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好きになることと嫌いになること

人は本能で、体が新しいものや人に会うとやだという反応をする。まず、自分に異物を認識するのだ。

 ときどき、いいひとと多数に言われてる人なのに好きになれないという反応をするときがある。あとで、あの人はやっぱりという評判を聞くこともあるし、聞かないときもある。聞かないときはやっかいだ。その人のダークサイドにアクセスしたということだ。そういうところをその人が自分をだまして気が付いていないのに、見つけてしまうことすらある。それは相性がいい。同じダークサイトを持っているということなんだと思う。たまに、それが好きに反転したりすることもある。浮気なんぞは、そういう好きじゃないかな。でも、それは害があるから、いやだってからだ反応する。その感覚は大切にしたほうがいいと思う。

 それに反して、好きというのは、何度も接する、なじみになるということが多い。好きってかんたんじゃない気がする。ひとめで好きって、よほど体とこころがつながっているときだろう。生まれたてのあかちゃんは決してかわいくない。でも、育って反応を見て、愛が育っていく。犬や猫の異種類をかわいいと訓練している人はそれが早かったりする。好きになるのはたいがい時間がかかる。

 何度も接してる、接しないといけないと人は慣れる。それが自分を害するものでも。好きとか、きらいって実はたいしたことじゃない。そう思えると楽になったように思う。ケーキが好きなのは、この異物が甘くておいしいという体験をしたり、周りの人の笑顔を見たからだ。人間って、どうにもあいまいで出来が悪い。


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