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《KOF外伝-炎の起源-》 明かされた660年前の因縁(妄想&感想)

「炎の起源」がついに完結しました😭😭😭

草薙一族と八神(八尺瓊)一族が因縁の戦いを始めた660年前、一体何があったのか。
およそ四半世紀の間ずっと謎だった因縁の真実がようやく明らかになるということで、いちファンとしては読まずにはいられませんでした。(*゚∀゚)=3

このたび無事完結したため、明かされた真実のまとめや感想等をブワーーーっと書き連ねておきます。(気づいたら9000字超…ほんと…ヒマな人だけご覧ください…🙇🏻‍♀️🙇🏻‍♀️🙇🏻‍♀️)


⚠️以降、物語の盛大なネタバレが含まれます。閲覧ご注意ください⚠️





660年前の因縁ー史実との比較ー

以前noteでも掲載しましたが、オロチ編当時のSNK開発スタッフの方が、草薙と八神の争いの発端について下記のように語っています。おそらくこの内容が現代の京達にも伝わっているものと思われます。

660年前、八尺瓊一族がオロチの力への憧憬から、その力を手に入れるためにオロチの封印を解こうとしました。そこを草薙に止められ、時の帝の命により闇の中に幽閉されてしまいます。しかし、封印の一部が解かれ、そこから現れたオロチの者が、力の復活のため、「八尺瓊をいけにえ」にしてしまいます。その後、オロチの者は幽閉されている八尺瓊に囁きました。「お前の妻は一族の罪を償うために草薙に殺された」と…。オロチの者は八尺瓊をだまし、草薙と闘わせるために”血の契約”を行い、オロチの力を与えました。そして、八神と名を変えた八尺瓊は、草薙とずっと争っていくことになるのです。

SNKキャラクターズ・サウンズ・コレクション Vol.1 草薙京 リーフレットより

しかし、今回の「炎の起源」で明らかになった史実と照らし合わせると、下記の点が異なっていました。

  1. オロチの封印を解いた理由:オロチの力への憧憬ではなく、八尺瓊一族である八雲の、”封印そのものへの疑念”や”封印維持の使命に対する厭い”という個人的な理由だった。

  2. 封印の解除を止められる者はいなかった:封印の解除は草薙の知らない所でおこなわれており、周りに止められる者はいなかった。

  3. 八尺瓊の妻を殺したのはオロチ一族:彼女は自らオロチの犠牲になったのであり、草薙によって殺されたのではない。

  4. 心の隙を突いて行われた血の盟約:心が折れてしまった当主の隙を付け狙って、オロチは強引に血の盟約を結んだ。

以降、詳しく見ていきます。


1.オロチの封印を解いた理由

八尺瓊一族の「八雲」の「バカげた理由」から、オロチの封印が解かれました。

あずま 京太郎, 2022, 『THE KING OF FIGHTERS 外伝 ―炎の起源―』 ,2巻,講談社 PP.100

八雲が解いた封印から解放されたのは、オロチ八傑集の一柱。
名前こそ明かされてはいませんが、彼が使う技から「オロチ四天王」の一人「吹き荒ぶ風のゲーニッツ」であることは間違いないでしょう。

封印が解かれた瞬間、八雲は力の奔流に中てられて命を落とし、そのまま身体を乗っ取られてしまいます。
1000年もの間続いた封印をなぜそんな「バカげた理由」で解いてしまったのか。唖然とする勾依に八雲(ゲーニッツ)はこう答えます。

千年の刻は我々にとってさしたるものではありませんが
人間にとっては現実がおとぎ話になるのに十分な時間でしょう
(略)
どれだけ頑張ったところであなた方 人間はいずれ過ちを犯す
たまたま勾依さんの代でそれが起きた…
残念でしたねぇ

あずま 京太郎, 2022, 『THE KING OF FIGHTERS 外伝 ―炎の起源―』 ,2巻,講談社 PP.101

本当に、些細な過ちで封印は解かれてしまったわけですね…。

この時代の背景(鎌倉幕府が滅び、人々の争いが絶えない混沌としている時代)なども鑑みると、ある意味、封印は解かれるべくして解かれてしまったのかもしれません。
彼の言う通り「たまたま勾依さんの代で」起きてしまった事なのでしょう。


