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「銀粘土作家がSNS発信を行うことでお仕事の機会を得られるのか」私の働き方実験#研究報告書

こんにちは。銀粘土アクセサリーの制作と、近日講師活動を始めた英梨です。

5月末から開始し、第一期生として参加させて頂いている「新しい働き方LAB」も、11月末で終了となります。
この半年間で多くの素晴らしい出会いがあり、とても濃い時間を過ごさせていただきました。
こちらに、研究内容の背景から活動内容、研究結果をまとめさせていただきます。


実験の背景と動機

今年でスウェーデンへ移住して7年になりますが、新天地のこの国で、一体自分は何ができるのか、社会復帰はできるのか・・悩みつつ何もできないまま空白の時間が過ぎていました。

税金が高く、移民に対しての社会保障も手厚いこの国では専業主婦という概念は基本的に無く、無職と見なされます。そのため、「無職の移民=働くスウェーデン国民の支払う税金で生活する外国人」という状況に、移住以来ずっと肩身の狭さを感じていました。

日本での経験を少しでも活かすことができればと思い、数年間は語学勉強に費やしましたが、やはり圧倒的に差のあるスウェーデンの人々と共に就職活動をすることは厳しい現実を目の当たりにし、以前から興味のあったハンドクラフトで手に職を付けることを決心して、数年前に銀粘土講師資格を取得しました。

その後、フリーランスとして活動していくためにビジネススクールへ通学していましたが、今後について悩んでいたところ、ふとしたときに「新しい働き方LAB 研究員募集」の記事を見かけて思わず応募しました。

研究テーマ・検証したいと思っていたこと

応募当初は、自分が一体何をしたいのか考えが全くまとまっておらず、元々「外国在住の日本人として日本と繋がる仕事を見つけられるか検証したい」としていました。

しかし、せっかく数年前に銀粘土の講師資格も取得したものの滞った状態だったことや、SNSの活用方法についても学びたかったため、最終的に研究テーマを「銀粘土作家がSNS発信することで新たな仕事を得られるか」に変更しました。

研究活動内容

● 5月 - 6月:Twitter開設、note初投稿
活動開始をきっかけにSlack、note等の存在を知り、Twitterも初めての使用で全てが手探り状態でしたが、6月末にようやく研究計画をnoteにて投稿しました。

・できたこと
Slack, note, Twitterのアカウント開設と発信開始

・できなかったこと
銀粘土制作、SNS発信(実験に関連する活動はnote執筆のみ)

●7月 - 8月:実質活動休止、イベントへの参加、人生の振り返り

家族が夏期休暇に入ったことで家庭との両立がうまくいかず、活動は実質休止状態となりました。そのため制作などは諦め、オンラインイベントに参加させていただいたり、家族と過ごす中で今後の活動へのヒントとなるインスピレーションを得られるような行動を心がけました。

・できたこと
家族と夏休みを過ごす中で得たインスピレーションのスケッチ、銀粘土制作に繋げられそうな手芸への挑戦、複数のイベントへの出席、研究員の方々との交流、これまでの人生の棚卸作業と自分との向き合い、自分の強みの考察など、今後の活動について明確にする作業

・できなかったこと
銀粘土制作活動、SNS発信

●9月:銀粘土制作作業再開、デジタル周辺機器の見直し
通常生活に戻り、銀粘土制作活動をスタート。研究内容のSNS発信は、完成品があまり無く発信できるコンテンツが不足していたため、制作に集中しました。

・できたこと
制作活動、毎日のタイムマネジメント管理導入、朝活開始、SNS発信のための準備(スマホ買い替え準備、Macbookアップデート方法の学習など)

・できなかったこと
SNS発信


●10月:SNS発信活動開始と、銀粘土講座の開催実現
徐々に作品ができ始めたためSNS発信開始を試みましたが、公の場への発信は始めかなり抵抗がありました。
でも、フリーランスとして発信の大切さを感じていた為、苦手を克服すべく10月13日よりTwitterとInstagram両方で毎日作品を投稿するチャレンジをしました。結果、徐々に抵抗感が薄れ始め、SNSの使い方や投稿文、写真の作成など、投稿に関わる作業に少しずつ慣れていくのを感じました。
また、連投したことでTwitterとInstagramのフォロワー数が徐々に増加し、不定期発信だった頃と比べ、毎日投稿することでインプレッションが伸びていきました。

