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兵庫県知事選挙における斎藤候補予定者の問題点について


兵庫県知事選で自民党本部推薦、日本維新の会推薦(既に支部長推薦の疑いあり)で斎藤候補が出馬予定ですが、兵庫県および県民にとって非常に大きな損害を与える恐れがあります。この投稿ではそれを説明していきます。


1.維新とは何か?

(1)国からの独立、革命を謳う集団。非常に危険な政党

 大阪府市特別顧問であり、維新のブレーンである上山信一氏は、過去に大阪維新の会のホームページにこう寄稿していました。

”地域政党をつくるということは、すなわち反体制運動である。当然、中央の受けはよくない。大阪維新の本質は“地域革命”であり、いわば“民族解放運動”に匹敵する。(中略)大阪維新は行政組織の統廃合や合併自体を最終目的としない。国からの独立(軍事、外交、金融などを除く)を目指す地域の革命運動なのである。”

これは冗談ではなく、本当に掲載されていたものです。よく維新を保守政党であると勘違いされる方がおられるのですが、彼らの本質は、地域を革命し、日本からの独立を目指すという、保守とは真逆のとてつもなく危険な政党であることがご理解いただけると思います。


(2)二重行政解消の名のもとに、住民の大切なインフラを削減し地域が脆弱に!

大阪維新の会は、大阪府および府下各市で「二重行政解消」の名目で、下記のとおり各種補助金や住民サービスの大幅な削減を行ってきました。

・例えば2007年からの10年で商工予算を88%も激減させた結果、大阪府の年平均成長率は全国平均を下回り、企業も府外に大量に転出しています。(兵庫県は企業の転入が多く、喜ばしいことですが、実はその7割が大阪府からの転入なのです。いかに大阪府が企業を冷遇しているかが分かりますね)

・大阪市立住吉市民病院、元々建て替え予定でしたが、維新がそれをひっくり返し、「二重行政解消」の名目で廃止されました。近くの病院と機能統合した方が、建て替えよりコストがかからないというのが理由でしたが、ふたを開けてみれば、機能統合の方が結局高くついてしまいました。こんなデタラメ行政の代償として、地域の大切な市立病院が廃止され、今では市立住之江診療所という、外来しかできない診療所が跡地に建っています。

・大阪の伝統芸能である文楽や、大阪センチュリー交響楽団への補助も廃止されました。儲けの出ないものは全て悪と見なし、保護すべき文化にまで競争原理を導入するのです。

(3)民営化の名のもとに税金をお友達企業に横流しする

・大阪に泉北高速鉄道という鉄道会社があります。元々大阪府が保有する第三セクターでしたが、2013年にそれを民営化しようということになりました。ところが、公募に飛びついたのがローンスターというハゲタカファンドでした。なんとか阻止し、南海電鉄の子会社としておさまりましたが、公共性の高い鉄道というインフラがマネーゲームの対象となるところでした。

・例えば、大阪市立天王寺公園は、その一角を「てんしば」という名で近鉄不動産に経営させています。そこはもはや市民の憩いの場ではなく、有料施設が乱立する、一私企業に金儲けをさせる場になってしまいました。天王寺動物園は4月から独立行政法人になりましたが、コアラのエサ代が高いという理由で英国へ無償で貸出し(恐らくもう戻ってはこない)されることになり、天王寺動物園はコアラのいない動物園になってしまいました。

・さらに大阪城公園は、2015年に大阪城パークマネジメント株式会社が指定管理者になってからというもの、1200本もの樹木が伐採され、著しい商業化が進んでしまいました。

大規模な都市公園の商業化問題について(pdf)

・大阪市役所は、窓口業務を全て派遣会社に委託しています。その筆頭がパソナという派遣会社なのですが、その会長は竹中平蔵という人物、この人物は維新の会に大阪の行政のアドバイスをしているのです。自分の会社が儲かるように政治的働きかけするのは、利益相反と言います。大阪市の業務に自分の会社の派遣社員を使ってもらうように仕向け、大阪市民の税金から巨額のピンハネを行っているのです。これは市民にとっての不利益にほかなりません。


(4)まるでハゲタカファンド、あるいは地上げ屋のよう

・いわゆる大阪都構想とは、大阪市廃止構想でした。大阪市をバラバラに解体し、市が所有する資産を切り売りするのが目的でした。まさに大阪市に対してハゲタカファンドをやろうとしていたのです。

・ハゲタカファンドが行う手法に(レバレッジバイアウト)というのがあるのですが、企業を買収する資金を集める際に、買収後の利益を山分けする約束で資金集めするのです。大阪都構想もこの手法と全く同じで、住民投票のための宣伝の資金を、利害関係が一致する不動産会社や政商、テレビ局等から、都構想で大阪市バラバラにしたときに発生する利益を山分けする約束で調達してたと想像することができます。

・大阪市立の高校21校が全て大阪府に移管されることになったのですが、何と校舎、土地含めた1250~3000億円相当の資産が無償で大阪府に譲渡されてしまったのです。大阪府が欲しかったのはその資産。移管後に廃校・土地を売却するのが目的なのです。要するに市が保有する土地の地上げをやりたかったのだと想像します。


(5)まるで不祥事の総合商社、違法上等のとんでもない組織!?

