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パルキアの構築とミラーのベンチの絞り方

こんにちは。EnzAnです。
今回はタイトルの通り、現在使用しているパルキアの構築とミラーのプレイ、特にベンチの絞り方について現時点で考えていることを言語化してみました。

●執筆の経緯


ポケカの情報が多く発信されている中で、パルキアの構築や考え方については多く散見されますが、パルキアミラーの際のベンチの絞り方という部分に関しては、未だに言語化がされていない部分だと思い、この記事を書くに至りました。

また、本構築を使用した直近の大会では通算で11勝1敗という成績を収めることができており、強い構築に仕上がったのではないかということで、構築とプレイングの2軸で記事を書かせていただきます。

あくまで参考程度にしていただきたいですが、自分がカードゲームに取り組んでいるテーマにもなっている確率に基づいた分析をしていきますのでよろしくお願いします。

●現状の構築


今現在使用しているパルキアデッキの構築は以下になります。

珍しいカードもあると思いますので、1枚1枚採用理由を解説していきます。

●採用理由


●ポケモン計19枚


⚪︎パルキアV4枚
デッキのメインアタッカーであるパルキアVstarを2ターン目に進化させるためには進化前であるパルキアVを1ターン目に2体ベンチに並べるのが理想的であるため、最大枚数の採用をしました。

以前書いた記事でも紹介しましたが、1ターン目に少なくとも1枚のパルキアVを手札に加えられる確率は

となっていて、8枚→9枚が5%で9枚→10枚が4%、以降は1枚ごとに3%と確率の効率上は9枚か10枚の採用がいいことが表から分かります。このことからもパルキアVの現物は4枚採用するべきだと思います。


⚪︎パルキアVstar3枚
こちらは2-1-2-2のプランを通すために3枚全て使うので4枚採用を検討しましたが、枠の都合で3枚となりました。最悪サイド落ちしてしまった場合でもサイドを4枚取った場合残りの2枚に入ってしまっている確率は5%以下ですので、パルキアVが取られてサイドが進み進化する必要がなくなる場合も考慮すると影響する試合は少ないのではないかと判断しての3枚採用です。

⚪︎インテレオン(裏工作)2枚
このカードは中盤から終盤にかけて展開を支えるカードであり、サイド落ちをしてしまうと展開に致命的な影響を与えてしまうためサイド落ちをケアしての2枚採用としました。ちなみにサイド落ちをしてしまう確率は

1枚採用の場合10%ですので、無視できない確率だと思います。

また、後述するふしぎなあめの採用によってアタッカーとして運用する機会も従来の構築と比べ増えましたので、バトル場に出る機会が増えつまり倒されてトラッシュに行く機会も増えました。この構築ではふつうのつりざおを採用しておらず、トラッシュからリソースを回収する手段がないため、2枚採用という意味もあります。

⚪︎インテレオン(クイックシューター)1枚
足りない打点を補ったり、対非エクやミラーのベンチコントロールで役に立つ優秀な1枚です。2枚採用したいくらいには強いカードですが、枠の都合上とジメレオンが3枚しか採用されていない関係で1枚の採用となりました。

⚪︎ジメレオン3枚
序盤と中盤の展開を大きく支える裏工作ラインの中間のカードです。4枚目を採用したいところですが、枠の都合上3枚の採用となりました。

⚪︎メッソン4枚
序盤に展開したい裏工作ラインの始まりのカードです。このポケモンでのスタートすることが強く、先攻時には回収ネットからバトル場に出すポケモンをパルキア、ゲッコウガとインテレオンとの間で選択することができ、後攻時にはどんどん呼ぶで展開を補助することができます。初手に必ず欲しいカードなので最大枚数の4枚採用です。

⚪︎かがやくゲッコウガ1枚
このデッキを使う理由と言っても過言ではないカードで、メインアタッカーであるパルキアVstarとの噛み合いもデザイナーズデッキばりにいいです。特性のかくしふだでデッキを回すドローエンジンになるのはもちろんのこと、打点補助や対非V等様々な用途がありこのカード以外の輝くポケモンを採用する理由が見当たらないです。

⚪︎マナフィ1枚
パルキアのシェアと上記したかがやくゲッコウガのパワーが高すぎるあまり、ほぼ全てのデッキに採用せざるを得ないのが現状だと思います。ただかがやくゲッコウガ対策以外にもベンチコントロールしてギリギリのHPで耐えたパルキアVstarをおまけ打点から守るためにも役立ちます。ミラーで必須の1枚なので採用しました。

⚫︎グッズ計24枚


⚫︎ボール系計10枚


⚪︎クイックボール3枚
初動に繋がるカードなので最大枚数の4枚採用からスタートし、調整をする中でバトルVIPパスやヒスイのヘビーボール、キャプチャーエネルギーと枚数調整をした結果、最終的にこの枚数に一旦落ち着きました。まだ、ボール系の枚数は悩むことがありますが、現状としてはこの配分だと思います。

