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暗唱の威力

暗唱と暗記はまったく別物です

以下がそれぞれの語の定義です。

一般的な暗記とは:
●頭の中だけで記憶する作業

一般的な暗唱とは:
●暗記した内容を文字を見ずに音声として発声する作業ですが、
私のレッスンでは以下の条件が必須です。

※正しい発音で
※瞬時に
※ネイティブ音声と同じ速さで(速度調節で多少スピードダウンしてもOK)
※詰まらずに
※単語の意味も文法も100%理解し、説明できる

私のレッスンでは暗唱を宿題にしています。

量的には短文なら多くて約5センテンス、長文なら1センテンスです。

条件付き暗唱をして貰う理由は、以下のとおりです。

※正しい発音で発声する


これは本当に当たり前のことですが、間違った発音では通じません。日本人英語に慣れている心優しい外国人なら、理解しようとがんばってくれますが外国(特に英語圏)に於いてはそんなことは微塵も望めないのが現実です。

いくら一所懸命、英語らしい音で発音してると本人が思っていても、実際は通じないし、明らかに「面倒くさいな」という顔で溜息までつかれることさえあります!! 悲しいかな相手にすらして貰えないです(;'∀') 

だから正しい発音は必須です。

私はアメリカやイギリスで仕事をしてきましたが、日本人の同僚が話す英語が通じていないのを目の当たりにし、助けを求められて通訳せざるを得ない状況に立たされてきましたので痛いほど実感しています。

ではどのように発音チェックするかというと、MS Wordの音声認識機能でセンテンスを読み上げて正しく文字化されるかどうか確認するのです。その他、iPhone のメモ帳、Siri、 Google なども使えます。

ただSiriやGoogle ですと、いちいち検索結果が表示されるのがうっとおしいので私は MS Word か iPhoneのメモ帳をおススメしています。


※瞬時に発声する

実際の会話で使うことを想定すると、言葉が瞬時に出てこなければ使い物になりません。「あ~ う~」「え~と」「ちょっと待ってね」と相手を待たせると、相手もイライラしてくるし自分も焦ります。


普段から「瞬時に発声する」癖を付けておくことがとても重要になります。
もちろん、実際の会話で暗唱した例文がそのまま使えるワケではないのですが、引きだしを沢山作っておくと「今ここであのセンテンスを使おう!」と閃くようになってくるのです。

※ネイティブと同じ速さで発声する


ネイティブと同じ速さで発声練習をすることでスピード感を養えます。
考えながらモタモタ口から出す経験しかしていなければ、ずっとその状況が続きます。初心者用の教材のネイティブ音声であれば明瞭に適度な速度で発音されているのでその音声に重ねて発声練習をすれば良いでしょう。

海外ドラマや映画を教材にする場合は本気で速いので Google Chrome用の
Video Speed Controller をインストールして0.5くらいの速度から練習を始めると良いでしょう。0.5で上手く言えるようになったらそれでOKとしても良いし、0.6 > 0.7 > 0.8 > 0.9 > 1.0 と徐々に速度UPして標準速度を目指しても良いと思います。

但し「正しい発音で」という条件があるので音声認識機能で常に正しく認識されているかどうか、確認しながらの作業となります。NGとなる語が1つでもあれば、その語の発音記号を研究し正しい語の発音記号と比較研究し、何を改善すべきかを徹底的に掘り下げます。

ただ、音声認識機能も完全に頼れるわけではないので、どんなに頑張っても無理 (><) となった場合は私のレッスンでアドバイスをさせていただいております。

高速で話せるに越したことはないのですが、目標はそこにはありません。
ある程度のスピード感を持ちつつ「通じる英語を話す」というのが目標なのです。 「ある程度のスピード感」という定義が難しいのですが、速くすることで発音が損なわれない程度のスピードを目指すのが良いでしょう。


※詰まらずに発声する


私のレッスンでは1センテンスをスムーズに発音していただくことを重視しております。覚えていない音は口から出せないので、暗唱の前にもちろん暗記は必須です。そして、文字を見ないで音声化するには相当量の練習が求められます。

1か所でも詰まると最初からやり直しです。
どうしてここまで厳しくするか、というと母国語で簡単な日常会話を話すときに、いちいち考え込んだり詰まったりしないですよね? それと同様に、英語も母国語レベルで使えるよう習慣付けをしているのです。

例えば「試験の結果いつ分かるの?」という簡単な内容を話すときに、
「試験の・・・え~と・・・結果・・・ちょっと待ってね・・・いつ分かるの?」 みたいな話し方しませんよね? 

