「本日、承後過ぎの生き方」キャストを紹介してみた②

前回の記事の続きです。

「本日承後」キャスト紹介後半戦、

いってみよー!


竹之内勇輝

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金谷浩二 役、竹之内勇輝さん。

出会いは前回公演「僕達は出会った、霧烟る木々の中で」のオーディション。


金谷という役はバランスの難しい役。

真面目に見えるけどどこか隠しきれない狂気がにじみ出てる。けど本人は確信犯でそうしてるわけではなく、自分自身は至って平常心で誰かと接してるつもりだった。

それは亜季への思いで顕著に表れており、亜季を愛する姿勢は最後までブレなかった。

だが、愛するゆえに邪魔する者は許さなかった。

それが石田への憎しみと殺意に変わっていったのだ。

石田本人はあくまで先輩として亜季と接していただけで恋愛感情はなかったのだがそんな事は金谷には関係なかった。

ある意味じゃ亜季(アキ)の存在を人一倍認識していた人物と言えるのかもしれない。


竹ちゃんは前述のとおり「僕霧」のオーディションで初めて出会い、出演も決まっていたのだが本番の数週間前に持病が悪化してやむを得ず降板。

今回は竹ちゃんにとってリベンジだったのだ。

それ故に竹ちゃんの気合いと情熱はすさまじかった。

金谷という役を極限の極限まで分析していった。

僕に相談する回数も竹ちゃんが一番多かったんじゃないかな。

演出家としての活動もしている竹ちゃん。今後の活躍に期待しています。

那智

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黒川千夏 役、那智さん。

出会いは「本日承後」のオーディション。


千夏はアキの実の妹で唯一の味方だった存在。

が、追い詰められてたアキにはそんな事を考える余裕もなく、両親から可愛がられていた千夏を憎んでいた。

それでも千夏は健気に姉を想い、姉の為に警察になり、警部に昇進したのだ。

彼女が繁雄と雅恵に思いの丈をぶつけるシーンは見てる方々からすれば心の中で拍手喝采だったんじゃないでしょうか?

が、同時に「何故もっと早く手を打てなかったんだ」と思う人も少なからずいたみたいで…これについて少し解説します。

まず追い詰められてたアキの視点では前述のとおり「千夏を味方と認識する事もできなかった」のですが、人間は極限まで追い詰められると周りにいる人間すべてが敵に見えてきます。

普通に生活していて精神的に追い詰められる事なんかそうそうないかもしれませんが、人間は追い詰められると余裕のなさから常人には理解しがたい行動に出るのです。

だから「何故こうしなかった」「どうして早く言わなかった」はその人からすれば無茶ブリ以外の何物でもないのです。

わかりやすく言えば「赤ちゃんに大型トラックの運転を任せる」くらい無茶な事をその人に言ってるんです。

対する千夏がどうにもできなかったのは当時小学生だった彼女にはアキに辛く当たる両親はただただ恐怖でしかありませんでした。

小学生に何かを変えられるのは、創作ならできたかもしれませんがこの物語では、というより演人の夜では簡単に逆転できる要素は排除しています。

千夏も繁雄と雅恵の教育虐待の被害者だったのです。

彼女も彼女で、明るい未来を築きたかったのですが…

最後の涙(写真参照)は千夏のこれまでの思いの表れなのではないでしょうか…

ちなみに余談ですが千夏はキャリア組なんです。

大切な人の為に努力できた彼女、もしかすると作中で一番綺麗な心を持った存在なのかもしれない…


那智は今回の公演のオーディションで初めましてでした。

まだ若く、駆け出しですが努力家である事は確か。

稽古で一番ダメ出しした記憶があるのですがそれでもめげずに食らいついて最終的に僕は那智の演技に泣かされました。

これからどんな舞台に出ていくのかな。培ってきたものを存分に発揮してほしい。

ちなみに荏原と同い年で仲良し。近々一緒に何かするみたいですよ。

鳴海真奈美

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望月深雪 役、鳴海真奈美さん。

出会いは確か6~7年くらい前かな?観に行った朗読劇でヒロインで出ててその後に演人の夜の出演オファーをしたのが最初だった気がする。


望月はわかりやすい悪女。

結婚相手を探すために就職して仕事もろくにしないで後輩をいじめて…

何一ついい所がない←

それでも亜季には先輩風吹かせて「あんたのために」を大義名分に痛ぶる姿は引いた人も多いんじゃないかなぁ

まあその後は石田に事実上振られたうえに説教されたり亜季を嵌めて石田の評価を取り戻すのに失敗したり青木に殴り殺されたり散々な目にしか遭ってないのでイーブンなのかな?

