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マンション自主管理2.0

「ワンオペ管理」「一部管理」という見出しを最初に持ってきたことから、「一見すると、内容を理解するのに時間がかかるのでは?」
そういう指摘が、知り合いのマンション管理士さんからありました。
そこで、「マンション自主管理2.0」という切り口で、続けていきたいと思います。

「マンション自主管理2.0」とは、管理会社による総合管理でもなく、かと言って面倒で厄介ごとの多い従来型の自主管理でもない、マンション管理形態を言います。「総合管理から一部管理へ」でも記しましたが、三つある基幹業務のうち「出納業務」という管理の根幹を成す重要な部分については、管理会社へ委託する。これを一部管理といいます。

マンション管理費や修繕積立金と言った重要な出納業務をマンション管理会社に委託することで、大事な組合資金を安全でスムーズに管理できるようになります。そして、出納レポートには、無事に引き落とされた振替額はもちろん、滞納者の一覧に加え、督促状も自動的に発行されます。この督促状をもとに、ワンオペ職員である私が、督促業務を行うわけです。

凡そではありますが、戸当たり500円程度。ですから、100世帯程度の中規模マンションでは、月額5万円程度の格安費用で、一部管理を委託できるわけです。

口座振替なんて、単なる引き落とし業務と思われかもしれませんが、これを専門職員を雇用して、処理するとなると大変な手間と労力、そしてコストがかかります。マンション管理会社では、これを独自システムとして持っているため、一部管理として引き受ける余裕があるのです。

私は、この職に就くまで、出版業界で働いていました。定期購読の読者の購読料を徴収するために、口座振替サービスを導入していたため、その煩雑な業務のことを良く知っていますし、この口座振替業務の業界がどういう仕組みで動いているかもよく知っています。何故なら、私自身が、口座振替を行う大手金融機関にコンタクトを取り、交渉の末、取引口座を開いてもらった経験があるからです。業界構造については、機会があれば、触れていきたいと思います。

おいおい記していきますが、一部管理として、管理会社に委託することで他にもメリットはたくさんあります。たとえば、マンション内で突如発生した漏水事故など緊急事態が生じた場合、マンション管理会社に設置している緊急対応窓口を利用させてもらうことも出来るのです。

僅かな月額費用で、そのシステムも有難く活用させていただく。そういうある意味、虫のいい管理形態。これが、一部管理なのです。
そして自主管理2.0は、この一部管理をベースとして、成り立っている管理形態なのです。




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