ユニバーサル・スタジオ・ハリウッド 感想 2023/10/1


どうも、ちねです。元祖ユニバことユニバーサルスタジオハリウッドに行ってきました。見てください,地球がスケルトンですよ。待ち望んだ海外ユニバに朝から大興奮でした、感想が長文になりそうな予感がしたのでこうしてノートに書いているわけです。

 ここのユニバは日本のと違って今日も明日も映画を撮ってるガチ撮影所でして。敷地は日本の3倍あることで有名ですが大半は撮影用なのでアトラクション地域は日本と同じか少し狭かったかも。それでも他のパークに負けない世界観を作り出したり撮影所ならではの工夫も行われていて、日本とは違うアメリカンな感覚を楽しむことができました。この日はLAでも珍しく雨が降ってたんですがアトラクションはほぼ屋内で、昼頃に晴れたので問題なく楽しめました。

 そういうわけでここからはアトラクションごとの感想を自己満足気味に語っていきたいと思います。冗長さ削減のために日本のユニバにすでに行ってる人向けに書いております。行ったことなくて何言ってるかわからない人は…ユニバ行ってみてください。

1.ミニオンのハチャメチャライド

もうユニバの顔ですね。毛の生えたバナナことミニオンのアトラクションです。ゲストは怪盗グルーの手下になるためにミニオンに改造されて訓練を受ける、という内容で、スクリーンいっぱいに所狭しと暴れまわるミニオンと一緒に座席が揺れる,なかなか盛り上がる乗り物。日本のはバックトゥザフューチャー(BTTF)のアトラクションをリフォームしてできたものだっていうのもよく行く人は知ってるでしょうか。 

 このミニオンも既存のアトラクションを改築したらしいんですが、それがバックトゥザフューチャーじゃなくて日本にもあったターミネーターの3Dシアターなんですと。そこに注目すると日本とはつくりの違いが如実に表れているというか。BTTF型は一面に広がるドームスクリーンにミニオンが映るんですがこっちは元シアターなのでスクリーンも四角。座席も元シアターの座席を改築して一つの広間に複数乗り物が点々としている、大人数で一つの大画面だったわけです。

入り口から一番近いので最初に乗ったんですが、うーん自分はシアターより乗り物系が好きなので日本の方が合ってたかな?画面の構造上没入感も日本の方があるような気がします。ただ揺れ具合は劣っておらず、座席数の関係でBTTF型よりも回転率がいいのでこっちでも同じように楽しむことができました。バナナ砲とかもちゃんとありましたよ。 
 
 ちなみにハリウッドにもバックトゥザフューチャーがあったんですがそっちがどうなったかというと…もうちょっと後で話します。ヤキオニギリッ

2. Super silly fun land/Silly swirly

怪盗グルーの一作目って見たことありますか?グルーが子供達にせがまれて嫌々遊園地に行く場面があるんですけど、その遊園地が元になった遊び場です。中身はミニオン関連のショップとゲーム屋さんと水遊び場、あとアスレチック。日本もミニオンのエリアは大きく占めてると思うんですけどあれと同じ感じです。映画ではとんでもなく怖そうなジェットコースターに乗ってたんですけどさすがにそれはなかったですね。あれすごい楽しそう。

 この日はアスレチックと水遊び場が工事中だったのでほとんど見物用になっていたというか…ちょっとだけ歩いて回るだけにしました。USHでは唯一のキッズ用遊び場なので本来ならだいぶ人がいるんじゃないかな。ユニバがテーマにする映画は子供にわかりにくいものも多いだろし、こうした子供が遊んで大人が休める遊び場ってだいぶ重要かもしれないですね。
でその中にSilly Swirlyという映画にでてこないアトラクションがありまして。形はフライングスヌーピーです。時間があったので上空からミニオンエリアを一望してまいりました。夜はライトアップされると聞いてたのでまた乗りたかったのですが…ホラーナイトで夜は乗れず。

 スヌーピーといえば、ユニバーサルワンダーランドは日本にしかない貴重なエリア、海外にはないんです。こうして違うパークに行ってみるとキャラクター戦略の違いがよくわかりますね。

3.ペット:オフ・ザ・リーシュ

怪盗グルーやシングと同じイルミネーションスタジオで製作された「ペット」のアトラクション。覚えてる人は覚えてるんじゃないでしょうか?映画のストーリーに沿ってアニマトロニクス(機械人形)の犬猫たちが動く、どちらかというとディズニーにありそうな乗り物。人気度的に日本ではできそうにないかな。映画知らない人は見てみてね。

