ピンピンコロリ

コロっと死ぬのは難しい。みんな元気なままでコロっと死にたいと話すのに。

久しぶりに会ったケアマネさんと話してたら、「そうそう、〇〇さんね」と以前うちのデイサービスに来てた人の話をしてくれた。
家で一人暮らし。始めは週2回から始まって、だんだん増えていき、終わり頃はうちと他とで毎日デイへ行っていた。おしゃれさんだが、だんだん尿臭がひどくなり、洗濯して帰るようになり、近所の人から家族に連絡が来るようになり、サービス付高齢者住宅に入居した。
それでも来てくれた。
サービス付高齢者住宅、つまりサ高住、はほとんどデイサービスを併設していて主な利益をそこから取っている。だから、併設のデイに通わないのなら住居費をプラスして払うよう求められ、相談を受けた。ケアマネも交えて考えて、お母さん、もううちじゃなくても大丈夫だと思うところまで何だか色々手放してしまっていたから、もし、併設のデイに通ってみておかしくなったら戻って来たらいいということで、さようならになった人。3年くらい前の話だ。
その人がこの年末年始入院していたそうだ。
それで、退院して、サ高住に戻ってきたけど、今は在宅酸素になったと。

この前、90歳半ばの知り合いが家で倒れていて、無事帰って来たんだけど、プライドが高いし、常にしっかりしていた人だから周りがどう接していいものか右往左往してて、ご本人も寝巻きの上にワンピース着てたりの今まで見せなかった面を見せざるを得ない事態になっていて。

それで、
ケアマネさんについ
「何か…今の時代って、適当なところで死なせてもらえませんねぇ。」
とつぶやいた。

あ!しまった、と思ったら
「私もそう思うよ。」と共感してくれた。

昔の年寄りはもっといいところでコロっと死ねたのにね、と。
ただね、あのご家族さん兄弟多いからね。
とのこと。
そうか…

生きる、死ぬ、を常々考えてない人は絶対的安心感から生きることこそ幸せと思ってる。
考えてないから思ってる。

私の母は誰が何と言おうと、「痛い」「不快」が続くような状況にはしないで見送ってあげたい。元気なうちに聞いておいてほんま良かった。
とはいえ、亡くなった時に急に言っても納得できない人がいたらいけないので、母さんを大切に想ってくれてる人には常々折に触れこのどこまでを生きるか話をしたいが、そういえばしてないか。
文句は言うが手は出さないタイプの人が、私の姉だけだから、納得は得られずとも説得はできそう。
これが頑固な爺さん婆さんだとややこしいんだろうなぁ。。。

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