・維新関係者は不祥事の件数が極めて多いことが知られています。この政党は本当にマトモな団体なのかと疑ってしまうのも無理はありません。

・最近だけでも、元維新の会の池田市長が市役所にサウナを持ち込み私物化し、職員へのパワハラ、さらには百条委員会でも虚偽答弁を行ったとして刑事告発されているのです。これで一番問題なのは、職員と「秘密保持契約」を結んでいたこと。要するに「お前バラしたらどうなるかわかってるやろな」と脅しをかけていたということです。

・維新の梅村みずほ参議院議員の公設秘書が殺人未遂の疑いで逮捕されました。「24日夜に男性宅で、複数人で飲酒をしていた際に2人は口論となった。一度別れた後、成松容疑者は車で男性宅を再訪。男性をはねた後、降りてさらに殴る蹴るなどして立ち去った」とのこと。さらにこの公設秘書は、「関係者によると、成松容疑者は、大阪維新の会の横倉廉幸府議(大阪市西区選出)の娘の夫。」だそうです。もはやどこからツッコめば良いのかわからないほどです。

・愛知県の大村知事リコールで大量の不正署名がありました。維新の常滑市議であった山田豪、事務局長であった田中孝博が関与を認めています。維新はこの二人に罪をかぶせ、トカゲの尻尾切りをやりたいのだと思います。恐らく愛知県知事を維新の候補者にするために、維新が組織的に関与した運動だと想像いたします。

(6)大阪は維新により弱体化されてしまった!

・私は兵庫県民ですが、かつての大阪府、大阪市は大好きでした。特に用事もないのに、週末よく大阪に出かけました。包み込まれるような安心感と、ワクワク感が共存した街でした。でも維新が大阪を支配してから、大阪には足が向かなくなってしまいました。下記の写真のような、頼もしい大阪市はいなくなってしまいました。今までの例を見てわかるとおり、維新が大阪を破壊、弱体化してしまったのです。

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2.さいとう候補は維新なのか?

(1)大阪府財政課長であり、維新の推薦で立候補予定

・兵庫県知事選に立候補予定の斎藤元彦氏は神戸市出身、元総務省自治税務局で、総務省からの出向で大阪府の財政課長をやっていました。自民党本部推薦、日本維新の会推薦で立候補予定であり、維新の息がかかっていることは明らかです。


(2)大阪市松井市長いわく「彼は維新そのもの」

・"「(斎藤氏は)財政課長として大阪で身を切る改革をやってきた。彼は維新そのものだ」3月28日午後、大阪市内のホテルの一室。急きょ、集められた維新の県組織「兵庫維新の会」メンバー約40人を前に党代表の松井一郎大阪市長(57)が切り出した。会場は静まり返った。"だそうです。松井市長自ら「斎藤は維新そのもの」だと言っているので、そうなのでしょう。


(3)維新のホームページに堂々と名前が載っている!

4月22日時点で、Googleで「維新 さいとう元彦」と検索すると、維新の会のホームページに「役員・議員・支部長」として名前が載っていました。これって維新推薦というレベルではなく、当選したら維新に入党するという意味なのだと思います。

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(4)だがなぜか削除・・・都合が悪かったのか?

・しかし、4月29日にはなぜか維新のホームページから、彼の名前は削除されていました。何か都合が悪かったのでしょうか。

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(5)「身を切る改革」「既得権打破」・・・思想は維新そのもの!

・さいとう候補は、立候補表明時「既得権やしがらみから脱し、徹底した行財政改革を行う」と発言しました。これは維新の会の「身を切る改革」「既得権打破」と全く同じです。大阪と同じく兵庫県も改革という名の破壊行為によりボロボロにされるかも知れません。

(6)維新の行政を「スピード感、発信力が凄い」って、どこ見てるの?

・さいとう元彦氏は、「(維新の)情報発信力、スピード感ある府政運営はすごいと思った」そうです。しかし、上記した通り維新はまるでハゲタカファンドや地上げ屋のように地域を食い荒らす集団です。そんな集団の情報発信力、スピード感ある府政運営を参考になんか絶対にしてほしくありません。兵庫県の破壊をスピード感を持ってやられたらたまったものではありません。


3.維新の知事になるとどうなる?

(1)維新は「大阪都構想」を全然あきらめてない!兵庫攻略は「新たな登山ルート」!

・いわゆる「大阪都構想」の住民投票は、2回行われましたが、そのいずれも反対多数で否決されました。だが維新の馬場幹事長は「新たな登山ルート」を開拓すると明言しています。維新は「地域の革命運動」を全く諦めていないのです。


(2)最悪阪神間、神戸まで大阪都になってしまうかも!

・2013年に維新の会の政調会長が「大阪都構想について「周辺10市ぐらいが合併して、神戸市まで特別区にする」」と述べているのです。兵庫県に維新を入れると、尼崎、川西、宝塚、西宮、芦屋、神戸が「大阪都」に編入されてしまうかも知れません!


(3)淡路島を兵庫県から分離し(パソナ県)に!?