 待ち列はペットたちの住むマンションを再現していて準レギュラーのキャラたちがくつろいだり喋ったりしてました。乗車後もニューヨークを模した街で動物たちが動き回っていて、尻尾振るくらい楽しかったです。映画もそうですが、ペット飼育経験者ならニヤリとする犬猫あるあるを感じられる演出なんかが見受けられたりして、個人的に結構上位に入るアトラクションでした。3回乗りましたね。アニマトロニクスは大好物なんです。

4.ハリー・ポッター・アンド・ザ・フォビドゥン・ジャーニー

まんまですね。ここに関してはほんとにそのまま。世の中の「魔法使い」のイメージを固定化させた超大作、ハリー・ポッターのアトラクション。魔法の椅子でホグワーツ周辺をひとっ飛び。椅子がこの上なく激しく滑らかに動いてUSJではスパイダーマンの次に好きです。このハリウッド版は日本より後にできたんだそうな

 大好きだから全く同じでも乗ります。流れも一緒。待ち列も微妙に違うけど一緒。しいて言うなら声が本家本元のダニエル・ラドクリフで、この点は得した匂いがしました。ハリポタエリアは門をくぐったら店も道も何もかも日本と同じで。アメリカにいるのに似たような景色が目の前に現れるから逆に日本へのノスタルジーを感じてしまった瞬間なのでした。夜はプロジェクションマッピングが出ます、これも一緒か。

5.フライト・オブ・ザ・ヒッポグリフ

これももちろんあります。魔法動物ヒッポグリフに頭下げて魔法界の森上空を飛び回るミニライド。ハリドリがないのでUSHでは貴重なコースター、規模は小さめなのでハリポタエリアを上空から気持ちよく眺められます。ハグリッドの家も健在。ロンの車も散歩してます。

こっちも一緒?いいや乗り心地が全然違いました。長い、高い、そして速い。日本だとすっと綺麗に8の字っぽい軌道で飛んで終わりなんですがこっちは急カーブだったり割と高い所から滑り落ちたりとなかなか元気なヒッポグリフでした。ハリドリの代わりを十分果たしているのではないかというぐらいスリルがありましたよ。

にしてもあのヒッポグリフってなんで籠で編んでるんでしょうね。本物じゃないのかしら。

6.ドリームワークスシアター「カンフーパンダアドベンチャー」

日本でいう4Dシネマにあたる映画館です。午前はエルモ、午後はシュレック、期間限定でジャパニーズアニメが上映されるアレ。でもこっちが取り上げるのはドリームワークスの映画。シュレックとかマダガスカル、後このカンフーパンダの系列。どれも懐かしい、自分もよくDVD借りてました。

 ドリームワークスシアターとか言いながら上映するのはカンフーパンダの4D映画一本(なんやねん)。一応待つ間にドリームワークスのポスターがあったり他映画のキャラクターが話しかけてきたりするのですがメインはカンフーパンダです(昔は日本と同じシュレックをやってたとか)。

ただこの映画はアクションがキレッキレで楽しいことで有名でして。日本では見れないので覗いてきたんですが座席の振動や水や光の演出になじみのあるカンフーアクションが重なって大満足することができました。ただスクリーンが前方270度くらいの大画面で、前側の席に座ってしまったので隅々まで堪能できませんでした。先に言ってよ…。
映画のパークにある映画館、貴重な酔わないアトラクション。子供たちも遊べるいい施設じゃないでしょうか。いつかカンフーパンダ以外もできるのかな。

7.ウォーターワールド

「Hi, I'm Tiger Woods.」
 日本でもおなじみの水上ショー、ウォーターワールドです。温暖化で陸がほとんど沈んだ世界で大バトル。水と炎のオンパレード。話の流れは一緒です。セットも大体一緒。せっかくだから見ておこうかと昼頃に入ったこのショー。申し上げます。こいつが一番やばかった。

 
まず入り口付近でキャストの名前と経歴が公開されてます。映画スタントとかプロレスが本業の人などがいましたね。ショーというよりは一公演のようなガチさを感じました。前説担当のクルーたちが登場。ムッキムキ。いや筋肉量は日本も負けてないと思いますが衣装の露出が高いので必然的に筋肉がよく見えるという。極めつけはそのクルー以上に盛り上がっている観客。

「Are you having fun!!??」
「YEAAAAAAAAAAHHHHHH!!!」

これがアメリカか。声が小さいと判断されると放水の刑に処されます(雑に浴びせるんじゃなく狙い撃ち)。調子に乗って変にテンションを上げすぎても放水されます。クルーが何か気に入らないと八つ当たりで放水されます。指名された観客がクルーに放水することもできます(これは日本もやるかな)。プレショーだけでこの一体感とエンタメ性。パークのスタッフは他にもミニオンやマリオの待ち中にもたわいもない雑談をして場を盛り上げてくれる陽気な連中です。

