分の得意”なことで
それぞれが活躍すれば
いいからです。

自分の得意と苦手を理解し、
自分の得意を発揮する。
自分の苦手は誰かが補ってくれる。

そして、
チーム、グループとして
結果を出す。

これは、
社会に出てからとても必要な力で、
むしろこれが1番大事なのではないか
とすら思います。

日本の教育の場合は、
1人1人を評価します。

グループで学習していたとしても
そのグループの全員が
その学習内容を理解し、
どの役割もできるようにさせる
傾向がある気がします。

でもこれでは、
子どもたちは
自分の得意なことやできること
ではなく、
自分の苦手なことやできないこと
に目がいくようになります。

オールマイティな平均的な子
ではなく、
その子のオリジナリティを
大事にしてあげる教育、

それがデンマークの
教育から強く感じ取れました。

先ほど、
デンマークでは、
評価も個人ではなく、
グループで行うことが
多いと書きましたが、

子どもを大人が
”評価”する機会も
すごく少ない
感じがしました。

個人的に、
日本の通知表はなくていいと
ずっと思っていたのですが、

評価が少ないのは
とてもいいなぁと
思いました。

日本のようなお受験は
もちろんなく、

私立の学校でも
受験はないそうです。

大学ですら試験がなく、
それまでに獲得してきた
ポイントの平均で
大学に入ることができる
そうでした。

万が一、
入りたい大学にその時点で
自分のポイントが足りない場合でも

社会貢献活動などで
ポイントを貯めることができ、
入学することが可能です。

取り返しがつかないとか
”失敗”ということが
ない素晴らしい仕組みだなと
感じました。

いつだって
自分の進みたい道に
進めるようになっている

そんな感じがしました。

デンマークの教育は、
幼稚園の頃から一貫して、

『あなただったら、どうしたい？』

ということを聞かれて、
考える素地が築かれていきます。

「どうすればもっと快適になるか？」
「どうすればもっと理想に近づけるか？」

を一人一人が
考える視点をもって
大きくなります。

そして、
グループワークを通して、
自分の考えをちゃんと持つこと、
表現することを
繰り返していきます。

先生の言うことが全てではない、
という考え方、教育を受けているので、

社会に出たときも、
たとえ上司やリーダーの
指示であろうと、

「なぜ、それが正しいと言えるの？」

と、上司に対して自分の意見を
伝えられるようになる
とのことでした。

別にこれは
ケンカするのでも
反抗しているのでもなく、

違うと思ったことは、
伝える。

相手の意見を聞く。

お互いに対話を通して、
よりよく仕事を進めていくために、
すごく大事なことだと
思います。

デンマークは、
学校での教育が
そのまま社会に出たときに
生きて働く教育になっている
と感じました。

なんだか、
デンマークの教育がよくて、
日本の教育がよくない

と言ってる感が満載に
なってしまったかなと
反省しております。

けれど、
まずは日本とは違う教育を
知ってもらって、

その中でいいところは、
できる範囲で
どんどん取り入れていけば
いいかなと思います。

それが、
先生なら学校で、
ママやパパなら家庭で、
教育関係者ならご自身の分野で、

取り入れていただけたら、
とてもとても嬉しいです。

かなり、
長い文章になってしまいました。

ここまで読んでいただき、
ありがとうございます。

もし、
読んでいて「？」
と思われた点がありましたら、
お気軽にコメントください。

私が答えられる範囲で
回答させていただきます＾＾

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【おまけ】

デンマーク人は、
”性”に対して、
かなりオープンだそうです。

それは、
学校でも家庭でも
小さい頃から
きちんと性教育を
しているからかもしれません。

デンマークの性教育は、
小学5年生から性の専門家（外部講師）
によって、
指導が行われるそうです。

授業は男女一緒に受けます。

子どもたちの素朴な疑問にも
専門家が正しい知識で答え、

性のモラルに対しても
しっかりと教えるそうです。