IG 10月インプレッション

・できたこと

・オンラインイベント開催に向けてiPhoneの機種変更、MacbookのOSをアップデート
・運営サポートの榮田さんがイベント開催のための集客方法等の個別相談に快く応じて下さり、CreativeLABのハマさんへ繋いでくださったことで、ご提案いただいたイベント開催のためのサムネイル画像や紹介文などを初制作しました。それらをハマさんがSlackやFacebookのCreative LABページ内で告知してくださったことで、多くの方が関心を持ってくださいました。
(Facebookの告知では55名の方々より、いいねを頂き、コメントも多数頂き
ました。ありがとうございます!)
・講座開催前に銀粘土の認知に関するアンケートを実施。
アンケートでは貴重なご意見を沢山いただき、講座でご紹介する内容のヒントを得ることができました。
・10月30日(土)に銀粘土オンライン講座を初開催。
ハマさんがZoom発信や収録、進行などをご協力くださり、おかげさまで25名程の方々がご視聴、講座後に行ったアンケートでは16名の方々がご回答くださいました。

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当初はCreativeLABの「好きるチャレンジ」内での数分の講座を予定していたのですが、ハマさんが単独開催をご提案くださったことで実演も行うことができ、ご視聴された皆様が銀粘土により興味を持っていただけて、とても嬉しかったです。貴重な機会を与えていただいて本当にありがとうございました。

アンケートでは温かなご感想も沢山いただき、今後の活動へのとても大きな励みになりました。ご協力くださった皆様、本当に本当にありがとうございました!

(銀粘土講座告知用に制作したサムネイル画像↓)

9.7MB 10.30 CreativeLAB 銀粘土講座サムネイル


●11月:オンラインストア開設、オンラインワークショップ開催の実現
銀粘土のオンラインワークショップについては、ご参加される方に材料を予め揃えて頂く必要があることと、リモートでどこまでお伝えできるのか未知だったこともあり、研究期間内の開催は非常に難しいと思っていましたが、様々な方々の後押しや、10月に実演を兼ねた講座開催を行わせていただけたことで内容を具体化でき、実現に向けて準備を進めることができました。

・できたこと

・「調整さん」を初利用しての、ワークショップ参加ご希望者の日程調整
・銀粘土関連材料メーカー様にご協力いただき、ワークショップ用のオリジナルキットを制作
・オンラインショップ開設、ワークショップご参加の方々へ販売
・11月23日、24日にオンラインワークショップ初開催
・クリスマス販売向け作品を制作、展示販売カフェに納品

ワークショップ終了後は、ご参加くださった方々がTwitterにて発信を行ってくださいました。

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色々と至らなかった部分も多くあったと思いますが、CreativeLABのヒロサワカナコさんや、ハマさんが温かくサポートして下さったおかげで、制作を楽しんでいただけて私もとても嬉しかったです。
お忙しい中ご参加くださり、本当にありがとうございました!

また、今回あまりに急な告知となってしまったため、ご希望の日程に沿うことができなかった方々、大変申し訳ありません。準備が整い次第、再開催のご案内をさせていただきたいと思います。

実験前と後の変化について


振り返れば、今年の春は先が見えずに焦っていたところで「新しい働き方LAB」に出会い、右も左も分からないまま走り出しましたが、半年の間に多くの素敵な出会いがあり、共に頑張る仲間がいて励まされ、常に沢山のポジティブなエネルギーをいただけたおかげで、新しいことを始めることができました。

<研究活動中、新たに始められたこと>
・Instagram, Slack, Twitter, noteでの投稿がフリーランス活動の一部となった
・Google Documentを使用してのデータ集計、アンケート調査
・iPhoneを新調、Macbookを最新OSにアップデートし、手元を映すためのEpocCamをインストール。オンライン講座開催の体制を整えた
・毎日の予定をノートに記し、計画と結果を記録するようになった
・SNS毎日投稿チャレンジによって、フォロワー数が100名を超えた
・Canvaでのプレゼンテーション資料制作、サムネイル画像制作
・銀粘土オンライン講座初開催
・YouTubeチャンネル初開設
・オンラインストア開設、オリジナル制作キット販売
・オンラインワークショップ初開催