⚪︎レベルボール2枚
初動と中盤のジメレオンに繋がる中間択的なカードですが、インテレオン
やパルキアVstarには繋がらないため、枠の都合でこの枚数にしました。

⚪︎しんかのおこう3枚
レベルボールと合計でこの枚数の採用枚数だと、2枚目以降はレベルボールとの選択枠だと思っているのですが、1枚サイド落ちをしてしまうとインテレオンやパルキアVstarへのアクセスが困難になるため、今回はしんかのおこうを3枚にしました。基本的には初動札になり得るレベルボールを優先したいとは思っています。カイのサーチ先やプレイの練度を高めれば枚数を減らせるかもしれないので、調整の余地はあると思っています。

⚪︎ヒスイのヘビーボール1枚
かがやくゲッコウガのサイド落ちが致命的だと考えているので、それをケアして採用をしました。一応何かしらのたねポケモンをサーチできる可能性はパルキアVとメッソン、ゲッコウガの計9枚でカウントしても約64%で以降1枚サーチ対象が増えるたびに4%ずつサーチできる確率が増えていきます。

⚪︎バトルVIPパス1枚
後攻時カイから展開に繋げることができる他、1ターン目のみですが、クイックボールが2:1交換をする中で1:2交換ができる最強の初動札です。個々の枚数とクイックボールやその他展開札との調整の答えが未だに出ませんがキャプチャーエネルギーの採用もあり、現段階ではこの枚数に落ち着きました。

⚫︎その他グッズ計14枚

⚪︎たっぷりバケツ3枚
かがやくゲッコウガでトラッシュをしたり、基本水エネルギーを手貼りしたり、スターポータルの条件を早急に満たせるようにする等展開に必要なエネルギーを補充しながら手札を増やすことができる水デッキに与えられた最強のカードです。試合中に2回使用したい場面がかなり多く、サイド落ちをケアするだけでなく、初動でも引きたいカードなので、基本水エネルギーの採用枚数から最も有効活用できそうな枚数ということで3枚採用に至りました。

⚪︎回収ネット2枚
実質的な入れ替え札になるほか、裏工作ラインを回収し次のターンの展開を確保したり、サーチ枚数を増やしたりと万能なデッキエンジンです。枠があれば3枚採用も考えましたが、2枚でもデッキが最低限回るため、2枚採用となりました。回収ネットの残り枚数とリソースの管理には気を付ける必要があります。

⚪︎こだわりベルト1枚
現状の圧倒的V環境において、とりあえずこのカードを入れるところから構築が始まると言っても過言ではありません。足りない打点を補い本来は2回の攻撃で倒す相手を1回の攻撃で倒せるようにするなど、攻撃回数を減らすことができる攻めのカードです。必要な時に手札にないとサイドプランが崩れたりすることがあるため2枚採用したいところですが、裏工作で任意のタイミングでサーチできることや枠の都合で1枚のみの採用にしました。対ジュラルドンでは体力が全快のパルキアVstarに持たせて、ベルトを付けて攻撃ができる回数を2回以上にできるようにしたいです。

⚪︎おおきなおまもり1枚
パルキアVstarのHPラインを280から310という実質的にVmaxクラスまで引き上げるカードで、非エクの弱点技を耐えるようにしたり、ミュウVmaxからのパワータブレットの要求枚数を増やしたり、今回の記事のテーマであるミラーのベンチコントロールにおいても、相手からの攻撃を耐えたパルキアVstarをクイックシューターのダメージ圏内から逃すなど状況に合わせて様々な用途があります。こだわりベルトが攻撃回数を減らす攻めのカードであるとしたら、おおきなおまもりは相手の攻撃回数を増やす守りのカードであり、こちらも裏工作で任意のタイミングでサーチできるため1枚の採用となりました。

⚪︎クロススイッチャー4枚
このカードの採用によって、カイやメロンなどの展開補助札やツツジなどの妨害札を使いながら相手のベンチのポケモンに干渉することができるデッキの最大値を大きく上げるカードです。効果が強力な反面2枚セットで使わないといけないので条件が重いですが、裏工作によるサーチによって圧倒的な使いやすさになっています。2枚採用に減らして、ボスの指令1枚+α好きなカードを入れるための枠を確保することも考えましたが、デッキの初動の安定感を高めているカイを終盤も実質ボスの指令として使うことができることや、1枚手札に抱えておくことが展開の要求を下げることにおいてかなり強いので、4枚の採用としました。

