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【#2】漫画に感情をかき乱されて体調崩した話。


先日、お気に入りのカフェで
あだち充の「ショートプログラム」2巻を読んでいた。
めちゃくちゃ私好みの短編集で、あだち充作品を初めて読んだけど、どうしてあだち充はこんなドンピシャで私の好みを知ってるんだろう?
と半分本気で不思議がりながら、
どこにも公開していない、私の内側のスキのど真ん中を射抜かれ、嬉しいやら恥ずかしいやら、感情がグルグルし始めてた。

そもそも、ことの発端はドラマ版「ショートプログラム」を見てしまったことにある。
見る前後で私の生活は大きく変わってしまった。
たかがドラマで?と笑われるだろうが、残念なことに事実であり、もうドラマを見る前の私には戻れない。

大きな変化のひとつは、そのドラマで主演を務めていたJO1にハマってしまったことだ。
話が長くなるので割愛するが、
私の今の携帯の待受画面は、実写版の上原謙司だ。

そしてもうひとつが漫画を読んだことだ。
私の内側のスキを射抜かれ、
満身創痍の丸腰状態で、
おそらく致命傷になったと思われる「帰り道」を読んでしまった。

大まかに「帰り道」のあらすじを紹介すると、
ALWAYS三丁目の夕日ぐらいの時代を生きている男の子が、現代(おそらく平成の初めらへん)にタイムスリップをしてしまうお話で、
「帰り道その2」は、逆に現代の子がALWAYS時代にタイムスリップしてしまう。
あらすじだけ読むと、特に体調が悪くなる内容ではない。
この短編を読んで、体調が悪くなる人はほぼいないと思う。
私も読み返して、また体調が悪くなる気はしない。
もちろん内容に問題がある訳ではなく、素晴らしい作品だが、あの日のあの瞬間私の心とリンクしてしまい、感情がぐちゃぐちゃになった。

モノはないが人が温かい時代と、モノは沢山あるが人が冷たい時代の対比に心が締め付けられた。

令和の時代は更に加速し、速ければ速い方がいい、選択肢を沢山作り使う人に選んでもらうという、スピード勝負、量勝負な面がある気がする。
そんな時代に少し辟易していた私にとって、この「帰り道」での対比がすごく心に突き刺さり、
色々な考えが頭と心を駆け巡り、自分自身ではどうしようもなくなり、吐き気を催し、お腹を下した。

その日は体力をとても消耗したので、早く寝ようとしたが、なんやかんやで結局いつもの時間に眠りについた。
そしてその日の夜、私は高校生に戻り、タレがご飯に染み込んだ生姜焼き弁当を食べる夢を見た。

朝起きたら少し胸やけがした。

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