2.封印の解除を止められる者はいなかった

封印の解除は草薙の知らない所で行われていました。
最初の封印を解いた八雲は上述のとおり自分勝手な思いから行っており、周りに止める者はいなかった様です。

更に、勾依によって解かれた(と誤解されている)封印は、八雲(ゲーニッツ)によって解かれたものであった事も判明しました。


3.八尺瓊の妻を殺したのはオロチ一族

勾依の妻・カヤは、罪を償うためではなく、一族を守るため自らオロチ一族に囚われ、そのまま犠牲になりました。

あずま 京太郎, 2022, 『THE KING OF FIGHTERS 外伝 ―炎の起源―』 ,2巻,講談社 PP.102

神通力によって自分の命が長くない事を悟ったカヤは、自分の子供と勾依を真吾に託し、自ら進んでオロチ一族の元へいってしまったという…。

草薙が八尺瓊の妻に手をかけるはずは無い!と信じてはいましたが、事実もまた辛いものでした🥲


4.心の隙を突いて行われた血の盟約

血の盟約は、八尺瓊一族が望んでおこなったものではありませんでした。(オロチの持つ魅力に取りつかれていたわけでもなく、ましてや草薙に復讐するためでもなかった)

勾依が尊敬していた兄・勾人は、オロチではなく人の手で殺され、
八尺瓊一族で唯一の理解者であった妻・カヤはオロチの贄となり、
なんのために戦っているのか?と八雲(ゲーニッツ)に問われ、勾依はとうとう心が折れてしまいます。
この隙を狙って八雲(ゲーニッツ)が血の盟約を行った、というのが事実でした。

あずま 京太郎, 2022, 『THE KING OF FIGHTERS 外伝 ―炎の起源―』 ,2巻,講談社 PP.121

オロチが同胞として草薙ではなく八尺瓊を選んだのにも納得です。
こうした八尺瓊一族の”歪み”は、オロチが付け込むのにうってつけですよね…。

ちなみに、八尺瓊一族と血の盟約を行ったのがゲーニッツであるということが判明したわけですが…となるとKOF'96の時、八神庵や三種の神器チームと対峙した際、彼は何を思っていたのでしょうか。気になる…!


660年前の因縁(事実)

以上から、660年前の因縁の真実を反映すると下記の通りとなりそうです。

660年前、とある八尺瓊一族の個人的な疑念から、オロチ八傑集の一柱の封印が解かれました。八傑集の一人は、封所の様子を見に来ていた八尺瓊当主の隙を狙って更に封印を解き、罪を被せました。嫌疑をかけられた当主は時の帝の命により闇の中に幽閉されてしまいます。しかし、更に封印の一部が解かれ、そこから現れたオロチの者が力の復活のため「八尺瓊当主の妻をいけにえ」にしてしまいます。その後、オロチの者は幽閉されている八尺瓊に囁きました。「あなたはなんのために戦っているのですか?」と…。オロチの者は草薙と闘わせるために”血の契約”を行い、オロチの力を与えました。そして、八神と名を変えた八尺瓊は、草薙とずっと争っていくことになるのです。

そもそもこの様な事が起こってしまった背景として、「人々が争い合う乱世」であったこと、そして「八尺瓊一族に生じていた軋轢」についても述べておく必要がありそうです。


明かされた真実

草薙と八神が争うこととなった因縁以外にも、漫画の中で明かされたいくつかの真実があります。

  1. 史実が間違って伝わった理由

  2. 八尺瓊一族の事情

  3. 紫の炎の起源と短命の理由

  4. 血の盟約による影響


1.史実が間違って伝わった理由

草薙に妻を殺された等をはじめ、草薙家と八尺瓊(八神)家の因縁が誤って伝わってしまったのは、八雲(ゲーニッツ)による謀略でした。

あらかじめ八尺瓊家の分家へ下記のような内容の書簡を送りつけたためです。

あずま 京太郎, 2022, 『THE KING OF FIGHTERS 外伝 ―炎の起源―』 ,2巻,講談社 PP.185

「こんな見え透いたウソを誰が信じるってんだ」という草薙家当主・大倭の言い分は尤もで、漫画を読むまで私もにわかに信じがたい話だと思っていましたが、すっかり踊らされました(笑)

ですが、八雲がオロチの封印をおとぎ話のようにバカバカしく思った様に、
真実は660年の間に歪み、忘れ去られ、残念ながら八雲(ゲーニッツ)の意図したとおりとなってしまったのだとわかりました。