ちなみに終盤でキレて紙をまき散らすのは彼女の役目だったのですがこの演出、個人的にかなりお気に入り。

まなみんかなり頑張って散らかしてくれたから「おぉ~」ってなったなぁ

前回の望月がまさに「自サバ女」のそれだったのですが今回は分かりやすく「裏表のある女」でまなみんは作ってくれました。

こっちはこっちで女の怖さを見せつけられたんじゃないかなぁ

望月には実在するモデルがいるのですが、その人の話は多分公では書きません。嫌いだけど今も活動してる人だしね。

そして初演の望月の名前は同姓同名のアイドルがいた事が後から判明したので今回マイナーチェンジしました。


まなみんは出会ってからは長いけど本格的にかかわり始めたのは4年前くらいからかな?

初演の「本日承後」にも実は携わっていて今回僕とスタッフさん以外で唯一初演を間近で見ていた人だったのです。

客演したり演助で入ってくれたり演人の夜が活動再開してから毎回何かしらの形で関わってくれてるんだよね。

毎度新しい演技を見せてくれるまなみん。これからも演人の夜に力を貸してくれたら嬉しいな…!

長谷川裕

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青木海斗 役、長谷川裕さん。

出会いは僕が音響で入った現場にて。


青木は初演と一番キャラが変わった役。

初演では真面目さに全振りしてマイペースな大谷に冷静にツッコミを入れてた役だったのですが今回裕くんを青木にするにあたって裕くんの素の姿に合わせて書き変えました。

その結果、コメディリリーフ全開の青木になった気がする笑

青木は大谷に恋心を抱いており、劇中でも隠しきれてないくらいの匂わせをしていたのですが当の大谷本人は青木をあくまで仲のいい同期、友達としてしか見ていませんでした。青木本人はその事に気付いてなかったんじゃないかなぁ

その後望月に利用されてしまい、望月に裏切られた時は錯乱して望月を殺害してしまいます。

その現場を目撃した大谷は「自首して」と青木に言葉をかけますが逮捕を恐れた青木は逃亡してしまいます。

ここで青木と大谷の出番は終了なのですが、劇中で描かれていない後日談があるのです。

青木はその後結局逮捕されます。

その後、裁判で情状証人としてなんと大谷が来てくれるのです。

大谷は青木を見限ったわけではなく、青木を救いたかっただけだったのです。

その後の青木はちゃんと立ち直れただろうか…大谷と無事に再会できたのだろうか…


裕くんとは前述の音響現場で初めて会ったのですが僕がその現場に裕くんがいた事に気付くのはその1年後でした。

荏原が客演した888企劃さんの「生きてるものはいないのか」を見て「この人面白いなぁ演人の夜出てほしいなぁ」と荏原を介してオファーをかけたのですがその後、その音響現場のグループラインに裕くんがレスポンスしており「え?いたの!?」って笑

裕くんも僕が音響で入ってた認識はなかったようで後に互いにこの話をしてゲラゲラ笑いました。なんだこの二人笑

赤い男、長谷川裕。実は同い年。面白い男ですよ。

平野正和

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白鐘春治 役、平野正和さん。

出会いは2017年に僕が演出助手で入った100点un・チョイス!さんの「Who are you?」にて。


亜季の兄、春治は劇中で一番振り回された役じゃないかな。

春治が警察になった理由は前述の千夏と同じく「行方不明の妹を探すため」。

元々春治には別の夢がありました。

劇中で明言はされていませんが、世界を回るフォトグラファーになりたかったのです。

回想シーンで幸雄が勝手にいじっていたカメラが写真関係の仕事につくヒントになってたのですが、さすがにわからなかったよね笑

春治は前の父親が亡くなったのを認識しているため、再婚相手の幸雄と共に「香里と亜季を守る」という気持ちを強く持っていました。

それ故に亜季がアキに惨たらしく殺されたと知った時の怒りは強かったと思います。

そして壊れてしまった香里を目の前で見た時も…


初演の春治、実は金子が演じていました。

元々初演も平野くんに春治役で出演依頼をかけていたのですがスケジュールが合わず出演が叶いませんでした。今回3年越しの出演となったのです。

平野くんはこれまで何回も僕の作演作品に出てくれてるのですが殺人を快楽にしている役や体と金目的で女を騙す役など大抵どこか頭のネジの外れた役ばかりでした。

なので今回も「また誰か殺すんだろうな」と思った人もいたんじゃないかな?