<今後の課題>
・定期的なワークショップ開催システムの構築、もしくはチュートリアル動画制作
・オンラインショップ運営 → 出品を増やす
・銀粘土初心者の方々向け、少ない工具で作業可能な制作レシピを考案
・noteでの発信活動やサークル活動など、新たな可能性を探る
・SNSでの発信をより活発にする

結論と気づき


当初は分からないことが山積みで、活動できない期間も続いていたため、辞退も考えていました。
でも、そんな時に連絡してくれる研究員仲間がいたり、温かい励ましのコメントを頂いたことで勇気づけられ、「とりあえずできることからやってみよう」と思えたことで気持ちが楽になり、SlackやCreativeLABなどで告知されるイベントには、時間が合えば積極的に参加していました。

また、今まで自分の知らなかった領域で活躍されている多くの方々から沢山の学びや気づきを与えていただけたことは、私の研究活動への大きな原動力になりました。

私は今までクリエイターや講師としての経験もなく、様々なことに対して不安の塊でしたが、運営サポートの皆さんや、研究員同期の皆さんの温かなサポートやご協力、イベントなどから学ばせて頂いたおかげで、今回ようやく行動に移すことができたため、この研究活動に参加することができ、とても幸運でした。

研究に関する考察

活動中に多くの方々と交流し、自分の人生を振り返る機会があったことで、今まで無意識のうちに「できないこと」ばかりに着目し悲観していたことに気が付き、そこからなるべく自分の「できること」に目を向け、それをどのように活用していくかを考え、実行に移すことができたのは、この研究に参加したことで得られた気づきでした。

当初の実験内容の「SNSを通してお仕事に繋げられるか」の結果とは異なりましたが、この研究活動のおかげで、開始当初には全く予想できなかった経験や結果を得ることができました。

本来の実験課題だったSNS活用については、まだまだこれから学んでいく必要があるため、今後も継続して学習しつつ、これまでの経験や始動したばかりの活動を掛け合わせて、新たな可能性を探っていきたいと思います。

全体振り返りと今後について

研究活動中は、多くの皆様のサポートや学びを一方的にいただいてばかりだったと感じます。
今後、少しずつでもお仕事の幅を広げられるよう活動を続けると共に、これまで私をサポートしてくださった様々な分野で活躍される皆さまへ、いつか何らかの形でお返しできるように、研究期間中に学んだことを今後へ活かしていきたいです。

終わりに・・

この素晴らしい活動を立ち上げてくださった、所長の市川さん、国外在住仲間で素敵なキッズクラフトやイラストを創作される、こみやさおりさん、夏休み中の活動に悩む私に素敵なアドバイスをくださった、ことのは舎さん、講師活動挑戦への勇気を与えてくださった吉田先生、ポジティブ思考を伝授してくださったおおくにさん、何かと共通興味の多いむらこさん、いつも温かなコメントやいいねをくださるはっぴさん、すまいりすさん、かおりさん、めぐでぃさん、よしかわさん、るるさん、伊勢つくねさん、多くの有益な情報をシェアしてくださるストイックな藤尾さん、ブランディングや著作権など、多くの知識をシェアしてくださるシモカタさん、可愛いイラストで和ませてくださるあきこばさん、人生を振り返るきっかけを作ってくださったやぶなおさん、不可能と思っていた講座やワークショップを実現に導いてくださった榮田さん、ハマさん、講座にご参加くださった皆さん、アンケートで温かなコメントをくださった方々、初めてのワークショップをサポートしてくださったヒロサワカナコさん、ご参加くださったりんさん、ヤマサさん、今回は予定が合わなかったけど、今後参加したいとわざわざご連絡くださった皆さん。ここへ書ききれないほど本当に多くの方々に支えていただきました。お名前を挙げていない方にも、心より感謝申し上げます。

この活動を通して得られた皆様との出会いと経験は、私にとってかけがえのない宝物となりました。
第一期研究員同期の皆さま、半年間本当にありがとうございました!