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風船讃歌レビュー

誰かに寄り添える歌を歌えたら…とインタビューで話すミュージシャンはいるかもしれないけれど、こんなにはっきりそれを主題においた歌を歌うバンドは初めてじゃないか?PVでは、どれも救いようがないようなシーンで、3人のおっちゃん天使が、かけつけなきゃと早走りで向かっていく。事故で今にも死にそうな男の子、死んでしまった家族を見送る男の人、これから死のうとする若い女の子。おっちゃん天使たちは3人を励ますけれども、そのうち2人はたぶん死んでしまっているし、家族を見送った人も茫然自失気味だ。
それを見たら、なんだ全然寄り添えなかったじゃないか?と思うのかもしれない。届かなかったじゃないか。と思うのかもしれない。
それでも、そうだったとしても、あなたのそばに行って届けたいという気持ちは、俺たちには変わらずありつづけるし、あなたに何が言えるんだと考え続けるし、これからもそうだ。という宣言なんだと思う。

なんか凄いメタ的な歌だなぁ。サニーデイだけじゃなくソカバンやソロを含めた歌の「情報」を示す歌。「あなたのそばに行き歌をうたってあげたい」という気持ちは全ての歌にあるんだけれども、それがいちばん大事なことだけれども、すぐにそれを忘れてしまう!(と曽我部さんはいっているような気がする)でもこれからは忘れてしまっても、この歌が存在することで思い出せる。だから凄い歌だなぁと思う。
僕個人的には、毎度グサグサ届きまくっていますが。
ライブで、もしそんなこと歌われたらDOKI DOKIしっぱなしだろう。

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