「タカラッシュGPオンライン」のテストプレイと本番の違いを推測してみた

先日「タカラッシュGP」初のオンライン公演が行われました。
今回、事前に謎クラ界隈で少しザワザワするようなことがありました。
本番よりちょっと前にテストプレイが行われ、社員の方と思われる人たちがそれに対する色々な感想をTwitterでつぶやいていたのですが・・・。
その内容を見てみると、ここでは詳しくは触れませんが、簡単に書くと「謎解きと宝探しは違いがある」とか「謎解きと思って挑戦すると期待外れになってしまうかも」といった感じのものがありました。
今回は参加費として3300円(正確にはニコニコポイント3300p)かかることもあり、これは、参加するのに少し勇気がいるなあという感じでした。
(しかも、今回は賞品がなかなか発表されないし、正直言って、なんか色んな企業さんから提供してもらったと思われるものばかりで魅力は薄かったと思います。タカラッシュさんもコロナによりなかなか厳しい状況なんだろうなと同情しました。)
とはいえ、「タカラッシュGP」ですから謎解き好きとしては参加する以外の選択肢は無い訳で、ワクワクと不安が入り混じったような感じでの参加となりました。
参加してみた結果としては、いろいろと思っていた心配要素は全く感じられず、面白かったです。
終わってみて、むしろ、なぜ社員と思われる人たちがあんなにも色々なツイートをしたのだろうかと思うほどでした。
そこで、なぜそこまでの変化が起きたのか、テストプレイと本番で何が違ったのかを考察してみたいと思います。
(自分はタカラッシュとは全然関係ない人なので、推測が間違っていたらごめんなさい。)

●謎の内容を調整した
当然ではありますが、テストプレイの結果をもとにして、謎の難易度を調整したり、解きやすくしたり、ヒントの量を調整したりしたのではないかと思います。
テストプレイが行われたのは数日前ですから、動画の部分の大幅な差し替えは難しいので、謎の大まかな流れを変えるのは難しいと思いますが、一枚謎の部分やヒントは調整することができたのではないかと思います。
(動画がいつ頃作られたかちゃんと調べようと思えば、本番でのうないさんのシーンの天気を調べればいつ頃撮影された動画か分かる気はしましたが、すみません、そこまでは調べていません。)
謎解きではこの調整が凄く大事ですが、今回はこの調整が上手く機能していたのではないでしょうか。
実際、今回の公演中あまり辛さを感じなかったのは、うまく調整できていた証だと思います。

●事前情報により参加者の心構えが変わった
これは結構大きなことだと思います。
公演の満足度は、参加者が期待していたものと一致するかどうかというのが大きいです。
今回社員の方による事前情報(それにプラスして「うないりなの宝探し入門」という動画)によって、純粋な謎解き公演というよりは、「TEC」や「あんたがた」のようなものが来ると予想することができました。
そして、超難問が来て全く解けないことも覚悟して臨めました。
(それと、もしかすると期待度がそれほど高くなかったのも良かったかもしれません。)
実際には、やはり「TEC」のような形式で、でも難易度は覚悟していたほど超難問ではなかったので、頑張れる範囲の難易度でした。
多分、何も事前情報がなくて、「プレタカラッシュGP」のような感じを想像して本番を迎えていたら、結構心折れていたと思います。
その意味では、今回の社員の方のTwitterでの呟きは成功だったのかもしれません。


以下2つはテストプレイでは試してみることができず、本番でしか出来ないことですが、この2つが非常に大きかったと思います。

●プロの司会者が進行を担当した
本番の時には、謎を解くのに必死であまり放送をじっくりと聞くことが出来なかったので、本番翌日に、タイムシフトで見直してみました。
そして、気づいたことは、全く謎解きをせず放送を見るだけでも結構面白かったということです。
さすがプロの司会者だと思いました。
トークが面白かったですし、細かい部分まで配慮がいき渡っていましたし、様々なことが途中起こっていましたが対応力も素晴らしかったです。
放送のクオリティが高いと感じられることによって、自然と謎に対する信頼感が上がり安心して謎を解くことができました。
また、解いている途中で何か詰まってしまったとしても、放送のお陰で辛さが和らぎました。
(一人で持ち帰り謎解いている時に、解けないと苦痛になるのは、解けないことに真正面から向き合わざるを得ないからという理由があると思うのですが、司会者が色々と話しているお陰で、一旦放送を聞くことによって、それを逸らすことが出来ました。)
今回のイベントの成功の立役者は間違いなく司会者だと思います。

