自分のアイデンティティとの出会いを覚えていますか
前回はなんでも仮説をおいてとにかく行動できたら良いよね、というよくありがちな話をしました。ちょっとまだ慣れていませんが、ぼちぼち進みます。
今回は特に伝えるべきと友人から言われた、私が見えてる世界を信じ続けられる理由めいたものを紹介して行きます。
アイデンティティめいた何か
「目標やゴールはとりあえず "決め" で良いんだ」と言われても、どれが本当の気持ちで、どれに決めていいか悩むこともありますよね。人間にとってアイデンティティの確立は重要なテーマで、ここがわかって「本来の自分が求めているものはこれなんだ」と自信を持って言えると、(仮)で決めたゴールへ向かうエネルギーも湧いてきます。
別の記事で取り上げた心理的居場所感の一つにも "本来感" という尺度があります。本来の自分、ありのままの自分で存在できているかどうかは、個人を理解するための一つの大きなカテゴリを成しているようです。
私も、検証を重ねながら、自分の心動かされるものや世界観を探索してきました。ピアノ、図形、比較形態学、データ、認知と多岐にわたる分野で探索活動を続けてきました(参考: 私のHP)。ちょっと内容多いので省略しますが、興味があれば聞いてみてください笑
そんな数々のアイデンティティの旅の中でも、一番思い入れが深いのが "骨" との出会いです。私にとって "骨" は、存在論、コミュニティ論、死生観、美学、全てを包み込む存在です。当時の私にとって、「骨に美学を感じる存在」であることは、自分のアイデンティティでした。
骨との思い出のエピソードを一つ。大学2年の彫塑の授業で、モデルさんの表情を写そうとしたのですが、全然うまくいきません。
「全て二次元の平面を重ねれば立体ができると思っていたら全然見当外れな形しか作れなかったです。凸型の部分は良いですが、凹型の部分がどのような形になっているかわからないのです。」
と先生へ投げかけたところ、返ってきた答えは思いもよらないものでした
「存在しない部分があるのではないんだよ。存在と存在の間があるだけなんだ。」
骨格標本をまじまじと見つめて、触ったことがある人ならわかるかも知れませんが、その形を正確に把握することはとても難しいのです。写真ではとてもわからない、光に映し出されたその存在を見つめ、肌に触れたその感覚を頼りに頭の中で組み上げていく世界なのです。
そんな大好きな骨に出会えて、「骨へのラブソング」とかも学生時代はたくさんギターで弾き語りしました。。笑 ちょっと恥ずかしいですが、歌詞を末尾に上げておきます。好きすぎて気づいたらメロディがついちゃった現象ですね。
こういう世界に出会えると、人は自分の美に関する感覚や意識について、アイデンティティを感じる可能性があります。
アイデンティティを失った時の処方箋
残念ながら、そんな幸せな日々も、長くは続きませんでした。ひょんなことから、私は大学2年生の時、学校へあまり行けなくなってしまったのです。人生何が起こるかわかりませんね。
当たり前ですが、一緒に研究としていた人たちとの関係もあまり良くない方向に向かってしまいました。それもこれも、私の実力?やる気?愛情?の無さが原因だと思われるので、言えることはありません。
本当に好きだったらやり抜く人たちに囲まれて、苦しい日々を過ごしました。キリン解剖記を読んでいると、この時代を思い出して、まぶたが熱くなります。
骨が大好きというアイデンティティを失った私は、自分が誰なのかわからなくなっていました。当時、交際していた人に幾度も「骨を愛せなくなった私でも、私のことが好きなの?」と本気で聞いていました笑 とんでもないメンヘラ女ですね、、、黒歴史とはこのこと。。
白石麻衣さんとの出会い
そんな一年間を過ごして、途方にくれていた私の前に突如として画面越しに現れたのが、乃木坂46の白石麻衣さんです。
ちょうど高校生の頃、AKB48全盛期で板野さん推しだった私は、デビュー前の乃木坂46を当時からチェックしていたのです。その乃木坂46がちょうど堀未央奈さんがセンターを務め、気になったのがきっかけでした。
当時の乃木坂46は今ほど爆発的なブレイクを果たしている訳ではなかったです。しかしながら、自分の弱さも強さも全てさらけ出して、懸命にステージに立ち輝いている彼女たちは自分にとってとてもステキな存在に写りました。
それからというもの、同じ世代の女性として、白石麻衣さんに恥じないように、懸命に生きようと、それだけを考え、雑念を断ち、単位取得に励みました。白石さんを推し始めてから、一年間で取得した単位数は約60単位。前年度の4倍近くの単位数を取得し、無事に卒論へと進むことができました。
アイデンティティを失ってどうしたらいいかわからなくなっても、結局は行動することでしか、さらなる自分の強みは見えてきません。友人で「○○という男」シリーズをよく読んでしまうという人がいましたが、こういう自分と近い属性のロールモデルを仮でもいいから置けると、何か新しい道が開けることもあるのかもしれません。
ちなみに、この後、新しいアイデンティティを見つけられはするものの、このとき芽生えたオタク精神は今尚健在のようです。今のアイドルは誰かというと、会社の同期のみなさんです。共に切磋琢磨することで、役割感や頑張ろうという元気をもらっています!本当にいい職場です!!