 本編はアメリカだっていう先入観があるのかもしれないんですが火薬量と水しぶき量、効果音量が日本よりはるかに多いような気がしました。いや気のせいじゃない,すごかったです。日本で何度も見たにもかかわらず圧倒されてしまいました。同じ演出なのになんであんなにテンション上がったんだろう。周りが歓声を挙げたり拍手したりして気分が上がってたのかも。楽しかったです。

8.ザ・シンプソンズ・ライド

 顔を見たことくらいはあるんじゃないでしょうか。国民的ホームファミリーアニメのザ・シンプソンズのアトラクションです。アメリカ30年以上放送されるご長寿番組で、知名度はサザエさん、キャラクターは天才バカボン、内容は何とも比較できない倫理道徳ガン無視のドタバタブラックコメディといった感じだといわれております。アトラクションのノリを見る限り真っ昼間のお茶の間で放送してるとは思えないドス黒っぷりなんですが、こんなでもアメリカの子供が誰しも通る道なんでしょうね。自分は劇場版だけ見ました。感動していいのかわからない内容でした。

 前世がバックトゥザフューチャーだったのはこいつです。つまりシステムが日本のミニオンと同じ。肝心の映像内容はシンプソンズ一家が遊園地で騒動を起こし最終的に半壊させるというもの(彼らのせいではない)。待ち中のプレ映像の時点でリサ(長女)がアトラクションの通路の水を飲んで中毒になっていたり、乗車説明のビデオでは違反したキャラクターが容赦なく破裂したり、日本では絶対無理なブラック展開が満載でしたね。

本編自体は日本では見れないものということもあり、自分がそもそもこういったブラックジョークが割と好きなので非常に楽しめました。海外のノリは本当に荒唐無稽というか理屈で考えちゃいけないんだなって思いましたね。考えようによってはグロやホラーじみた展開やディズニーランドに喧嘩売ってるような描写もあったり。本当に誰向けのアトラクションなんだか。刺激の強い体験でした。

9.マリオカート:クッパの挑戦状

 マリオをテーマにしたスーパーニンテンドーワールド、およびマリオカートのアトラクションです。ヤッフー♪
ユニバーサルパーク史上初、日本が最初のアトラクション。甲羅当てレースももちろん楽しいですが何よりマリオの世界観が目の前に広がってるのが最高。新参者だけあってUSHでは一番待ち時間が長かったです。日本のゲームがここまで売れてるとちょっとうれしいですね、何様って感じですが。

敷地の関係で日本より小規模なエリアにせざるを得ず、作りもオリジナルよりは単純な場所でした。したがって日本のヨッシーのアトラクションはこちらには存在せず。代わりに待ち列がヨッシーアイランドのイメージになり、並び中はヨッシーが手を振ってきたりします。でっていう。
 その後はおなじみのクッパ城に入って説明を受けて、後は一緒のレースゲーム。まるで成長のない150点チョイを稼がせてもらいました。得点集計を見た後は顔も知らない同乗者たちとハイタッチ。さすがはフレンドリーな。
 ほかの部分はレストランもグリーティングも、例のバンドを使った徒歩型ゲームも健在でした。寸分たがわぬマリオエリアを体験できたわけですが、やっぱり外装に関してはオリジナルの凝り具合にはかなわない。この上日本はまた拡張計画がありますからね。期待して待ちましょう。

10.トランスフォーマー・ザ・ライド

トランスフォーマー!!…ってそもそも何?という方に説明します。むかしむかし車に変形できる金属の宇宙人が戦争をしてまして。正義側のトランスフォーマーたちは戦争に勝てる神秘のアイテムを地球に隠しました。それを手に入れるために両勢力が地球へやってきてそこで戦い始めました。という地球からしたらなかなか傍迷惑なお話です(地球でなきゃいけない理由がちゃんとあるのですが)。

映画では車からキチキチガチャガチャ人型に変形するんですがその音や変形具合が妙に小気味いいというか楽しいというか、とどのつまり変形が醍醐味のロボット(じゃないけど)映画になります。監督の趣味でやたら下ネタが挟まれることでも有名。味方側がやたらと暴言を吐くことでも有名。
 
 アトラクションではその地球でアイテムを奪い合うバトルに入り込むことができます。3D映像で正義と悪のトランスフォーマーがガチャガチャ変形しながら目の前で戦い、乗車中の我々も危険な目にあいまくりますというもので。揺れる乗り物、3D映像、水や炎の演出。このライド、日本でいうスパイダーマンと同じシステムになります。自分はユニバの中でもスパイダーマンが大好きで終了が本当に惜しいのですが、同じ体験を違うストーリーで体感することが新鮮で感無量でした。ただ見ての通りトランスフォーマーって結構見た目がごちゃごちゃしていてわかりづらいんです、特に敵側は全身黒っぽくてで目が赤いというキャラばっかりで。自分はたまたま全部映画を見ていましたが見てないと「誰?」ってことになってしまいそうですね。カラフルさやわかりやすさはスパイディのほうが強そうに思えました。それでも変形は男のロマン。

