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背泳ぎの稲田法子選手を知っていますか?

今年の水泳全日本選手権はリオ・デ・ジャネイロオリンピックの選考会も兼ねていて、連日ニュースになってますね。

一発勝負で2位以内さらに派遣標準記録(世界で16位以内を基準とする)を切らないと選ばれないという、世界で最も厳しいとさえ言われる基準を定めている日本の水泳界はそれほどのレベルにあるのだということもできるでしょう。

オリンピックで100m、200m平泳ぎの2種目で2回連続金メダルというとんでもない記録を残した北島康介選手が、今回はついに2種目とも選考基準を満たすことができず、ついに引退表明したのも大きなニュースでしたね。。。
一方で女子は池江璃花子、持田早智、今井月選手といった15、6歳の層が大活躍して選ばれているところをみても、世代交代しつつあるのでしょうね。

で、北島康介選手は残念だったですが、水泳界のレジェンドたるほどの結果を残した選手であることもたしかです。ですが、ここでは北島選手ではなく、女子背泳ぎの稲田法子選手のことを語りたいわけですよ。

稲田選手は1992年のバルセロナ五輪に14歳で参加しています。この大会は平泳ぎの岩崎恭子選手が14歳にして予想外の金メダルを取った大会です。つまり、稲田選手は岩崎選手と同年齢(もっというと同年同月生まれ)なのですが、まだ現役なのです!!

女性の年齢をあれこれいうのはあれですけど、レジェンド北島選手が33歳、そして今回も自由形のリレー要員での選出が決まっている松田丈志選手が32歳なのに対して、稲田選手は37歳ですよ、37歳!!

それなのに、今回も100mでは決勝に残っちゃってるんですよ。。。なんてすごいことでしょう!

日本の女子背泳ぎはロンドン五輪での寺川綾選手がメダルを取ったあと引退し、少しレベルが低調になってはいますが、それでもこの20年ほどずっと世界レベルの選手を輩出してきた種目です。

稲田選手の世代から寺川選手の世代のほぼ7年の間に、
稲田法子、中尾美樹(78年生まれ)
中村真衣(79年生まれ)
萩原智子(80年生まれ)
中村礼子(82年生まれ)
寺川綾(84年生まれ)
伊藤華英(85年生まれ)
という名前を見ただけで錚々たるメンバーであり結果を出した選手が背泳ぎにはいたことがわかります。

シドニーからロンドン五輪にかけて、女子背泳ぎ常にメダルを期待される種目でもあったわけで、上記に挙げた選手のうち4名がメダリストでもあります。特に両中村選手が様々な世界大会で結果を残した抜きん出た選手といえるでしょう。
そんな中で、稲田選手は14歳でバルセロナに出て以降、シドニーとアテネの計3回のオリンピックに出場し、シドニーでの100m背泳ぎの5位が最高順位、他の世界大会でも優勝はそれほどないので目立たないと言えるかもしれません。それでもアテネ五輪後に一度引退して数年のブランクもあったとはいえ、すべての後輩が引退した後も、まだ現役を続け、第一線の結果を出し続けていることは驚異というしかありません。

2012年のロンドン五輪の選考会は3位でギリギリ選ばれなかったとはいえ、この時で33歳ですよ。。。そして、去年の全日本では、50m背泳ぎで優勝、100m背泳ぎで2位ですよ!!
そして今回は五輪選考会ということもあって、全体の記録が上がっていたこともあって100m背泳ぎで8位でしたが決勝に残ってるわけです。

今の女子背泳ぎは100mでは1分を確実に切ってないと世界では戦えないことを思うと、寺川選手の引退以降、1分をコンスタントに切れる選手がおらず、全日本でも1分0秒台が優勝記録という状況は、やや世界レベルに届かない物足りない状況が続いているといえるでしょう。そんな中で1分1秒台の記録の稲田選手もすでに世界レベルでは戦えないといえるのかもしれませんが、それでも1992年から25シーズン後にもまだ決勝に残ってる泳いでいるなんて、、、、

私としては北島選手は当然レジェンドと言って良いと思いますが、この稲田選手ももっと注目されてレジェンドと言われても良いのではないかと思うのです。。。

みなさんも、ぜひ稲田法子選手の名前を覚えてください。。。

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