⚪︎ふしぎなあめ1枚
このデッキにおいて特徴的な1枚だと思うので深掘りします。

まず、パルキアデッキにおいてどのような試合で負けてしまっていることが多いかというと圧倒的に初動でパルキアVを展開できずに、その後の展開でパルキアVを低い要求で倒され続けそのまま巻き返せずに負けてしまうというパターンだと思います。(逆にそれ以外のパターンはプレイでなんとかすることができると思います。)

これを解決する手段として、インテレオン(裏工作)を2ターン目にアタッカーとして運用して、アクアバレットでバトル場にダメージを与えながら、相手ベンチの次のアタッカーにもダメージを与えて打点補助をすることで、展開が遅れてしまった分のパルキアVstarの攻撃回数を減らすことです。

パルキアVが場にいない状態ということは大抵の場合はメッソンがベンチにいるはずなので、そのメッソンをふしぎなあめとインテレオン(裏工作)の2枚とエネルギーでアタッカーとして運用します。

再現性についてはメッソンにエネルギーが付いているのであれば、カイ1枚でよく、付いていなくてもキバナとしんかのおこうやジメレオンと現物の組み合わせから手札に揃えればいいためかなり再現性が高いです。

また、ふしぎなあめとインテレオン(裏工作)の2枚から裏工作でキバナとクイックボールをサーチして、キバナでトラッシュにある基本水エネルギーを装填してキャプチャーエネルギーをサーチしてこのターン必要なエネルギーと後続のパルキアVを確保、クイックボールで2枚目のパルキアVも確保できるという復帰までの綺麗な流れがあり、インテレオン(裏工作)を倒させ、1-2もしくは2-1のサイドプランを相手に取らせた場合次のターンのツツジからの逆転というプラン取りをすることもできます。

クイックボールやバトルVIPパスを多く採用したとしても事故の可能性はあり、仮に現物4枚、クイックボール4枚バトルVIPパス4枚のフル投入をしたとしても15%はパルキアVにアクセスできない試合がありますので、初動の事故から裏工作で再現性高く復帰ができるこのカードはかなり強いと思っています。

また、メッソンがいきなりインテレオン(クイックシューター)に進化してびっくり打点補助をしたりそれ以外の用途も意外と強かったりします。(直近の大会でアルセウスVをあくうのうねり180点+こだわりベルト30点+クイックシューター20点で先攻2ターン目に倒し、まさか倒されるとは思っていなかったお相手をそのままイージーウィンするゲームもありました。)

使えば分かる強さだと思いますし、キャプチャーエネルギーとキバナと合わせて採用することで真価が発揮されるカードだと思います。

⚪︎キャンセルコロン1枚
こちらも採用が珍しいカードだとは思いますが、基本的にはかがやくゲッコウガの月光手裏剣を通すためにマナフィを貫通させるためのカードです。

特に裏工作ミラーではその場面で有効なカードをサーチさせないために裏工作ラインを倒して相手の動きを阻害することが大切で、勝っている試合ではツツジのターンの要求を上げるなど勝ちを楽にするカードでありながら、劣勢時でもツツジクロススイッチャーキャンセルコロン月光手裏剣と要求は少し高いものの裏工作ラインを止めながらサイドを2枚取り、マナフィをベンチに逃すこととボスの指令を使わなければ余計なサイドを取らせられるという高い要求を手札3枚の相手に要求できるなど大きな勝ち筋を作り出せるカードでもあると思っています。

また、フュージョンエネルギーを非エクのポケモンに付けてくる上手いミュウ相手にもオドリドリの特性を無効にすることで月光手裏剣でフュージョンエネルギーをトラッシュに送りながらサイド2枚を取ることができたり、ミルタンクの特性を貫通したり、マナフィで守られている非エクのシステムポケモンを取りサイドレースを優位に進めることができるなどミラー以外にも役割があるカードです。

特に最近では、増加しているガラルマタドガスに対しても有効であり、カイからもアクセスが可能なため入れ得なカードだと感じています。

⚪︎やまびこホーン1枚
パルキアVstarの技あくうのうねりとの噛み合いがいいため、発動機会が他のデッキと比べて恵まれていて、打点の補助だけでなく、サイドを取りやすいポケモンを相手のトラッシュから呼び出すことができるプレイで代用ができない動きができるカードなので採用をしました。

特に終盤はベンチのポケモンの数がお互いに絞られていきパルキアVstarがワンパンできなくなる展開もあるので、攻撃回数を減らす意味合いが強いです。

⚫︎サポート計7枚

⚪︎カイ3枚
序盤中盤の安定した盤面構築と終盤にはクロススイッチャーに繋がるためゲームを決めるカードにもなれる安定性抜群の水タイプ専用サポートです。

特に裏工作軸との相性が抜群で実質的にほぼ好きなカードを2枚サーチすることができるのでデッキの安定感とプラン取りのしやすさが格段に上がりました。

博士の研究を採用しているデッキもありますが、裏工作デッキ自体がデッキのカード全てをリソースとして戦うデッキだと考えているため、強いのは理解しつつもあまり採用したくないので、カイを採用することで上振れはなくとも安定した展開ができるようにすることでそれを補いました。