 ちなみにアトラクション前でトランスフォーマーのグリーティングがあったのですが本当の機械みたいで。どうやって着たんだろ、そもそも着ぐるみだったのかも怪しい高クオリティでした。

11.リベンジ・オブ・ザ・マミー

 「ザ・マミー」、邦題では「ハムナプトラ」シリーズ。こちらエジプトのミイラをテーマとした映画及びアトラクションです。主人公たちが禁断の封印を解いて生前魔術師だった邪悪なミイラを復活させてしまいさあ大変というお話。日本ではあまり語られない映画かもしれないですが、もともとユニバーサルはフランケンシュタインとかミイラ男みたいなモンスター映画を稼ぎ頭にしていまして、リメイクであるこのハムナプトラもいわばユニバーサルの原点をつかさどるテーマなんじゃないでしょうか。まあ中身はそんな事考えてる余裕のないとんでもライドだったわけですが。

 このリベンジオブザマミーは屋内ジェットコースターで。封印が解けた魔術師イムホテップがゲストの魂を奪おうと襲い掛かった瞬間にそれまでゆっくりしていた乗り物が急発進、ミイラ軍団が襲い掛かる暗闇の中を突っ切る。止まったと思ったら今度は後ろ向きで走ります。ホラーと絶叫のコラボレーションという人によっては絶望的な乗り物。何もかもが初めての体験で自分はこいつが一番楽しかったです。どれだけ怖いものや絶叫が好きでも初めて乗るものはやはり身が縮こまってしまいますね。どこからミイラが飛び出してくるやら乗ってみないとわからないのでビビりまくりでした。

ハムナプトラ自体は日本でもパレードに登場したりハロウィンでお化け屋敷になったことがあるそうです。自分は言ったことないんですが…またやってくれないかな。

12.ジュラシック・ワールド・ザ・ライド

 
どれだけ時を重ねてもこのシリーズだけはパークの看板であり続けてますね。ジュラシックパーク…いえこっちはジュラシックワールドのアトラクションです。昔はパークだったのですが新しい映画公開に伴ってジュラシックワールドにリニューアルされたということで。日本ではこのころジュラシックは長期休止に入っていたので乗れてちょっとだけ優越感に浸りました。えへへ。

 テーマが変わって近未来感のある内装になっていましたが中身は一緒です。ボート、恐竜、落下、ずぶ濡れ。これからも色あせることはないであろう安定のスリルを味わえました。それにしてもテーマに青を導入すると清潔感が出ますね、綺麗だった。

(※「恐竜の名前出されてもわからん!」という人はぜひ映画見てください。)
  ワールドに登場した新しい恐竜がいくつか追加されていて、水の中で暮らすモササウルスの水槽が新しくありました。ガラスを割ろうとして水槽から水が漏れたり…没入感への新しい挑戦ですね。それからもう一匹、人工的に作られたティラノより強いスーパー肉食恐竜(インドミナス・レックス)がいるのですが、こいつが追加されたことで日本では最後の1回だけだった肉食恐竜の登場シーンが増えているといううれしい変更がありました。やっぱりジュラシックはレックスがあってのものですね。総じて迫力がアップグレードしていて、乗れてよかったです。アトラクション周辺ではラプトルのブルーが会いに来てくれます。かわゆい。
 
 現在改修中の日本もこれにリニューアルされるのかな。このバージョンはウルトラサウルスがいなくなっているのでそうだと残念ですが…どうなるか待ちましょう。

13.スタジオツアー

 映画のテーマパークのそのまた元祖、ユニバーサルスタジオハリウッド最大の目玉です。敷地の大半を占めている撮影エリアをトラムカーにのって見学できるというもの。待ち時間は30分、所要時間は1時間。全世界のユニバで最強といってもいい大大大アトラクションです。映画で見たこともあるセットを見れるというのはもちろんのこと、ユニバーサル映画に合わせたいくつかのアトラクションをツアー内で体験できる欲張りセット。このために行ったといっても過言ではない。映画の本場ハリウッドとしての魅力を存分に味わってきました。

ということで進んでいくたび景色がガラッと変わる長尺ツアーになるので、ここからは区切って説明していきます。

13‐A.映画セット

※画像はイメージ
アトラクション以外の移動中は映画に使われた屋内、屋外のセットを見ることができます。超高額のVIPツアーではセットの内部には入れたりトラムで行かないセットを見れたりするそう。知らない映画のセットも多かったですが、目の前に実物があるというのはいつだって感動しますね。

