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口述試験対策は幸せな時間だった

2022年1月23日(日)、15:12現在。

たった今、中小企業診断士二次口述試験を終え、近くのレストランで遅めのランチを兼ねて執筆している。

今日の口述試験の質問は4つ。メモとともに。

口述試験当日のスケジュール

07:00-09:00:起床。諸々準備。スーツなど着用確認。

09:00-11:00:別件のプロジェクトの打ち合わせ。ここで事業再構築補助金の話が出る。早速実務従事の機会を確保した!

11:00-12:00:与件文ファイナル音読(※喫茶店では音読しにくいため)。12時過ぎに出発(会場まではタクシーで10分少々)。

12:00-13:50:近くの喫茶店にて最終調整
⇒音読はできないので他の受験生による与件文の音読などを聞きつつ各事例企業と一般知識を最終確認。最悪この二つが大丈夫であれば、何かしら話すことはできるから、である。

13:50-14:48:控室にて待機
⇒この時間はもう頭にも入らないので、予備校やタキプロの想定問答集をぼーっと眺める感じ。受験番号順に呼ばれていくので、だいたい順番は予想できた。ちなみに欠席者がいたようだ。0.01%の不合格者を見てしまったかもしれない…。
誘導員に面接室まで誘導され、面接室に。

14:48-15:00:口述試験
面接室に着いたら30秒ほどで自分の出番に。のちの流れは他の予備校や受験生支援団体で説明されているものとほぼ一緒なので省略。試験監督は2人で、60歳前後の方だった。一人は朗らかな方、一人は生真面目そうだけど話しやすそうな方だったので、安心した。

口述試験の内容

1.(事例1)A社の離職率は低いが、その理由は何か?
⇒定番ツッコミ「他には?」をいただきました。

2.(事例1)A社が外部の協力企業と連携するメリットは何か

3.(事例3)C社が自社ブランド製品を直営店で販売する際に起こる課題
⇒「営業ノウハウがないのでさまざまなトラブルが想定されます」と答えたところ「様々とは?」と突っ込まれました。冷静に対応し、具体例を解答。

4.(事例3)若手職人をどうやったら育成することができるか
⇒「熟練職人とのマンツーマンです」と答えたところ「ツールとかは必要ないの?」とツッコミをいただく。「ツールよりもむしろ研修後の振り返りの機会をつくりましょう」と提案。ここらへんは受験生というかコンサルとして提案してしまった。

口述試験対策で何をしたか

対策0.対策の流れ:試験対策はほぼ金曜日〜日曜日で実施したのみ。結論から言うと、「無言リスク」を避けるため、無料の対策セミナーだけでも受講できると良いと思う。もし無料のセミナーを受けるチャンスを損ねてしまったら、有料だがLECのセミナーや想定問答集の購入を検討しても良いと思う。一方で、どの口述対策セミナーにせよ、筆記試験合格発表日の早々に埋まるので、受かって実務補修の申し込みをしたらすぐ申し込むぐらいが良い。なお、2022年は筆記試験の合格発表日である1月14日の12時から口述試験セミナーの募集が開始だった。

対策1.筆記試験分析の動画を視聴:最初にやったのはこちら。これは合格後すぐに一通り視聴した。俺のように再現答案を作ってない人は問題を完全に忘れているので有効に機能すると思う。なお、LECは受験番号がないと見れない(他の予備校もだいたいそう)。TACは長くてまとまった時間が必要だった。

対策2.与件文の音読:試験から二ヶ月も経過し、事例を忘れている。また、今から集中して読もうとしても、なかなか頭に入ってこない。そこで音読を通して半ば強制的に頭に入れることが有効だった。声を出して読んでみると色々な気づきがある。事例4は問題文も読んだ方が良い。ただし、乾燥しているこの時期、あまりやりすぎると喉を痛めて風邪リスクが高まる可能性もある(特に2022年はコロナリスクが大きく、体調管理が最優先であった)。なので、Twitterなどで音読している受験生アカウントがあるので、彼ら彼女らに感謝を念を送りつつ、与件文を耳で聞きつつ、黙読とかでも効果的だった。

対策3.受験支援団体の口述試験セミナー:11月21日(金)の「タキプロ」だけ参加したけど、とても良かった。一番最初の口述セミナーだったので、ここで「プライベートブランド」など、ちゃんと説明できないことに気づく。「タキプロ」は口述試験対策だけでなく、その後の懇親会では実務補修や実務従事、あるいは案件獲得についても情報が聞けた。そういった意味では、口述対策に留まらず、とても貴重な場所だった。

対策4.LECとTACの模擬口述試験+α:1月22日(土)の午前中にTAC、午後にLECを受講した。TACは本科生にはいろいろと無料でやってくれる。LECは有料だが、広く受講生を募集していた。しかしそれ以上に、両予備校は性格が対照的で面白い(これは受験期間中、ずっと感じていた)。
TACは口述試験想定問題集を作成し、模擬口述試験ではそれに基づいた質問だけを聞いていた。すごいちゃんとしているし、リアルに近づけようとしている。あと試験監督が無愛想なのがまた良かった(本番の方が朗らかだった)。

一方で、LECは再現性よりも中小企業診断士としてぐいぐい質問してくる感じだった(「田島先生〜どうにかしてよ〜って言われたら、どう答えますか?」みたいな)。でも、これがあったので口述試験の最終問題は楽しめたかな。模擬試験のあとに「どこがだめ?」と聞いたら「社長に寄り添ってない!」と言われるなど、もう受験生ではなく診断士の卵モードでアドバイスを頂いた。LECは練習以上に、今後を考える良い機会になった。

なお、太々しい態度は誉められました。

終わりに

口述試験が問題なく終了していれば、これで長い長い、中小企業診断士資格取得の勉強は終わり。別件で書くけど、俺にとっては、コロナ禍&東京転居&大学移籍とほぼ同時に始めたので、一つのプロジェクトが終わった感じ。本当に不思議な気分になっている。

口述試験は99.9%が合格する試験と言われている。その一方で「無言だと落ちる」と言われているので、必然的に対策をせざるを得ない。これが良くて、対策をしながら、この二ヶ月で忘れていた診断士として必要な知識や考え方などを多少のゆとりを持ちつつ「試験勉強ではなく、今後のために」思い出す機会にできた(模試の復習が最大の勉強になる、というのに近い)。さらには今までお世話になった予備校に「最後の受験勉強」をする機会にすることもできた。LECの筆記試験分析の動画を、お世話になった先生方に「良い報告しに来ました!おせわになりました!」という気持ちで視聴していた。

おそらくここからは忙しくなる。まずは実務補修や実務従事が待ち構えている。もう自分との戦いじゃない。コンサルティングを通して、中小企業やフリーランスの人たちををコロナから救う戦いが始まっているんだ。

だからこそ、この「口述試験」が与えてくれた時間は貴重だ。明日、ホテルをチェックアウトする時間までは、受験生「だった」自分を噛み締めていたい。


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