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PILOT S30 ゆるふわレビュー

ゆるゆる進行で書きます。ねむい。


概要

名称、メーカー及び品番
PILOT S30 HPS-3SK

仕様
ノック式・オートマチック機構

定価
3000円

S30は、パイロットからAutomacの後継機種として発売されたオートマチック式シャープペンシルです。木軸×オートマチック機構というのは新鮮だと思います。

レビュー

PILOT S30 ダークブラウン


今回私が購入したのはダークブラウンです。ノックボタンまで樹脂含浸カバ材で統一された外装は最上位機種(※)としての風格が感じられます。完全に主観になりますが、ディープレッドよりもダークブラウンの方が好きですね。

※オートマチック機構を搭載したハイエンドモデルとしては、過去に「HAT-500M-GY Automatic H-5005」というものが存在しました。S30はあくまでもSシリーズのハイエンドモデルですね。


樹脂含浸カバ材は丈夫なので、Sシリーズのような比較的細い軸に加工しても耐久性が確保できます。強い素材を使う=デザイン上の制約が少なくなる、ということなので、必ずしも無垢材(特殊な加工を施していない木材)が良いとは限らないのが面白いところですね。


軸の質感は比較的なめらかで、サラサラとした触り心地です。程よいグリップ感&見た目の高級感を併せ持ったバランスのいい仕上げだと思います。


口金

口金は他のSシリーズの形を受け継ぎつつ、オートマチックを作動させるためのバネを仕込むために大型化しています。

口金を固定しているネジは真鍮が使われていて、根本から折れたりネジ山が潰れたりしにくいようになっています。流石高級シャープ、作りが良いです。



芯を出して書くと、本体のバランスの良さを活かしてストレスフリーに書けます。おすすめは2B芯。濃くはっきり書けるので、高級シャーペンとの相性は抜群です。

ただ、オートマチックの完成度は微妙かもしれないと思いました。やっぱりペン先と紙面の摩擦が強くなってしまって、「擦れている」感覚が強かったです。S20の方が優秀だと言われる理由が分かった気がしますね。

最後に、内部機構に関して少しだけ。

ボールチャック


芯をガッチリ掴む部分である「ボールチャック」には、金属パーツが使われています。チャックがプラスチックのシャープペンシルより耐久性が高いので、長く使いたい方にもオススメできます。

ただ、後ろの部分(押すところ)だけはプラスチックが使われているのは少し残念ですね。前モデルのAutomacでは金属だったようなので、こういう細かいところでコストカットをしているのかもしれません。

※強い力がかかる場所ではないので問題はないかな、と思います。気持ちの問題。

10段階評価

結論…7/10点
★★★★★★★☆☆☆

金属パーツを多用したことにより、剛性感の高い書き味になっています。また、重量バランスやグリップ形状が最適化されているので持ちやすいですね。
ただ、スライドパイプ式にしたことによって安定感が失われてしまっているなと感じました。オートマチックの使いやすさに関しても、これで3000円は高いと思ってしまいました。

もしS30の進化版が出るのなら、
オートマチック機構の改良
・ ガイドパイプを細くして視界を広くする

ようなものが欲しいですね。

まとめ

デザインとバランスは優秀、だけどS20で事足りる。オートマチックがほしいならネロを選ぶべし。以上!





参考資料

この資料を見て、S40だ!とか言ってる方がおられますが、S30に近いと思います。完全一致、というわけではありませんが。


ただし、23年9月現在までに公開されている情報の中には、S30発売後に出願されたガイドパイプの改良案 があります。また、数年前の話ですが、ラスイチサインの応用で芯2本を自動で繰り出すシャープペンシルの案 もあります。これからが発売されるかどうかはわかりませんが、PILOTのこれからの動向に注目ですね。



長文にお付き合いくださりありがとうございました。一人でも多くの方に読んでいただけると嬉しいです。

by ぷりん


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