 ①ユニバーサルが制作した数々の映画のポスター。走ってからすぐに看板の状態で見えてきます。知ってる映画も知らない映画も含めてユニバの歴史を再確認。その大量のラインナップは本場にいる感をいちばん味わえました。直近の2022年の看板もあったのでこれからもどんどん増えていくんだと思われ。

②おっさんテディベアが主役の映画「TED」の家。TEDが酒を片手に庭で出迎えてくれたりとほかのセットよりもなかなか目立ってました。n

③ニューヨーク及びシカゴを再現した屋外セット。自分はほかのスタジオでも同じように屋外セットを見てきたのですが、そのたび言われるのが「セットの建物は大きく見えるように1階から上の階にかけて高さをどんどん短くしている」ということ。何度も見るうちにこの張りぼての建物に無意識に魅力を感じるようになりまして。なんというか…実際の建物のような寸法じゃないことでそのハリボテにファンタジー性を感じると言えばいいでしょうか。不思議ですね、映画の建物って。
 本来なら画像みたいに撮影風景の再現をしているらしいのですが、ホラーナイトでエリアが使われるためかやってませんでした。

屋内スタジオ。乳白色の倉庫上の建物内にセットが組まれて撮影が行われます(USJの入り口付近にあるクリーム色の建物群と同じ)。中は見えません。「Be quiet」という案内が出されたのでおそらくあの時まさに何かの撮影をしていたのだと思われます。実際の映画スタッフがテーマパークにいると変な感じですが、あの中で実際に映画作りが行われていると考えるとわくわくしましたね。

「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の町内ホール。主人公マーティが未来に帰るために利用したあの建物で、撮影に実際に使われていたものがそのまま残っています。これですよアメリカユニバの強みは。感動です。昔はもっといろんなセットがそのまま残されていたらしいですね。

西部の街。恥ずかしながら西部劇はあまり見たことがなく何の映画に使われていたかなどはわかずじまいでした。保安官が建物から飛び出してきて銃撃戦をおっぱじめます。ツアーでありながらステージショー的な演出もあるあたり凝ってますね。西部劇や時代劇は映画史においてもだいぶ重要な存在なので、自分もそろそろ何か観てみようかと思った次第であります。昔はUSJにもあったらしいですね、西部エリア。

⑦ドラマ「デスパレートな妻たち」の住宅街。行った時にはなんのこっちゃわからなかったのですがやたら長く熱心に説明されてたので調べてみると、主婦たちが主人公のコメディドラマだったようです。ドラマが完結したのが割と最近なので晴れてツアー解禁ということらしく。ドラマは見てないので写真も撮らなかったのですが...記念に撮っといたほうがよかったかな。

ユニバーサル・ピクチャー・カーズ。ユニバーサル映画で使われた数々の車が陳列されております。デロリアン(BTTF)、バンブルビー(トランスフォーマー)、ダッジチャージャー(ワイルドスピード)、ジャイロスフィア(ジュラシックワールド)…。知ってる車と知らない車がたくさん並んでおりました。実際に使われたのかな?ピカピカに磨かれて綺麗でしたね。最後の車は誰かに潰されていて、直後にジュラシックシリーズの恐竜が飛び出してきます。有名な車を窓から顔を出す勢いで眺めていた途端に爬虫類の牙と顎に遭遇した気持ちをどうぞお察しください。

13-B. キングコング360°  3-D

※画像はイメージ。
スタジオツアーの目玉の中の目玉となるのはたびたび挿入されるショートアトラクションです。一発目は怪獣映画の第一線・キングコング。白黒の初代から何度もリメイクを繰り返しそのすべてが大ヒットを記録しているという約束された名作になります。アトラクションになっているのは2回目のリメイク、2005年版キングコング。コングの大ファンである監督が最新技術と名優を駆使して手掛けたユニバーサル映画なのです。日本には天下のゴジラがいるので話題になりづらいですが…映画史の中でも伝説の存在ですね。

ゲストはコングたち巨大生物がすむ髑髏島のジャングルに紛れ込み、凶暴な恐竜とコングの戦いに巻き込まれます。さっきまで普通に走っていたトラムがアトラクションの乗り物に早変わり。周囲360度をスクリーンに囲まれ、バケモノどもが巻き起こすダイナミックかつリアルな振動を体感します。コングがでかいうえジャングルの地形が危なっかしいこともあってスリル満点でした。360°をコングが動き回るのでトラムを飛び越えたりつかんで持ち上げるような演出があり、怪獣映画さながらのリアリティがありましたよ。正直だいぶ怖かった。

撮影所関係ないやんと思うでしょうが、実はもともとあったキングコングのセットが火事で焼けてしまったのでその跡地に建てられた最新スクリーンのアトラクションなのです。昔のコングはアニマトロニクスだったとか。そっちもみたかったなぁ。

