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外来語がいっぱい!(日本語って便利ね!!)

日本語というのはとっても特徴的な言語です。世間でよくいわれるような、世界で習得が難しい方の言語か、といった部分においては、そんなことはないと思いますが。
文法的には、類似の構造や複雑さの言語は他にでもいくらでもあるでしょうし、より複雑な言語もいっぱいあります。話せるようになる、という点ではとんでもなく厄介な言語というわけではないと思います。実際、日本にきてすぐに流暢に話せる外国人はけっこういますからね。

ただ、表記方法においては、とても特徴的で不思議な言語といってよいでしょう。

漢字とひらがな、カタカナと3種類の文字体系が標準の文章の中に入りまじり、さらに、アルファベットも平気で混ぜ込みます。
漢字は中国でも使われているといっても、中国では漢字に対応する音は基本1種類なのに対して、日本はたくさんの種類の音が割り当てられるので、漢字という複雑な字形と音と両方を覚えていくのは相当大変なことといってよいでしょう。

日本語は融通の高さもけっこうあるといえます。同じ単語を漢字、ひらがな、カタカナの3種類で書くことはできるし、造語機能も高い。省略もけっこう自由にでき、そこからも造語できる。名詞の動詞化も簡単。そして、今回話題にするように、外来語も平気で日本語扱いというか取り込めます。
逆に、その簡単に外来語を取り込んでしまうがゆえに、それって日本語に言えるはずなんじゃない、ってのも外来語だらけの文章になってしまったりして、それがネタになります、、、ってのを、今回はネタにします。

▶︎会社案内の場合

以前、ある会社の会社方針の文章が外来語、それも意識高い系みたいな雰囲気を醸し出していて面白がられてました。(多分に意識的なネタの部分もあったようですが)

でも、こういう外来語だらけ、それもその分野の人々はあまり不自然に思っておらず、外の人が滑稽にみえる、ってパターンはけっこうありそうです。
ってことで、今回はそういうのをいくつか取り上げてみます。

まず、ネットで話題になってた会社のは、こんなのでしたね(抜粋します)。

それは限りなくフリーダムでアジャイルそしてイノベーティブなものだと考えています。シュリンクされたバジェットをどのようなスキームで獲得していくのか、そのオポチュニティマネージメントこそが鍵です。挑戦を続ける事によりPDCAを回し、常にイニシアチブを取りながらインタラクティブに物事を考え、オーソライズしていく。LIGのリアルとはそういった想いの先にあるものなのです。ジャストアイデアですが。

個人的にはこれはすごいと思います。ネタであっても、素であっても、なかなかここまで思いついて書けない!

▶︎IT業界の場合

コンピュータ業界なんかも専門用語がいっぱいなので、外来語率がけっこう高くなります、固有名詞とか混ざるととても外来語率が上がります。結構使いそうな文章でさえもこんな感じ。(ってか、これは、私が以前に書いた文章を少し手を入れただけですが)

フィッシングメールはいまやインスタントメッセンジャーやスマートフォンのテキストメールを介して送りつけられるようになった。フィッシング攻撃者は 「ワールド・オブ・ウォークラフト」のようなオンラインゲームや、ソーシャルネットワークサービスのMySpaceやFacebookのメッセージを利用して被害者を誘い込もうとしている。他に公共の 場所にWi-Fi(ワイファイ,無線 LAN)のアクセスポイントを設定し て,正規の Wi-Fiサービス提供者のログインページを装うものまである。

これでも普通な感じですよね。出てくる単語は日常でも使われてるし。それでも自然と外来語率を上げられるのがIT系と言えるでしょう。

▶︎オーディオ系の場合

これと同じようなパターンになるのが、オーディオ業界あたりではないでしょうか。ここも専門用語の使い方が独特なので、もう意味不明に近づくことがあります。

DTS-HDマスターオーディオとドルビーTrueHDはロスレス圧縮タイプの音声コーデックです。非圧縮タイプの音声コーデックであるリニアPCMとクオリティー差が無くマスター・クォリティーのサウンドを体験できます。DTS-HDハイレゾリューションオーディオはロッシー圧縮タイプの音声コーデックです。似たものにはドルビーデジタルプラスがあります。圧縮時にデータロスが生じ、マスター・クォリティーのサウンドを体験できません。但し下位規格であるドルビーデジタルよりもビットレートが高めたり、チャンネル数が7.1chまで対応したりとロッシー圧縮タイプながら、より高音質です。

ノリとしてはIT系と似てるのですが、専門用語の普段ニュースなどで見かける率が低い分、マニアックさを醸し出してると言えないでしょうか?

▶︎マジックの場合

で、ちょっと意外なところでいけば、マジックの説明なんかも、専門用語がいっぱいでわけがわからなくなります。

「ブレイクのところでダブル・カットして5枚をトップに持ってきてから、下半分を右手にもちろん、オーバー・ハンド・シャッフルで3枚のカードをランしてトップに乗せ、次のカードをインジョグしてシャフルを続け、インジョグ・カードの下のブロックをトップににカットします。次にハートマンのシークレット・サブトランクションをデレック・ディングルのハンドリングで行います。」

専門用語や固有名詞に、さらにランといった英語としては簡単なのに、どういうことを指すのかこの分野を知らないとわからない単語が外来語として紛れ込んでくるので外来語率が高くなり、同時に普通の人にはわからない、ということになります。

きっと、どんな分野でも、多かれ少なかれこんな外来語率の高い文章というか、もっとすごい文章がいくらでも見つかると思います。
そして、それが可能で少々おかしくても意思疎通できてしまうものが書けてしまうところが、日本語の素晴らしさではないでしょうか。外来語ばかりでとか、日本語らしくないとか嘆くよりもね!

より象徴的な文章や、そういうことが多い分野があったら教えてください!

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