2度目の逮捕から1年

一昨日、昨日は彼の亡くなった自宅にいた。

お風呂に入ってて、ふと、毎日シャワーを浴びれる自由を噛みしめた。

精神自立支援医療の更新のために、保険事務所に行かなきゃ、と考えていた。

ふと、更新して、どうなる?

と思って、来月にはいなくなる自分を思って、行くのをやめた。

身辺整理を終わらせなくちゃ。エンディングノートを仕上げて、親に送らなきゃ。

いつ手紙を書いても、ごめんなさい、の羅列。

ただ、具体的に、私が居なくなってから、これはああして欲しい、って内容を付け加えた。

これと、実家から持ち出して質入れして、ようやく買い戻した記念硬貨と、宝石を送る。

生きて社会から隔絶された施設へ行くとしても、人生を終わらせるとしても、整理だけはしておかないと。

これからも背負う家族に、これ以上の失望と迷惑をかけないために。

なのに、運命が変わった日から1年も生かして貰った、その事実に気がついて、改めて、彼の死を思った。

当時、彼は、突然に私の罪を知り、突然私が連れて行かれて、初出勤の朝だというのに、出社できなくさせてしまった。

それから、彼の人生は大きく動いた。

住み慣れた地や、他のセフレや女の子を全て手放して、私を選んでくれた。

勤め始めたばかりの、環境の良い会社を辞め、1人で私の部屋の引っ越しをし、1人で600kmの道を運転して私の実家へ行き、馴染みのない田舎へ引っ越すことになった。

私は留置場で、毎日同じ取り調べを受け、死ぬ方法を探しながら、彼と家族と元カレと職場のことを考え、今度こそ、全て失ったと思っていた。

弁護士と親から、彼が全てを知った上で私を選んでくれたと知り、すごく私の支えになった。

実際に彼が面会に来てくれて、涙が溢れた。

20分しかなくて、隣で警務官が聞いてるにも関わらず、私は彼に感謝しながら、愛してるって言った。彼の優しい笑顔が私の支えになった。

そこから、もう1年も経ったなんて。

まだ、1年しか経っていないなんて。

季節を感じる余裕がなかった。

そして彼は、1年経たずに、命を絶ってしまった。

それを実感して、色んなことを思って、涙が止まらなくなった。昨日から咳止めとカフェインで寝てないから、精神的に不安定にもなっていた。

あたしは過呼吸気味に泣きながら、ごめんなさいって繰り返して、レキソタン5錠と、カフェイン5錠を飲んで、死ぬ前の彼の状態になれるか試した

呼吸が苦しくなって、前にカフェイン自殺を図ったときに近い状態になった。

ちょっと意識が遠くなって、でも、スピーカーから流れてくる音楽が酷く煩く頭に入ってくる。

口からは、亡くなった時の彼と同じ臭いがする。彼に人口呼吸をした時と同じ臭い。いま、さらに眠剤を飲めば、心臓が動きを止めるかもしれないと思った。

あたしは、まだ、まだダメだって思い、吐いて、寝た。

彼は、俺にとっては〇〇だけが1番でした、って、遺書を遺して逝った。

あたしは、やっぱり誰との約束も守れずに、自分から、唯一本当の自分を晒せた、彼を捨てた。

今となっては、ほんとの自分を晒す相手もいない。晒すこともできない。自分ですら、見ないようにしてきた。元カレは、気づいてても見ないフリをしてくれるから、居心地は良い。カレは私のことを良くわかっていて、気づかれたと知ったら私が逃げるから、言わずに、見ないようにしてくれてる。そしてわたしはまた嘘を吐く。

クスリを飲んでしまうと、何もできなくなるから、早く部屋を片付けて、旅立つ準備をしよう。


サポート頂けると幸いです。彼が自殺した部屋の損害賠償費用に充てさせていただきます。m(_ _)m