13-C. 大洪水/「ビッグ・ライアー」より

水のバックドラフト。※画像はイメージ 
このお話は嘘つき少年の主人公が自作映画を騙し取った悪徳プロデューサーに仕返しする、という自分も聞いたことのなかった映画なのですが。ロケ地としてユニバーサルスタジオハリウッドが堂々と登場するということで有名な映画であるようで。撮影所内を逃げ回る主人公が追ってきたプロデューサーを撃退するために雨を降らせる装置をいじって大洪水を引き起こす場面があるとのことで、その洪水の仕掛けをツアーのために残してくれました。 

 何の変哲もない田舎村のセットに雨が降り始め、トラムに向かって鉄砲水が押し寄せてきます。本当にトラムが押し流されるかもというぐらいギリギリ手前まで水が押し寄せてくるので、次のエリアに進み始める時にはずぶぬれで呆然とした状態でした。これだけの迫力味わってしまうと映画見たくなってしまいますね。すごかった。

13‐D.地下鉄のホーム/「大地震」より

地震版バックドラフト。※画像はイメージ
「大地震」は70年代くらいの災害映画でパニック映画の代表みたいに扱われている作品です。実際にLAで発生した地震がもとになっているんだとか。ツアーに備えて事前に観たんですけど、アメリカは地震が少ないのかこうした災害に対する反応が日本人のそれと違って見えましたね。CGのない昔の映画張りにマジモンの建物崩壊や洪水を表現しているのもいいところ。

ロサンゼルス全土を巻き込んだ大災害ですからその再現も息をのむ大迫力。建物は崩れる、ケーブルから火花が散る、濁流、脱線し倒れる列車、上から落っこちてくるガソリン積んだ大型車。いくら再現でもトラムの外にいたらケガじゃ済まないと思います。バックドラフトは安全地帯から高みの見物ですがこっちは乗り物から至近距離で見ることになるので、生きた心地はないです。…にしても人が死ぬような作品ばっかり使われてるような気がするこのツアー。

13-E. 港町アミティ/「ジョーズ」より

※画像はイメージ
みんな大好きジョーズ、まさかのツアーの一部。日本みたいにツアーのないユニバはジョーズやキングコングをグレードアップして単一アトラクションで運営してるとのことで。古典映画のアトラクションが減りジュラシックが長期休止に入ったUSJ,いろんな意味で頑張らなあかんサメ君でした

平和な音楽が流れるアミティの町を見学中に住人が出した船が突然沈み、桟橋が破壊されます。サメはどこにいるのかと思ったら例のbgmとともにトラムのすぐ真横に飛び出す狂暴っぷり。日本よりも小ぶりで一回しか襲ってきませんが緊張感はたっぷり。港町と一緒に眺めるとほんとに変わった状況ですよね、人里に出る巨大ザメ。

13-F.ベイツモーテル/「サイコ」より

※画像はイメージ。
サスペンス映画の神様、アルフレッド・ヒッチコック監督の代表作である「サイコ」のモーテル。ある夜泊まる所を探す女性が謎の男ノーマンが経営するモーテルに泊まり、惨殺される。果たして彼は何者なのか…というお話ですね。サスペンスにしてはなかなか驚きの真実が待っているので映画としてもとても好きな作品です。バラエティ番組とかでバイオリンが「ヒュッヒュッヒュッ♪」てなるBGMはこの映画のもの。

そのモーテルが改修されてそのまま残っているというんだから行くしかない。映画の説明がされた後、例のbgmが流れてノーマンがモーテルから人型の包みのような「何か」を抱えて出てきます。車のトランクにそれをしまったノーマンはゲストに気づくと包丁を振り上げっ….。例によってトラムに乗っているのでノーマンは窓のすぐ近くまで接近できるんです。普通のお化け屋敷とかならそそくさと逃げ出せるけれど座席から動いちゃいけないんだからほぼ無防備な状態でして。映画関係なく本気でビビりました。

13-G.飛行機の残骸/「宇宙戦争」より

※画像はイメージ
監督スピルバーグ、主演トムクルーズのパニックSF、宇宙戦争。侵略者に街が蹂躙される古くから愛されたSF小説がスピルバーグにより映画化されました。E.T.もドン引き。宇宙人=タコというイメージはこの小説のものらしいですね。

映画の中盤で登場する墜落した飛行機のセットがそのまま残されています。くすぶる煙、横転した車の空回るタイヤ、さっきまで人間だったと思われる炭の塊…。宇宙人に荒らされた無残な光景が広がっています。このセット、なんと本物のジェット飛行機を崩して出来上がったセットなんだとか。数々のセットの中でも大規模なものになっていて圧巻でした。これがスピルバーグの本気。