2.八尺瓊一族の事情

オロチが八尺瓊家と血の盟約を結んだ経緯でも少し触れましたが、当時の八尺瓊一族の複雑な家庭?事情もまた、因縁の始まりに大きく関与していたことがわかりました。

660年前の八尺瓊本家は下記の家族構成となっています。

父:八尺瓊 五百璃 ※母親は不明
├ 長男:八尺瓊 勾人(故)
└ 次男:八尺瓊 勾依
  ├ 子:(名前不明)
 妻:八尺瓊 カヤ

父親の名前が五百璃(いおり)で、庵と読みが同じなのは何か意図的なものを感じますね😎

八尺瓊一族は、本来であれば勾依の兄・勾人が継ぐはずでした。
下記イラスト左上で戦う2人の手前側が兄・勾人です。

COMIC ZINコミックス購入特典ポストカードより

このイラストを見る限り、カヤは幼い頃から勾依・勾人と深い関わりがあったようですね。ひょっとしたら勾人との将来を約束されていた仲だったのかもしれません。

武才に長け人格者でもあったという勾人は、一族の中でもひときわ大きな存在だったようです。残念ながら12歳でこの世を去るのですが、その死因はなんとオロチではなく人の手によって殺害された、という悲しい事実でした。

勾人は、当時行動を共にしていた勾依に「オロチ变化に不覚をとった、と皆に伝えてほしい」と遺言を残しましたが、勾依は「自分を庇って死んだ」という嘘を一族に伝えます。
ここから八尺瓊一族の勾依に対する態度が変わり、実の父・五百璃からも「まがいもの」とまで呼ばれ蔑まれるようになってしまうのでした(涙)

兄がオロチではなく人に殺されたという真実を勾依はずっと一人で抱えていたわけですよね。兄を殺され、身内からも蔑まれ…そうまでして守る人間に一体何の価値があるのか…そう悩むこともあったかもしれません😭

勾人は、「オロチの封印を守ることは人を守ること」という”信義”を大切にしていました。
人と人が争う乱世で「すでに危ういほどに揺らいで」しまっていた信義。人の手によって八尺瓊の次期当主が殺されたとわかったら、いともたやすく壊れてしまいかねません。
弱冠12歳でここまで悟っていたなんて、勾人は本当に人格者だったんだなぁ…🥲

当時の時代背景に加え、こうした一族の不和も、八雲が封印を軽んじてしまう要因の一つになってしまったのだろうと想像できました。


3.紫の炎の起源と短命の理由

血の盟約時、八雲(ゲーニッツ)は八尺瓊の炎を「相容れない」として封じてしまっていました。しかし真吾の鼓舞によって勾依は「封ずる炎」を発現させ、自らの中にあるオロチの血を封じ、結果赤い炎は紫の炎へと生まれ変わりました。

つまり、八神の炎はオロチによって与えられたものではなく、オロチに抵抗するために生み出された炎だったんですね〜!!これは意外でした( ゚д゚)

「封ずる炎」は「命を燃やして」揮う炎。八神一族が代々短命であることの真の理由はこれでした。
単に呪われた炎のせいで短命というわけではなかったんですね(TдT)

話は逸れますが、 
アッシュ編(『KOF2003』、『KOFXI』〜『KOFXIII』)において、八咫鏡の力を奪われたちづるがほぼ無力だったのに対し、八尺瓊勾玉(+オロチ)の力を奪われた庵が変わらぬ強さを維持できたのは、武を扱う一族だったことに加えて、この時に炎を使わない技が磨かれたからなのかもしれない、と思いました。


4.血の盟約による影響

草薙一族への憎悪は、妻を殺された怒りや恨みでも無く、オロチによって一方的に植え付けられたものであることも判明しました。

そうなると、現代の庵が京に固執するようになったきっかけは、やはり血の盟約による影響だったのかもしれません。

また、髪が赤くなるのもオロチの影響の様です。
そういえば暴走レオナも髪が赤くなりますよね。
歴代の八神一族の中でひときわ血の濃い庵は、きっと生まれつき髪が赤かったのでしょう。


漫画で明かされなかった事実に対する考察・妄想

さて、ここからは漫画を読んだ上で思った個人的な妄想です。
かなり独断と偏見がまざっていますので、さらっと読み飛ばしてください(;´Д`)