●ニコニコ動画のコメント機能の活用
今回タカラッシュさんはニコニコ動画のコメント機能の使用をかなり許可していました。
答えおよび、他の人を不快にさせるようなことを書くことは禁止していましたが、ヒントを書き込むことはOKでした。
もちろん、司会の方へのコメントも自由でした。
この、かなり自由にコメントを書き込み出来たことが、今回かなりプラスに作用したと思います。
コメントを自由に書けることによる、メリットとして、ソロの人が他の人と協力しやすくなり、ソロの人も楽しめるということがあると思いますが、それだけではないことに、今回参加してみて気づきました。
オンライン公演にはいくつか弱点があるのですが、そのうちのいくつかを解消することが出来ていました。

①公演参加者として一体感を持てる
オンライン公演だと参加者はどうしても、結局はこの場にいるのは自分だけという孤独感を感じやすいのですが、司会の方がかなり積極的にコメントを拾って下さったお陰で、双方向のやりとりが生まれ、結果として一体感が生まれていました。
(これは、たとえ自分がコメントを書かなくても、コメントの中には自分が思ったことに近い内容がたまに出てきて、それに対して司会者の方が答えて下さるので、疑似的に司会者の方が自分に働きかけてくれているかのような錯覚を感じられているのではないかと思います。)

②他の人の進行具合が分かる
オンライン公演に参加したときに、解くスピードはこのペースで大丈夫なのだろうかと不安になることが結構あります。
ですが、コメントで「〇〇のヒントが欲しいです」というのが流れてくると、他の人がその辺りまで進んでいるんだなとか、他の人も同じところで詰まっているんだなというのが分かります。
これがかなり安心感につながります。
普段の公演では、周りのテーブルの人たちが立ち上がったとか、あそこに向かっているとか、そういったことで、意識的にか無意識的にか解くスピードのペースを把握しているのですが、それに似たようなことが、コメントによって出来ました。

③適度なヒントがもらえる
普段の公演では、暗躍という人達が近くにいて、サポートしてくれます。
オンライン公演の難点は、暗躍の人が近くにいないので、直接自分たちをサポートしてくれる存在がいないのですが、今回は、ヒント要求に対するコメントがかなりこまめに行われていたお陰で、謎解きで詰まった場合には、コメントを見ると、暗躍からヒントをもらうような感じでヒントがもらえることが結構ありました。
お陰で、サポートを受けているかのような状態となり、安心して謎を解くことが出来ました。

今回、ニコニコ動画のコメント機能が、イベントの成功に大きな役割を果たしていたと思っています。
賞品がそれほど豪華ではないけれども、3300円払う人しか参加していない時点で、このイベントを楽しもうという人しかいない時点である程度コメント欄のマナーが守られていたというのはあると思います。
でも、それ以上に、いろいろと司会者とのやり取りコメントを積極的にして盛り上げようとして下さった方や、自ら進んでヒントをコメントをして下さるボランティア精神溢れる方がいらっしゃったからだと思います。
コメントを書いて下さった方には本当に感謝しています。
(ヒントに関しては、かなり的確なヒントが、それもすぐさま書き込まれていたので、冷静になって振り返ってみると、もしかしたら社員の人が書き込んだものもいくつかあったのかもしれませんが、それならそれで、社員の方の対応が素晴らしかったということでよいのです。)

今回思ったのは、ニコニコ動画のコメント機能をうまく使うことにより、オンライン公演の弱点をかなり解消できていたというのは、大きな発見ではないかと思います。
(前提として、参加者がかなり多いことは必要ですが。)
タカラッシュさんはどのオンライン公演においても、ニコニコ動画を利用して、ヒントまではコメントの書き込みOKということでやっていましたが、その結果、この発見にたどり着くことが出来たのではないかと思います。

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