⚪︎ボスの指令1枚
クロススイッチャーでは最大2回しかベンチのポケモンをバトル場に呼ぶことができないため1枚採用しました。

クロススイッチャーと違って1枚で完結するため、メッソンがあまり展開できていない時にかなり重宝するなどクロススイッチャーと一概に比較ができないのが難しいです。

⚪︎キバナ1枚
パルキアVstarデッキにおいてインテレオン(裏工作)やかがやくゲッコウガといった非エクをアタッカーにできることが大きな強みになっていると考えているので、インテレオン(裏工作)を即座に、かがやくゲッコウガを1枚エネルギーを付けておくだけでスターポータルなしでも起動ができるようになる唯一の性能があるこのカードを採用しない選択肢はないと思っています。

特に上述したふしぎなあめから繋がる展開では裏工作では触ることができないキャプチャーエネルギーを唯一サーチすることができるなど、このカードを採用することによって展開の幅が広がるので、発動の機会はメロンより厳しいですが、デッキの動きを深くする重要なカードだと思います。

⚪︎メロン1枚
こちらはキバナと同様のエネルギー加速カードですが、非エクにエネルギーが付けられない代わりに状況を選ばず、手札も上から3枚引くことができるので、有利状況やある程度の動きが確保できている時に使うと選択肢を大きく広げられるカードです。

キバナと選択が多いですが、お互いに違う役割があり、個人的には両採用するべきだと思います。

⚪︎ツツジ1枚
現環境最強の捲りカードで、このカードを1番上手く使えるデッキが裏工作軸のデッキの中で最強のパルキアVstarデッキだと思います。

先攻が有利とされている環境で、このカードを如何に上手く使えるかで後攻時の勝率、そして全体勝率に差が出ると考えているので、採用しない理由がないです。

ただ、終盤まで使えない関係と裏工作で任意のタイミングで手札に加えられることから、サイド落ちにはある程度目を瞑り、1枚の採用にしました。

⚫︎スタジアム計2枚


⚪︎頂への雪道1枚
フュージョンシステムやスターバース、スターポータル、かくしふだを始めとした現環境で最強クラスの特性を1枚で封じ込めることができる最強の蓋性能を持つスタジアムですが、ツツジとセットで使えばミュウはある程度止められる関係と枠の都合で1枚採用にしました。

⚪︎トレーニングコート1枚
逆に相手に貼られた頂への雪道を剥がす手段として、スタジアムを採用しなければならないのですが、その中で足りないエネルギーを補ってくれるカードとしてトレーニングコートの採用に至りました。

かくしふだと合わせることで2枚ドローに変換することができるのも強いです。

⚫︎エネルギー計8枚


⚪︎基本水エネルギー7枚
1ターン目の手貼りができるかどうかで、次の展開の楽さが大きく変わるので、本当は8枚採用したいですが、枠の都合で7枚採用になりました。

⚪︎キャプチャーエネルギー1枚
バトルVIPパスに代わる枠として、採用しましたがかなり使い勝手がよかったです。

1ターン目に引ければメッソンに手貼りしてアタッカーを育成しつつ、ベンチを広げられますし、最悪中盤以降不要になった際にもバトルVIPパスと違いかくしふだで捨てることができるので、1ターン目以降も使えたり、エネルギーの総数を増やしたり、ドローに繋げられたりと若干マイルドになった代わりに役割の増えたバトルVIPパスというイメージです。

上記のキバナからの動きがあるので最低でも1枚採用したいですが、結局エネルギーは1ターンに1枚しか手貼りできない点やパルキアに付けてもほぼ意味がない点など嵩張ると強くないので、多くても2枚採用に止めるべきだと思います。

●パルキアミラーのベンチの絞り方



こちらがタイトルの通り、本題のパルキアミラーにおいてのベンチの絞り方になります。

特にミラーで後攻をとってしまった際などにベンチのパルキアVを倒されてしまうことを懸念して、パルキアVを無理矢理にでも2体置いているプレイが散見されますが、次のターンの展開を阻害してまで2体出さないといけないのか?

また、先攻時でも事故ってしまった場合どこまでベンチを広げていいのかなどを理解することによって、ミラーを制することができる可能性がグッと上がるはずです。

特にポケカは他のカードゲームと違い、トラップカードなどで相手のターンに干渉することができず、防御の手段としては「サイドを多く取らせる」「相手ターンの要求値を上げる」ことしかないので、ベンチコントロールを理解することによって、防御の手段を身に付けることが重要です。

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