  1. 真吾の拳に宿った蒼く光るものの正体

  2. ”炎”の起源

  3. 分家の人たちの現在

  4. 八神として現代まで続いてきた理由


1.真吾の拳に宿った蒼く光るものの正体

暴走する勾依に真吾が揮った渾身の一撃で、拳が「蒼く光った」描写がされます。

あずま 京太郎, 2022, 『THE KING OF FIGHTERS 外伝 ―炎の起源―』 ,2巻,講談社 PP.160

この時真吾の拳に宿ったものは何だったのでしょう。

この話のタイトルが「真吾、炎を出っしまーす!?」となっていることから、ひょっとして炎が出せたのかも!?と思いましたが、私は”気”の一種ではないかという結論に落ち着きました。

個人的な話で恐縮ですが、昔、気功を扱う方に「気」を証明してもらった事があります。現実世界に於いて、一般人はどんなに鍛えても炎を出すことはできませんが、「気」であればで訓練次第で扱うことができるんですよね。

なので、一般人の真吾が炎を出せることはやはり無く(笑)、気を伴った突き(荒咬み)を放ったのではないかな〜というのが個人的な見解です。


2.”炎”の起源

オロチを封じるために生み出した炎であるにも関わらず、その色はなぜ紫だったのかという点について、ある一つの可能性を思いつきました。それは、上述の真吾の蒼い”気”と勾依の赤い炎が混ざり合った結果ではないか、と。(絵の具で青と赤を混ぜると紫になりますよね)

ただ、オロチ四天王の一人「炎のさだめのクリス」が操る炎も同じ紫色をしている事から、単にオロチ一族が扱う炎の色は紫になる、という可能性の方が高いかもしれません😅


そして、ここで改めて第一巻の柴舟のセリフによる「”炎”の起源」を思い出してみます。

何事にも始まりがある
事が起こるきっかけがあるんじゃ

ワシや京の”炎”は確かに血に宿るもの…受け継がれたモノじゃ
しかし
初めに”炎”を使った者はそうではない

オロチに対抗すべく
決死の思いで”炎”を生み出したのではなかろうか

”始まりの炎”は発現し得る
発現に足るきっかけと
きっかけを掴む胆力さえあれば

あずま 京太郎, 2021, 『THE KING OF FIGHTERS 外伝 ―炎の起源―』 ,1巻,講談社 PP.24

柴舟のこのセリフは最初、

  • 1800年前にオロチを封印した草薙・八尺瓊の始祖の事

  • 真吾が将来炎を発現する可能性があるかもしれない事

を示唆しているのだと思っていました。

でも改めて読み返してみると、この漫画のテーマである「(八神一族の)炎の起源」を、作者が柴舟を通じて読者に伝えていたのかもしれない、とも思えました。

オロチの血の呪いに対抗すべく、決死の思いで”封ずる炎”を生み出した勾依。
その発現に足るきっかけは、炎を出そうと必死に努力している真吾であった事を思うと、何とも感慨深いものです…。


3.分家の人たちの現在

この漫画には、草薙・八尺瓊家の本家だけでなく、分家の人たちもたくさん出てきます。分家の子孫たちは現在どうしているのでしょうか?

あずま 京太郎, 2021, 『THE KING OF FIGHTERS 外伝 ―炎の起源―』 ,1巻,講談社 PP.174

おそらく八雲(ゲーニッツ)の言う通り、ここから始まった草薙・八神一族の因縁の戦いによって「草薙と八尺瓊そしてその分家同士で存分に潰し合っ」たのだと想像しました。
しかも、八神一族の炎の起源を考えると、分家の人たちは皆炎を封じられたまま暴走状態になっている可能性が高そうです。(紫炎を使えるのは本家のみ??)