13-H.ジュピターパーク/「Nope」より

※画像はイメージ
最近話題のジョーダン・ピールという監督、脚本家がいます。彼が手掛ける映画はどれも一癖二癖もある社会風刺型スリラー映画で、ゾッとしながらも考えさせられる世界観は自分もだいぶ好きです。彼の最新作が去年公開したこの「ノープ」。田舎町に突然出現した「何か」が牧場の馬や人を巻き上げていく。その何かの姿を見てしまうと狙われるため、見て見ぬふりをしてやり過ごさなくてはならない…。やはり話の根幹に動物虐待や承認欲求といったリアルな人間的テーマが込められています。幽霊とか殺人鬼も怖いけど何かわからない存在が一番怖い気もしますね。ジョーダンピール作品、おすすめです。

ジュピターパークはNopeの舞台となる田舎町、の近くのテーマパーク。恐怖映画のにぎやかな場所はたいがいおそろしいことが起こるのが通例ですね。撮影場所はここではないですが撮影に使われたセットを慎重に解体してここに組み立てたのだとか。
一見普通の遊園地ですが強風が吹き荒れ始め上空に何かがいるような気配が起こります。上を見てはいけない、とガイドさんが説明するのですがそもそもトラムに屋根があるので上を見れないのは内緒。ですが上空にあれがいると想像するだけでも十分臨場感があります。結構なんじゃこいつって感じの正体なので…。

13-I.ワイルドスピード:スーパーチャージド

※画像はイメージ
スタジオツアーの大トリ。キングコングと同じ360°体感型アトラクションです。ワイルドスピードはストリートレースに励むドム(飛行機につかまってるおじさん)たちファミリーを中心とする物語で、最初はただのレース映画だったんですが、今ではどでかい悪の組織に愛車で立ち向かうカーアクション映画として大人気のシリーズです。戦いの中でファミリーを追う刑事、ドライブテクやメカニックに優れたならず者なんかがどんどん味方に付いていき、登場人物にも魅力がかかっています。アトラクションは6作目がテーマで、シリーズを通して因縁の続くショウ兄弟、の弟が敵。

 ショウ率いる組織が突然トラムを襲撃。愛車に乗って助けに来てくれたファミリーと一緒にトラムが逃走します。常に走っているだけでも疾走感があるのに車が幅寄せでぶつかってくるわ車が大破して爆風が起こるわツアーで最もトラムがハチャメチャな目にあいます。ドムが大胆にも敵の飛行機にしがみついて360度の視覚効果も抜群。最後にふさわしいド派手なアトラクションでした。

おまけ;ハロウィーンホラーナイト

USHのハロウィンは別料金でチケットを買った人だけのスペシャルイベント。高かった…。
日本と同じく暗くなるとストリートゾンビが襲い掛かってきます。日本はハミクマだったりゴスロリだったり割とかわいさや個性にあふれたキャラクターが多いですがアメリカは一風変わって容赦がない。大体何かしら凶器を持ってて迫真の勢いで襲い掛かってきます。昔のUSJハロウィンをもっと危険にした感じでしたね。純粋な恐怖を体験してもらおうという雰囲気がありました。しかも日本にある「ゾンビが出ないエリア」という処置がないため、ゲートを出るためにはゾンビが跋扈するエントランスを必ず通らなくてはいけないという鬼畜仕様。それが嫌な人は最初からチケットを買うな、という仕組みなのでしょう。本気のかけ方が日本と大きく異なってえぐかったです。

 お化け屋敷(メイズ)の数は日本の倍くらいあります。撮影用倉庫が使えるからか、内部だけじゃなく外部も本物のお屋敷みたいなセットを組んでてすっごくリアルでした。多すぎて全部は行けませんでしたが自分が入ったのは下の通り。ほかには「死霊のはらわた」「エクソシスト 」のテーマがありました。結構理屈っぽくレビューを語ってますがリアルタイムではさすがにこんなこと考えてません、普通にビビッてました。

・'Chucky Ultimate Kill Count:ユニバホラーの伝統、「チャイルド・プレイ」のチャッキー人形。もとは人間の殺人鬼だったのが、警察に撃たれる直前、転がってた人形に魔術で魂を移したおじさんです。映画では人間に戻るために子供の体を狙っていたんですが、最近は人形ライフをエンジョイして殺しまくっております。シリーズでは妻子(人形)がいたり、人間をチャッキーの人格に変える謎のパワーを学んだりしてるんですが、アトラクションではその設定も拾ってました。
チャッキーメイズの見どころは人形であることを生かして家、学校、病院のような生活空間に溶け込んで殺人を犯すところ。なのでエリア内もそういった様々な空間に区分されていてどこでも大虐殺が起きています。人を殺せる道具は紐でも針でも何でも使うので死にざまも豊富。殺し方が現代離れしておらずチャッキー自体もマスコット的な愛嬌があるので怖くとも楽しめました。日本でも思うんですけどチャッキーにとびかかられてるキャストさんの演技、すごいですよね。