僕の本では珍しく終始真面目な正義感の強い役でした。僕自身もなんか新鮮だった笑

平野くんも同い年。今回同い年多いなぁ。

夢麻呂

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白鐘幸雄 役、夢麻呂さん。

出会いは前回公演「僕達は出会った、霧烟る木々の中で」にて。


香里と共に新たに追加したキャラクター、亜季と春治の父、幸雄。

幸雄は香里の再婚相手なので子供達と血のつながりがないのですが、めいっぱいの笑いと愛情を持って接してきました。

これは香里の過去を知っているからで、悲しみを吹き飛ばすくらい笑顔の絶えない家庭を築くために笑いを振りまいていました。

それは意識してそうしているわけではなく、元々の幸雄の性格からきています。

亜季の同級生の言っていた「騒音おじさん」がそれを明確化しているんですね。

幸雄の仕事は市バスの運転手。

車内アナウンスはいつも賑やかで町の名物となっていました。

香里からは呆れられたりタバコを咎められたりしていましたが仲良し夫婦である事に変わりはありません。

なので目の前で妻が壊れていく様を見ているのは苦痛以外の何物でもなかったと思います。

「春治、母さんはもう…」

この後、白鐘夫婦はどうなっていったのかな…


夢麻呂さんと初めてご一緒したのは前回公演「僕霧」ですが、それまで僕は何度も夢麻呂さんが出ていた舞台を見ていたのです。

初めてオファーかける時めちゃくちゃ緊張したの覚えてる。

が、いざ一緒になると笑いを振りまいて時には色々教えてくださってすっごく頼りになった。

今回も夢麻呂さん自身少ない稽古日数の中でも色々提案して持ってきて本番まで臨んでくれたもんなぁ

今回、幸雄役は違うキャストさんだったのですがそのキャストさんが入院で降板する事になった時も、降板が決まったその日に夢麻呂さんに電話して、直前に公演があるにもかかわらず出演を快諾してくださって…

めっちゃくちゃ助けられてる(泣)

若手にも優しい熱き大先輩です。

神成健太郎

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アンサンブルキャスト、神成健太郎さん。

出会いは「本日承後」のオーディション。


神成くんは小学生時代の亜季の同級生、高校時代のアキの同級生、アキの援交相手、刑事等々を演じました。


神成くん自身端正な顔立ちでタッパもあるけどよく忘れ物したりとか抜けてる所が多かったな…笑

ただ劇中では田平くんと一緒にいる事が多かったけどコンビで色んなものを提案してくれたなぁ

ネタを盛大に嚙んだ時は「おい!」って思ったけどね笑

田平マサヤ

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アンサンブルキャスト、田平マサヤさん。

出会いは「本日承後」のオーディション。


田平くんも小学生時代の亜季の同級生、高校時代のアキの同級生、アキの援交相手、刑事等を演じました。


田平くんはオーディション組なのですが僕が外部で作演した「イエノゾク」で一度ご一緒しています。

田平くん自身はまだキャリアは浅いけどかなり真面目で努力家。

一度出したダメを次の稽古で改善して持ってくる若手役者って実は意外と少ないんだけど田平くんはちゃんと意図を汲み取ってそれができてるから偉いんだよなぁ

そして謙虚で腰が低い。なのに芝居中で時に狂気を見せるから怖い笑

この先どんな活躍をしていくんだろう。

南雲みなみ

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アンサンブルキャスト、南雲みなみさん。

出会いは「本日承後」のオーディション。


南雲さんはアキの同級生、望月のLINEの相手の一人である里美、会社の取引相手等を演じました。


南雲さんも前述の「イエノゾク」で一度ご一緒しています。

その時は平野くんの相手役で騙された挙句に暴力振られちゃう人の役だったな。

今回はそのうっ憤を晴らすかの如く、ある時はアキをいじめて、またある時は望月をおちょくり、今回は逆に言葉で責める役が多かったなぁ

南雲さん自身、舞台はかなりブランクがあったそうですがオーディションで見て「あ、ええやん」と思いイエノゾク、本日承後と2作品出演していただきました。

普段は歌がメインの活動をしているのですが女優としての活動も個人的にもっと見てみたいな。

陽奈

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アンサンブルキャスト、陽奈さん。

出会いは「本日承後」のオーディション。


陽奈さんはアキの同級生、望月のLINEの相手の一人である美緒、バーで春治を誘う女性、会社の取引相手等を演じました。


陽奈さんも「イエノゾク」からの続投組。

「イエノゾク」はダブルキャストだったのですが陽奈さんは南雲さんと同じ役でした。

なので陽奈さんもイエノゾクで痛ぶられた分のうっ憤を晴らすかの如く誰かを責めておりました。

普段はマイペースですが芝居は変幻自在。

時に稽古で予想外の笑いをぶっこんできた面白い女優さんです。

バーのシーンで春治を口説こうとする女性も演じたのですが、これはそのシーンに絡んだある日の稽古中のエピソード。

バーのシーンの前にアキの同級生をやっていたので制服のままでした。

その日、まだその女性の衣装が決まっていなかったので制服のままバーのシーンに登場した事があったのですが、どう見ても犯罪でした。

この様に面白いエピソードをたくさん持つ陽奈さん。

舞台以外にもラジオに映像に活躍中です。


最後に

改めて見ると、個性豊かなキャスト陣だったんだね今回笑

今回も本当に面白い方々に集まっていただきました。

近年の演人の夜は芝居にも笑いにも貪欲な人たちが集まる傾向にある気がする。


「本日承後」は早くも「また再演してほしい」という声をいただいているので金子自身もその気になってみようかなと思っています。

どうせなら初演、再演のキャストをちゃんぽんで上演するのも面白いかもしれないね。


さてさて、これにて「本日、承後過ぎの生き方」全ての振り返りが終わりました。

また、お逢いしたい。

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聡一朗さん考案の「演人の夜ポーズ」と共に。


またねっ!



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