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ようつべ「子供向け」による影響

これもエッセイというか感想みたいなものと思っていただければ…!




2019年末、YouTube界に衝撃的な発表がされました。
子供向けに作られた動画は再生リスト追加やミニプレーヤー、コメントが出来なくなるというものでさらに広告料を稼ぎにくくなりました(とある子供向けYouTuberさんの予測では7割減の見込みだったそうです)。これは過去の動画も対象です。自己申告制で過去のものは変更するまで自動で振り分けられたままになります。(この影響で間違えて子供向けにされた過去の動画もちらほら見られますね)
そもそもYouTube動画の子供向けが一気に広がったのは2013年頃と推測しています。これ以前は子供がYouTubeを見るとなると好きなアニメのOPやニコニコ(登録制の時代)出身MADを見たりなど公式にしろ無断にしろ転載の時代でしたね。転機はなんといっても妖怪メダルが爆売れした頃で、同時にヒカキンを代表としたYouTuberが台頭し始めました。子供のYouTuberも登場し、色々とインフレが進みました。
と同時にエルサゲートという言葉も生まれました。子供は怪しいものがまだわからないので鮮やかな色だったりアンパンマンだったりのキャラがサムネにあると再生します。暴力的だったり下ネタだったり普段タブーな要素を混ぜればワクワクしてしまうものです。
このチャンスに気づいた人々(海外含む)が大きなビジネスチャンスと捉えやばい動画を上げまくったんですね。
彼らにとって何が目的かってそりゃお金なのでまあ妥当な措置と言えるとは思います。 
この変更に投稿者はそのままのスタイルを維持するタイプももちろんいたのですが、保育士向けということにして子供向けのチェックを外す人(自己申告のため)なんかもいたり、投稿を減らす人も見られました。中には怪しい人だけでなく、元々好きで投稿していた人も含まれていました。悲しいですね。
そして注目できるのは、工作系の動画をあげていた人です。塗り絵とかリメイクとか、流行っていたスライムなどを作っていた人です。それまではプリキュアなんかが題材だったのですが、彼らはそう、鬼滅の刃に着目しました。
工作系の人は大人が多かったためアニメを見ていたり大人層で流行っていたことを知っていました。さらにキャラクターの服がカラフルで個性的なため、スライムの題材にはぴったりです。何より子供向け作品ではないので、「深夜アニメのDIY」といえば何も問題なく従来の広告が付けられます。
さらに「妖怪メダル世代」の子供YouTuber達も小学校高学年くらいに成長し、一般的におもちゃ卒業かつ鬼滅を理解出来る位になっていました。そのためごっこ遊びなどで鬼滅を取り上げました。
動画は子供・ファミリー層に大ウケしました。深夜放送のジャンプ作品という子供にとっては絶妙に大人っぽくてカッコイイジャンルですね。作品自体の魅力も全年齢に伝わるものでしたし、深夜ゆえ作画だったりが良く推し活グッズも豊富でした。
良い循環ができどんどん動画が作成されました。
自分の感覚ですが鬼滅はアニメ終盤の19年夏辺りには既に大人層(オタク層にも)に流行っていましたが、子供に流行りだしたのは2020年頭辺りです。確認したら、それまでの子供向けYouTuberが鬼滅動画を上げ始めたのが2月頃でした。やっぱりきっかけは19末の規約変更と思わずにはいられません。
そこに自粛生活がぶつかり、おうち時間として動画視聴やDIYの需要が爆発し、国民的ブームに繋がったと考えられます。キャラクターの着物の柄がマスク文化にもこの上なくマッチしていましたね。
日輪刀が玩具として出て大ヒットもし、企業も子供向けとして鬼滅コラボを始めました。

良い事ではあったのですが、それまでの子供向けコンテンツには大打撃です。アンパンマンとかのガチ低年齢向けの次には鬼滅にハマるループが出来、一大娯楽のYouTubeが鬼滅一色、玩具すら出されてると来たらもう太刀打ちできません。動画の題材は鬼滅の後も他のジャンプ系作品に移行します。コラボや推し活の時代になり、それ以外のオモチャが減り、伴ってレビュー動画も減りました。女児向けに関してはライブが1押しイベントだったガールズ戦士や店で遊ぶアーケードゲームが痛手を負いました。(前記事参照)


私としてはうまれてウーモやサプライズトイなど、タイアップで流行り売れた玩具みたいなものがもう出せないと思うととても悲しいです。子供向けで厳密にアプリと広告を分け、キッズ以外のアプリで見られなくして広告を打てばもう少しオモチャ界隈も賑やかだったのかと思います。
あと思うのが、子供向けに怪しい静止画広告が出るようになったことです。アンパンマン(?)などが登場し、別のゲームサイトに移行します。サイト自体は普通の塗り絵といった感じですが、そのサイトにも広告がでますし何より外部に行かれたらどうしようもなくない?と思います。

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⬆やばすぎる広告の画像。企業公式チャンネルの子供向け動画にも広告は貼られる。

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⬆新たに見つけたので追記。チェイスが大変なことになっている。

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⬆ドキンちゃんの出てくる広告。YouTubeのサムネっぽいなーと思ったら…

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⬆ドキンちゃん ぷよぷよボールで調べたら1発で見つかりました。某盾を貰い騒がれた大物子供向けYouTuberですが、多分無断で広告にしてます。右下のチャンネル名はこの画像では黒塗りですが、広告のほうでもしっかりとアンパンマンで隠されています。これ普通に大問題じゃないですか?この動画を見れるって思って広告を押しちゃうわけですものね。それでサイトはこの動画関係ないからこれ誤認とか景品表示とかそれ系でアウトですよね(詳しくないので間違ってたらスミマセン)


うっせぇわの時の悲劇なんかはようつべよ子供と大人の境界が曖昧なため起きた代表ですよね。家庭によっちゃようつべの禁止令とか出されたらしいですが、顧客1人失われてますからね。視聴時間減少とかじゃなく断たれてますし…

純粋なオモチャ系の動画は一周まわって妖怪ウォッチ以前に落ち着いたと思えますが、オモチャそのものの数は減ってます。日本のメイキング系なんかは特に痛手ですね。Amazonで海外の豪華な商品が増えたこともありますが。



動画サイトの規約変更が子供娯楽を根っから変えたって凄いことですよね。大人もだいぶ影響受けてますしこのサービスは末恐ろしいですね。

変な広告は制御しつつ、子供コンテンツの未来が明るいと良いな…と思ったのでした。

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