Universal Monsters Unmasked:マミーでも話した通り初期のユニバはモンスター映画を売りとしていて、有名どころでは狼男とかドラキュラがUSJでライブショーやお化け屋敷やってますね。これもその系譜で、今回取り上げられてるモンスターは「オペラ座の怪人」「ノートルダムのせむし男」「ジキルとハイド」「透明人間」の4人。Unmaskedとある通りこの4人は顔などに何かしらの異常がある以外はただの人間、てところが共通してるみたいです。ファントムとカジモドなんてミュージカルの巨頭だろうにホラーに全フリするとああなるんですね。
醜い顔を持つ彼らは本来ゆがんだ心で犯罪を犯したり悲劇にあったりと複雑なストーリーを展開するんですが、ホラーメイズなので吹っ切れたように人を殺してます。なかには「お前そんなことする性格ちゃうやろ」みたいな愉快犯的凶行をとっていたり。頭に固定されたイメージのせいで違和感を感じざるを得なかったところもありますが…怖かったらよかろうなのだ。

・Holidays in Hell:これが一番楽しかったです。クリスマスや独立記念日みたいな祝日をホラー化したお化け屋敷。よその祝日を平気で乗っ取るハロウィンの図太さ。テーマも豊富で雰囲気も区分ごとに全然違うので次のセクションに行くたびにワクワクしました。入り口では「Happy New Year!」って言ってくれます。
それぞれの祝日のホラーにできそうな要素をひねり出して前面に出したかのようなバリエーション豊かな光景を体験できました。バレンタインなら恋→ヤンデレ拘束、サンクスギビングデーなら七面鳥を食べる→鳥が人を食べる、みたいな具合でこんなアイデアを作り出せるのが本当にすごいと思いました。何より、見た目も怖いし部屋も血だらけなのにバケモノたちから悪意を感じないのがすごく不思議でした。人を殺してるのに無邪気というか心から祝日をお祝いしているんだろうな、という気持ちが伝わってくるのです。ナチュラルサイコのやることほど恐ろしいものはない。あと部屋のつくりも祝日ごとに凝っていたので足を止めて眺めたかったですね…いちいちチョコレートとか腐った卵のにおいさえしなければ。

Stranger things 4:Netflixのドラマシリーズ、「ストレンジャー・シングス」。現実世界が異世界とつながったことで怪物やら超常現象やらが発生して、超能力少女イレブン(画像の坊主の子)と街の子供たちが謎を解明する、というお話。アトラクションの時期はシーズン4、この章で出てきた大ボスのヴェクナ(赤い人)がメインを張っておりました。自分はこの夏休みに見たばかりでしたがなかなか面白いです。ナンシー可愛い。
 ストシンのセットは主に原作再現になります。イレブンの出身である超能力研究所とか決戦の舞台のお屋敷が出来上がってて、ちょっとしたスタジオツアー気分でしたね。この番組、別にホラーではないのですがヴェクナさんは文字通りバッキバキに人を殺していきます。その殺し方があまりに痛そうでシリーズ屈指のトラウマシーンなんですが容赦なく再現してきました。また化け物がヴェクナぐらいしかいないので驚かし役が善玉のメインキャラたちになります。「なんだよあれ!」とか「こっちへ逃げるんだ!」とか言ってくれるんですが…いきなり飛び出さなくてもいいのに。総じて結構異色のメイズでした。お化け屋敷というよりはファン向けツアーって感じでしたね。日本でも何かと話題になるドラマなのでUSJでやってくれたらいいのにって思います。












 長々と読んでいただきありがとうございました。確かに撮影所のついでに建てられたという経緯があってか建物もシンプルで日本みたいに世界観に没入させてくるという感じはマリオやハリポタぐらいしかないです。ワンダーランドやパレードみたいなパーティ系のイベントもそこまで大きくやらないため人を選ぶような構成にはなってる気がします。けれど立地であるハリウッドが映画の都市であるところを生かした売り出し方をしていたり、何よりツアーを大々的に行っているところからユニバのコンセプトを最も忠実に貫いている場所というような感覚がいたしました。一日しかいられないから全部のアトラクションを頑張って回れるか不安でしたが、割とどのライドもあまり並ぶことはなくスムーズに乗れました。ここにしかないアトラクションに乗れたことが何より幸せ。魅力は一長一短という感じではあるけれども経験としてとても新鮮な一日を過ごせました。楽しかったです。

おしまい














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