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私の働き方実験 第3期「最終報告書」

2021年から参加させていただいているランサーズ株式会社運営のコミュニティ「新しい働き方LAB」。3期目を迎え、今回は指定企画「ポートカケガワ」という静岡県掛川市のコミュニティスペース装飾に関わる、アート部に参加させていただきました。

ポートカケガワ・アート部への応募動機は「コミュニティスペース創作に携われることの魅力」と、「過去に挫折してしまったテキスタイルデザインへの再挑戦」でした。

16年前、OLをしながら長期留学を夢見つつ貯金し、テキスタイルデザインの学習でイタリアへ2年間留学したのですが、留学中に精神面を崩し、帰国後長期鬱を患った影響から創作活動もできなくなり、自分を失った期間が長く続きました。
鬱から抜け始めたように感じたのは、新しい働き方LAB一期目の2021年頃だったのですが、それまで10年ほど意欲喪失してできなかったことが一気に湧き出し、その一つが長年挫折したままとなっていたテキスタイルデザインへの再挑戦でした。指定企画「ポートカケガワ」のアート部では、JR掛川駅からすぐの、元旅館だった建物を改装したコミュニティスペースの壁面創作が予定されており、とても魅力的な企画に思わず応募し、有難いことに採用していただきました。

活動開始当初は、昔学んだ技法を振り返って新たな図案を考えたりと、懐かしく作業していたのですが「挑戦したい」という気持ちと逆行するように段々と動悸や不安感に襲われ、再び暗いトンネルに入っていくような感覚がやってきました。鬱からはすでに解放されたと思い込んでいたため、これは非常にショックでした。

きっと私以外にもアート部に応募されていた方もいらしたなか採用していただき、さらに自ら「やらせてほしい」と言ったにも関わらず、行動ができないことから酷い自己嫌悪になりました。

何か他に役に立てることはないかと考えてみましたが、外国在住で物理的距離や時差もあることや、闘病生活を続けていた父との突然の別れなども重なって精神的にも不安定になり、様々な活動に参加させていただくことが難しくなったため、途中で辞退を申し出ました。
ところがアート部の皆さんは私の状況を理解してくださった上で、様々な温かいアドバイスを下さり、そのままアート部仲間として留まることを打診してくださいました。

ポートカケガワのアート部は、主に建物のエントランス付近から階段にかけての装飾がプロジェクト内容だったため、現地に赴くことができなかった私は皆さんの作業を見守ることしかできませんでしたが、メンバーの皆さんが素敵なアイデアをまとめられ、殺風景だった壁が華やかにペイントされ、仕上がった様子も見ることができ、とても嬉しかったです。
いつも温かく接してくださった咲月さん、こずさん、香花さん、まやまさん、そしてポートカケガワ・コミュニティリーダーのハマさん・・本当にありがとうございました。

これまで3回参加させていただいている新しい働き方LABは、一期では銀粘土という素材を使った活動で運営サポートやコミュニティの皆さんの多大なご協力をいただき、初めてオンラインイベントを開催させていただいたり、二期では自分を振り返るため「幸福学」指定企画に参加、半年間幸福の4つの因子について、自らの日常から数値化して研究を行いました。
三期目の今回は、一期、二期に比べ、過去の自分を克服したいという思いも込めた少しハードルの高い挑戦でしたが、時期尚早だったようで、結果的にご迷惑をお掛けしてしまう事態となってしまいました。宣言したことをやり遂げられず、申し訳ない気持ちでいっぱいです。

自分本位になってしまいますが、今回行動に移したことで「まだその時ではない」ということに気付けたことは良かったのかなと思います。
行動できなかった約10年間を思うと、以前より体が動くようになった今、つい気持ちに焦りが出て「あれもこれも・・」と思ってしまいがちですが、今後は「できること・できないこと」を見極めて、焦らず自分のできる範囲のことを一つずつ積み上げていくことを当面の目標にしたいと思います。

2023年は出だしから最後まで迷い、停滞し、困惑し続けた年でした。でも、新しい働き方LABに3期連続参加させていただいたことで新たに広がったご縁のおかげで、帰国時に初対面できた方々もたくさんいらっしゃり、皆さんから素敵なパワーやエネルギーをたくさんいただきました。あたらぼで活躍されている皆さんは、本当にポジティブで明るいエネルギーを持った方ばかりでいつも勇気をいただいているので、私も後ろばかり振り返っていないで、前を見て、今後の可能性を探っていきたいと思います。
第三期も本当にありがとうございました!