新しいアイデンティティとの出会い
一度、住みなれた筑波の地を、博物学という分野を離れて、大学院は生態学を学ぶために東京農工大学へ入学しました。今まで接してきた骨格標本の世界から、一歩、人間との関係に近づきます。
自己の存在をデータ化するという死生観は、小中学校の頃から変わらないのですが、そこに大学院で学んだ統計学やデータ活用の知識が加わり、より鮮明なビジョンへと変わっていきました。
データとして、知識量という形で残れば、誰かが使ってくれた時に役立てるかな、という気持ちでした。これが、研究を通して、データを利用すれば、政策提言も、経営判断もできて、より確かな未来を作っていけるのだと知れたのです。(その辺について、詳細は下記の書籍がオススメです!)
また、副業で関わったExographというプロジェクトでも、社会貢献という形での社会の中での役割感を持つことができる、という感想が寄せられているとのことです。私が幼き日に感じた感覚は、人間が共通して持っている本質的な欲求とどこかで繋がっている可能性があります。
もちろん、予想もしなかったストレスがかかっている可能性がある、完全に合意できる仕組みはまだ存在していないなど、課題は山積みだと思いますが、議論して行かなければならないテーマだと、私は確信しています。
戦略図鑑でもまとめられていたように、GAFAは人間の本質的な欲求に注目した事業展開を行なってきました。ホモデウスなどが流行っているのはAIに勝つため、シンギュラリティのため、だけではなく、人間の本質が求めているものが何かを問いかけ、今の時代に合わせた新しいものを発明するきっかけを与えてくれるからではなかろうかと感じます。
そんなこんなで、今の私のアイデンティティはデータを活かしたまちづくりを行うことです。ここでいう街というのは、人が集まる場所という意味です。2020年はこのミッション実現に向けて全力を注ぎますので、楽しみにしていてください!
さいごに
今回は昔話をだらだらと書きました。あまり昔話をするのは好きではないですが、少しでも、キレイなデータで溢れた社会にすることの大切さが伝わったら嬉しいです。
さいごに、文中で紹介した、大好きな骨へのラブソングの歌詞を共有します。次回は、私の新しいアイデンティティであるデータの世界、特にまちづくりの世界について、仕事でやりたいことをやるということについて、つらつら書いていこうと思っています。ご要望コメントあればお願いします。
Enjoy!
ほねへのラブソング 作詞作曲・めぐもり
C G Am C F G C
C G Am C
骨、骨、キレイだね
F C F G G7
純白のドレスをまとった
C G Am C
骨、骨、大好きだよ
F G C
君の歴史 感じたい
C G Am C F G C
C G Am C C7
君と出会ったのは 科博の哺乳類展
F G E Am F G C C7
桜舞う上野公園 僕は君を見つけた
F G G C F G C C7
大きく ずっしりと 僕らを支える大腿骨
F G E Am F G (+A) G
その姿をみて思った いつもありがとう
C G Am C F G C C7
F E E7 Am C C7
僕ら同じ生物だろ どうしてこんなにも違うの
F G E Am
なぜ なんで もっと知りたいよ
F G (+A) G
君の全てを Woo
C G Am C
小さい骨!(指骨!)大きい骨!(骨盤!)
F C F G G7
僕の一生を君に刻もう
C G E Am F G (+A) G
未来へ伝えるんだ 君が歩むその道
骨、骨、キレイだね
純白のドレスをまとった
骨、骨、大好きだよ
君の歴史 感じたい
D G A D
骨、骨、君に出会えて
D G A (A+G)
僕の世界は輝いたんだ
D G A F#m
骨、骨、大好きだよ
D G A
骨に送る僕のラブソング
D G A D D G A D D G A D D G A D
骨、骨、骨、骨、
骨、骨、骨、骨、骨(BONE〜〜〜)
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