・淡路島には、政商「竹中平蔵」が会長である「パソナ」の施設が異常な数あるのはご存知ですか?ニジゲンノモリとか、ハローキティのレストランとか、全部パソナです!パソナは本社も淡路島に移転しています。淡路市とパソナ、そして国政の政治家の癒着があるのではないかと噂されています。政府が進めているスーパーシティ法案というのがあるのですが、これは街をまるごと民間企業に経営させようという恐ろしいものです。パソナと明らかに利害関係のある維新の知事が送り込まれれば、まさに淡路島が兵庫県から分離し「パソナ県」となってしまうかも知れないのです。そのときそこに住む住民の方の生活は一体どうなってしまうのでしょうか。


(4)万博の大赤字を兵庫の税金で穴埋め!?

・さいとう候補は、「大阪・関西万博に兵庫が積極的に関わりリードします」と発言しています。しかし、大阪・関西万博は建設費が5割高騰し、資金確保が難航しています。さいとう候補が知事になれば、要するに万博の赤字の穴埋めとして、兵庫県の予算が使われるのではないかと容易に想像できます。


(5)伊丹空港が廃止され、外国人特区に!?日本の法律が通用しない地区が出来てしまう!

維新の会の創立者である橋下徹は、過去、伊丹空港を廃止すると言っていました。その中で、「外国人は税金ゼロにして伊丹跡地にドンドン来てもらう。英語特区にして右側通行にして。そこに日本人はホームステイして英語の勉強ができる。」と言っています。要するに伊丹空港を潰してそこに日本の法律が通用しない租界を作りたいと言っているのです。しかし伊丹空港の大半は兵庫県に立地しています。当時大阪府知事であった橋下徹が兵庫県の土地にある伊丹空港に口出しするのはおかしいです。しかし、兵庫県に維新の知事が誕生すれば、大阪から兵庫に働きかけ、伊丹空港を廃港し土地を大阪に無償で譲渡してしまうかも知れません。


(6)「身を切る改革」と称し、必要な公共予算が大幅削減!県政の脆弱化!民営化と称して、お友達企業への不明瞭な予算の横流しが!

・維新の言う「身を切る改革」とは、そこに住む住民のサービスを削るという意味です。本来県民のために使われるべき予算が、「民営化」と称して、癒着のある企業に流出してしまうのです。私たちの兵庫県が、シロアリに喰われたようにボロボロになってしまうのです。


4.今までの兵庫県政はどうだったのか?

(1)コロナ禍でもちゃんとやってる兵庫県!

・コロナ禍で兵庫県は加古川にコロナ重症病棟を建設、鳥取県とタッグを組み、県境を越えてワクチン接種、仕事がなくなった人のために県営住宅3千戸確保等、ちゃんとやってます!大阪モデルだの大阪ワクチンだのイソジンだのでやってる感だけの某府知事とは違います。


(2)「やってる感」ではなく「不言実行」!

兵庫県、目標の病床100の追加確保を半月でほぼ達成だそうです。兵庫県と民間病院が信頼関係を築いてきたからこそですなお、宿泊療養施設に酸素吸入装置は「設置して当然なので説明して来なかったが、もうすでに兵庫では設置していた」だそうです。大阪府なら大々的にアピールすることも、そのほとんどは「やって当たり前」のことなんです。


(3)行革もちゃんとやってる、震災の借金も減らしつつバランス県政!

・兵庫県は無駄遣いをしているのでしょうか?そんなことはありません。実は、兵庫県は2007年からの10年間で職員数を3割も減らしています。これは何と全国一位の削減率だそうです。

行財政構造改革(H20~H30)の成果(概要版)(pdf)

・阪神・淡路大震災により、兵庫県は震災関連県債計1兆3000億円を発行しましたが、上記のとおり行革を行い、2019年時点で3600億円まで圧縮できています。

兵庫県の姿(pdf)


5.最後に

(1)ポピュリズムとは何か?

・ポピュリズムとは、役人や学者を敵に設定し、民衆の怒りを煽ります。そして自分たちが当選すれば、民意を得た、白紙委任を得たと言い、独裁的手法でやりたい放題やるのです、かつてのナチスドイツはこの手法を使いました。日本では維新の会がポピュリズム政党です。


(2)ポピュリズムに煽られて誤った選択をしてはならない!

・今回の兵庫県知事選は、兵庫県がポピュリズムの手法に陥落し、県がなくなるかどうかの選挙だと感じています。私たちがしっかりとした判断を行い、県が嫌い、役人が嫌い、センチュリー腹立つ等ではなく、最善の判断を行う必要があります。

(3)今まで兵庫県を守ってきたものは何か、気づくとき

・私たちは震災も乗り越え、地域を守ってきました。それは私たち兵庫県民の努力と、皆さんが最善の判断を行ってきた結果です。今回も最善の判断をしましょう。最善の知事を選択し、兵庫を守り、育てていくことが出来ればと願っております。


おまけ

この記事を抜粋、要約したものをPDF化しました。ご家族、お友達に兵庫県知事選のお話をされる際に、プリントアウトして見せるなどして活用ください。


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