見出し画像

「ほんとうに衝撃を受け、かつ今でも聞き続けている(ごくたまにであっても)生涯のお気に入りアルバムを10枚。毎日ひとつずつジャケを投稿する。」

最近ちょっとTwitter(一部FB)で話題の企画、自分も先々週から10日間、参加しました。とても楽しかったのでここでまとめ的なものを。

1日目/10日 - Brilliant Trees/David Sylvian
https://twitter.com/zen_eno/status/1006679365663375362

数日前から@pwm_さんのセレクションがTLで流れていたのを目にしていて、あ、面白いな、自分だったら何選ぶかな、と思い始めた時にパッと思いついていたのがこのアルバムでした。Yama-bra会長(@yama_bra )からご指名いただいたのも最高で、無条件反射で投稿。10代の自分はもうYMO被れでいつもテクノを探していました。Japanの「錻力の太鼓」はその線での寸分の隙のない傑作、解散後初のデビッドのソロと来ればその延長線を想像したけど、期待に胸膨らませて針を落としたこの盤は恐ろしく生というか、自分にとってはジャズっぽいものに聴こえました。正確には「Red Guitar」が先行シングルで表に出ていたので雰囲気は察していたのですが。ポイントはスティーヴ・ナイのエンジニアリングです。この時代のオーガニックというか今でも一番好きな音の質感とはと問われたら間違いなくこのアルバムを応えます。

2日目/10日 - There’s a Riot Going On/Sly and The Family Stone
https://twitter.com/zen_eno/status/1007025456472776704
MTVの時代。多くの人がそうであったように僕はプリンスにやられていました。「Sign o' the Times」。これも名盤として挙げる人も多い作品。ミュージック・マガジン誌を筆頭に、このプリンスの背後にスライの影響が語られ、僕たちはその音楽を求めました。僕が購入したのはEdselからの再発盤。元々ないアルバムタイトルがイマイチなフォントであるやつです。そこは残念でしたが、音楽の衝撃はプリンス以上だったかもしれません。そのプリンスは自分にとっては過去のアーティストですが、スライは今だに好きと言うことに抵抗のない数少ないアーティストです。

3日目/10日 - What’s Going On/Marvin Gaye
https://twitter.com/zen_eno/status/1007396712242003968
この人を意識したのはお父さんに撃たれて亡くなった、という衝撃のニュースの時だったかもしれません。昔からメジャーアーティストをきちんと追うのが苦手で、真剣に聴いたのはいつだったか。でもこのアルバムの衝撃はやっぱり人並みに覚えています。天才がその才能を溢れんばかりに表明できているいる瞬間の奇跡、というか。自分史的には宇宙戦艦ヤマト〜What's going on〜惑星というスキャット三部作(?)の中核を閉める作品であります(笑)

4日目/10日 - Bellissima!/Pizzicato Five
https://twitter.com/zen_eno/status/1007760408978034690
2、3日目はこのアルバムの前振りな気もしますが^^;、やっぱり外せない一枚。しつこいですが、詳しくはこちら(www.jjazz.net/jjazznet_blog/2016/08/bar-bossa-vol60.php)。
ピチカートは全てのアルバムで大小の衝撃はありましたので、いつかまとめて書いてみたいです(忘れないうちに…)。

5日目/10日 - One Year/Colin Blunstone
https://twitter.com/zen_eno/status/1008104234347188224
ピチカートの小西さん経由で知ったこのアルバムを偏愛しています。正しくピチカート・ワンの世界に通じる淡い「一人」の世界。休眠状態だった一年間を描いたというこのアルバムの成り立ちも当時特別な想いを持たずにはいられませんでした。

6日目/10日 -Elis & Tom/Antonio Carlos Jobim and Elis Regina
https://twitter.com/zen_eno/status/1008461902781898752
僕のブラジル音楽への出会いはデビット・バーンではなくてジャイルス・ピーターソンでした。まあ、流派みたいなものかもです。初めに好きになったのがジョイス、そして熱愛したのがエリスでした。月並みですが「In London」、衝撃的でした。このアルバムを選んだのはジョビンとのアルバムということもありますが、初めて聴いた時の多幸感でしょうか。あるいはDVDオーディオ盤での聴いたことのない音とかエリスの笑いとか、この時代ならではの衝撃が重なってきているアルバムでもあります。

7日目/10日 - 愛するマンゲイラ/Cartola
https://twitter.com/zen_eno/status/1008822086712811520
サバービアの影響、これは絶大です。当時を知る人ならこのおじさんの絵を見てある種のノスタルジーを感じない訳にはいかないと思いますが、僕にとっては「サンバ」というものを知った重要なアーティストでした。投稿でも書いていますが、この感覚を持っていなければ、今参加しているYama-braの世界は理解できていなかったと思っています。また、あれはメマーリの荷物を取りに行った時だったかな、このジャケットのある風景を描いた絵に触れ、いたく感動したものでした(個人的過ぎます)。因みにこの投稿は10日間で最も見ていただいたもののようです。

8日目/10日 - B.G.M,/Yellow Magic Orchestra
https://twitter.com/zen_eno/status/1009189528324620288
YMOのアルバムもどれも衝撃だらけで、選ぶのに困りましたが、今でも自分に残る影響の大きさで言えば、やはりこれ、ということで。

9日目/10日 -Dos Rios/Andres Beeuwsaert
https://twitter.com/zen_eno/status/1009544720064761856
今回の企画で、過去のものだけにするのか考えていたのですが、やっぱり自分の今の音楽への向かい方は過去に留まることをかなり否定しているので、(YMOでルーツを押さえた上で(笑))最後の2日は今を表現できるアーティストとしました。一つはアルゼンチン音楽との出会いです。Aca Seca Trioはその中核を占め、アンドレスは結局、今世紀に知ったアーティストで最も好きなピアニストかもしれません。

10日目/10日 - 南へ/ものんくる
https://twitter.com/zen_eno/status/1009915269211348993
自分の投稿ではものんくるしつこ過ぎるので(JJazzでも語っています)、多くを補足しませんが、楽曲では「希望のこと」(アフター3.11を表現したものの中で最も心にくる)ですが、このアルバムの完成度は自分にとっても唯一無二です。発売された2014年10月8日の夜をよく覚えています。この日発売は他のアーティストでも秀作が多く、当たり日だな、と思いましたが、「南へ」の威力はすざましく、何回も何回もリピートを続けていました。

【まとめ】
他の方も書いていましたが、この10枚はこのタイミングだから、というところもあるのかなと思っています。あるいは、同時期に友人たちが選んでいた盤が、そうそう、そろそれ!というものばかりで、TLトータルで名盤祭りになっていました。だから自分は神輿をちょっとだけ担がせてもらっているみたいな気持ちでした。因みに毎日どなたかを指名するのは気が引けたので、初回の(@wakitayoji)さん、最後の(@hummocklabel)さんと、知りたい!という気持ちの抑えられない方のみとしました笑。こういうの、楽しいですよね。また何かの企画で!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?