人の人生を覗きたい話

私は人見知りで友達も少ないが、他人には興味がある。
薄く広く興味がある。

駅のホームでベンチに座っている老人がいるとする。
この人はどんな人生を送ってきたのだろう。今はどんな暮らしをしているのだろう。どんな家に住んでいるのだろう。と、つい想像してしまう。
誰でもいい。頭の中で思い巡らす。

決してその人と仲良くなりたい訳ではない。
でもそこに私の知らない何十年が存在したことにドキドキする。

そんなことをしていたら正直きりがない。
でもやってしまう。
芸能人には興味がない。一般のそのへんにいる人が良い。
だから「月曜から夜ふかし」が好きなのかもしれない。「家、ついて行ってイイですか」も良い。たくさんの人生に泣いてしまう。

電車の窓から、マンションの一室が見える。一瞬だけどベランダに人がいて、部屋の中の様子も一瞬だけ見える。ああ、あそこにも人生がある。

想像って人間だけがするのだろうか。
全部を知ることはできない。
本が好きでも全ての本は読めない。ネットを見ても情報は次から次へと溢れてきてきりがない。終わりがない。

だったらせめて自分の目で見えている所から楽しんで、世界には私の知り得ないことが無限に存在するということにワクワクしながら生きていきたい。

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