だからこそ、When will you get your exam results? というセンテンスを詰まらずに一気に暗唱してもらっているのです。 

※単語の意味も文法も100%理解し、説明できる


音声面を丹念に仕上げると同時に、単語の意味・文法・熟語・表現なども説明するだけでなく、生徒さんが私に説明できるレベルにもっていきます。受け身では結局、理解した「つもり」になっていて実際には身に付いていないことが多いです。

音声ばかり磨いても意味が伴っていなければ、その英語は使い物になりませんから必ず 音声と意味が紐づけされていることを確かめながら進めます。

このような練習は正直根気が要ります。ですが、このように丁寧に仕上げたセンテンスを積み重ねていくことで「使える英語」のストックが溜まります。 


暗唱したセンテンスを会話で使う練習を続けると、
本当に話せるようになります!


私の生徒さんには1日25分外国人講師と英語で会話をしていただくことを推奨しておりまして、私のレッスンで暗唱したセンテンスを積極的に使っていただいております。

多忙な方は2日に25分、3日に25分でも構いません。学んだ英語を口から出す練習時間が多ければ多いほど上達は速くなります。 学ぶというと多くの方が「受身」のイメージを持たれると思いますがそうではありません。

習得する、と言い換えたほうがいいかもしれませんね。習得するためには、OUTPUTする必要があります。たとえば、座学で車の運転の仕方を学んでも実際に運転してみなければ本当に運転できるかどうか分かりませんよね? 

でもいきなり道路に出ると危ないので先ずは教習所の敷地内で練習します。
私はマニュアル車だったので、アクセルとブレーキとクラッチを足で操作しながら、シフトレバーでギアチェンジするなんて自分には到底できない神業のように当初感じました。

しかも、道路に出たら人やバイクを巻き込まないように右折や左折したり、バックミラー見ながら方向指示器だしながら車線変更したり、縦列駐車したり、坂道発進したり。。。 こんなことできるわけないやろ!!?と思っていたのですが、何故かできるようになるんですよね~ これが。

最初は何度もエンストしましたけど、直ぐにエンジンかけて発進できるようになりました。人間て同時に色んなことができるような能力を兼ね備えているんですね(^▽^) だから、英語も練習次第でスラスラ口から出るようになるんです。

あくまで「正しく大量の練習をすれば」の話しですよ(笑)

大体の学習者の方は、英語教材を読んで勉強したつもりになってそこで終わっています。 それは運転に例えると教習所で座学して運転できるような気になっているのと同じです。教習所の敷地ないで運転の練習もしていないのに、いきなり道路に出てスイスイと運転ができるわけがないですよね?

車の運転の場合は、頭に詰め込んだ情報を目や手や足で操作することで成立しますが、英語の場合は頭に詰め込んだ情報を口から出してなんぼのもんです。そして自分の口から出せる音は聴き取ることができるというオマケ付きなので、口から音を出したもん勝ちなんですよね。(いうまでもなく正しい発音で、という条件付きです!)

他言語習得は、運転と同じく「技術」だと私は思っています。
車の運転はすぐにできるようになると思うのですが言語の場合、かなりハードルは上がります。

イメージ的には家を建てるのと似ています。
戸建住宅を建てる際の基礎工事が最重要です。

基礎工事とは、地面と建物のつなぎ部分にあたる"基礎"を造るための工事のことです。基礎は建物のすべてを支える土台であり、その土台がしっかりしてこそ家が傾かず、丈夫で長持ちするからです。

私は言語の音声習得こそが基礎工事だと考えます。しっかりと土台固めをしてから、語彙力増強>文法>会話と進めていくのが理想的です。

約2年間この方法でレッスンを受けていただいている生徒さんがいらっしゃいますが、当初まったく英語が話せなかったレベルから今ではポンポンと英語が口からでてくるようになっています。しかも「音声的にも文法的にも通じる英語です」

この生徒さんはお仕事が忙しくても1日25分のオンライン英会話を欠かさず、1週間に1時間の私のレッスンを受講してくださっていますので、2年で今のレベルに到達できているのは課題を真面目にこなしていらっしゃるからなのです。。

が、何よりも評価すべきは継続を『実行すること』が素晴らしいと私は思います。どんなに能力がある人でも実行しなければ、できません。愚直に実行した人だけが到達できる境地があるのです。

「やってるのにできないんです」と言う方は、正しく大量の練習を実行していないだけなんですよね。 実行こそが夢を実現する方法なので私の提唱する方法を試していただけたら幸いです!

  













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