見出し画像

ER: 患者さんのご家族から学ぶ 1

個人情報保護のため一部内容を修正しています

足の痛みで救急受診。付き添いはお孫さん。
幸い大腿骨頸部骨折など明らかな骨傷はなく、ジクロフェナク坐剤でなんとか歩行可能に。

しかし、ご自宅は一階が店舗で、二階の玄関に行くには外階段を上がらないといけないとのこと。
こういった場合、患者さんやご家族から安静目的入院を求められることが多い。ただ、入院することによる廃用進行や認知機能の低下といったデメリットも多い。入院すれば大丈夫と考える患者さんやご家族も多いが、デメリットがあるのも事実。

患者さんは帰りたいと。。。お孫さんは、おばあさんの目をみて
「帰りたいんだよね。階段は私が支えたら大丈夫かな?一緒に帰ろう」

その言葉になんの曇りも計算もなく、心の中の言葉を嘘なく伝えていることが伝わった。なんと、素敵なお孫さんとおばあさんの関係だろう。

もちろん痛い思いをしている患者さんやご家族は大変なのだが、私含め周りのスタッフは感動。看護師さん達も「なんて素敵なお孫さんなんだろう」と。病院の階段で歩行を確認してから帰宅。

無私の愛ある言葉は、人の心を動かす。

救急外来をやっていると本当に患者さんやそのご家族から学ぶことが多い。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?