大晦日に考える、好きな光の話
最近カメラを始めた。
自分のフィルムカメラを買ったのだ。
街で撮影をしている人の不思議なカメラが気になって気になって、調べて探してようやく手に入れた35年前のカメラ。
ツイッターでフォローしている写真家の方が、写真を撮るなら好きな光の時間帯に出かけて撮ると良いと言っていた。朝の光が好きなら朝。昼。夕方。夜。
夕方外を歩くのが好きで、しかも日が暮れる直前の辺りが薄暗くても空は黄色やオレンジやピンクや薄いブルーに白んでいるあの光が好きで、よく休みの日は夕方に散歩する。夕方は物悲しくもあるけれど、どの時間帯よりも群を抜いて美しいと思う。その美しさに涙が出る日もある。
私は明るすぎても暗すぎてもだめなのだ。
大晦日は出勤時間が早いので、いつもより1時間半早く家を出る。
電車の中は人がまばらで、静かで、大晦日感を感じる。そしてとても明るい。
眩しい。朝ってこんなにもまぶしいのか。
窓から差し込む光は車内でキラキラ輝く。
ああ、私にはこの明るさはとてもじゃないが扱えない。
朝を楽しめない。
早起きして用事をぱぱっと済ませると、それは気持ち良いものではあるけど、やっぱりできない。
朝はだらだら起きてお昼すぎまでだらだらするのが良い。それって朝が明るすぎるからなのかもしれないなとふと思った12月31日大晦日。
ちなみに初めてのフィルムカメラで撮った写真の半分くらいがピントが合っていなくてボケていた。
眼鏡を外したぼやっとした世界のようで、案外私らしいのかもしれないと思った。
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