ただでさえ武を司る一族として草薙と変わらぬ実力があるのに、そこにオロチの力が加わったとなれば、さすがの草薙一族も苦しい戦いを強いられたことでしょう。

660年経った現代において分家の人たちが一切出てこないのは、草薙・八神一族の熾烈な争いの結果、分家はほぼ途絶えてしまい、辛うじて本家のみが生き長らえている状態だから…なのかもしれません。



4.八神として現代まで続いた理由

八尺瓊一族はこのあと「八神」を名乗るようになったのだと思われます。

封ずる炎によって短命の宿命を背負いながらも、脈々と続いてきた八神一族。
人とオロチとの間で苦しみながら生きる辛さを思えば、かつて勾依が大倭に言ったように「祓ってくれ」と願う当主が後世に現れてもおかしくないと思いました。

それでも現代まで血族が絶えずに続いたのは、なぜでしょう?
単に草薙を滅ぼしたいという憎悪からだけではない様に思えます。

個人的には、大倭の下記セリフや

これまで失くしたモノと これから守るモノのために
炎を燃やし続けろ

あずま 京太郎, 2022, 『THE KING OF FIGHTERS 外伝 ―炎の起源―』 ,2巻,講談社 PP.192

真吾が未来へと引き戻される時、勾依に向かって叫んだ下記のセリフから、

何百年も先の未来で 炎はまだ燃えてます!!

あずま 京太郎, 2022, 『THE KING OF FIGHTERS 外伝 ―炎の起源―』 ,2巻,講談社 PP.196〜197

未来への希望を見出し、オロチに呪われながらも三種の神器としての”信義”を子々孫々継がせていく決意をしたからではないか、と妄想しました。
(庵にも、何か引き継がれていると良いなぁと淡い期待をしつつ…)




その他

草薙・八神の因縁とは関係なく、お気に入りのシーンや漫画を読んで気になった所について、ここでまとめておきます。

  1. 真吾の姉と妹

  2. 庵とネコチャン

  3. 「時空の歪み」


1.真吾の姉と妹

真吾には姉と妹がいる、という設定は知っていましたが、そのビジュアルが公開されたのはおそらくこの漫画が初だと思います。
漫画では、真吾の姉・妹のご先祖(?)も出てくるのですが、二人共可愛いのなんの(*´∀`)

あずま 京太郎, 2021, 『THE KING OF FIGHTERS 外伝 ―炎の起源―』 ,1巻,講談社 PP.165

真吾の兄妹関係も垣間見る事ができて、ほっこり癒やされました😊


2.庵とネコチャン

真吾が現代に戻ったあと、庵が神社の石段に座って猫にミルクをあげているシーンがありましたw

あずま 京太郎, 2022, 『THE KING OF FIGHTERS 外伝 ―炎の起源―』 ,2巻,講談社 PP.201

元ネタ絶対これ↓ですよね???wwwww(って私のnoteで何度もツッコんでる気がするw)

ネコチャンの模様とか、牛乳の銘柄が「NEO MILK」になってる所とか、ほんと再現率高いですwww
漫画の方の庵の衣装は、どことなくKOF15の衣装デザインを思わせますね😊

この後、真吾が庵の元に駆けつけるのですが、庵によってあっけなく燃やされてしまいますw🔥

暴力を嫌う彼が、無抵抗な真吾になぜいきなり手をあげたのだろう、と疑問に思ったのですが、真吾が燃やされる直前、猫が真吾の大声に驚いて庵の元から逃げる描写がありました。おそらく、猫に驚異を与えた存在として真吾に鉄槌を下したのだと一人勝手に納得しました(笑)


3.「時空の歪み」

アッシュ編での一連の出来事をきっかけに(?)、KOF14からの新章では「時空の歪み」や「空間の歪み」が世界に影響し始めている事が度々触れられています。
この漫画は、時間軸的にはKOF14の後日談として描かれており、まさに真吾がタイムスリップをしてしまうという形で時空の歪みが発生しました。

この「時空の歪み」とは一体何なのでしょうか?

これは私の勝手な妄想ですが、
メタ的に言うと、KOFという世界観やキャラクターを活かすための「制作者やプレイヤーにとって都合の良い仕組み」ではないかなと考えています。

例えば今回の「炎の起源」は、真吾にタイムスリップさせなくても草薙と八神の因縁の真実を描く事はできたわけです。
でもそうすると、今のKOFファン(読者)と660年前の草薙・八神の先祖をつなぐものが何もなくなってしまう。なので、現代のKOFキャラにタイムスリップさせることで、真吾が読者の目となり耳となってストーリーへの思い入れを強くさせたのではないか、と考えています。

更に言えば、本作の中で勾依の妻・カヤがタイムパラドクスは起こらない、と断言しています。

過去を変えることで未来が変わる…
タイムパラドクスと真吾殿の時代では言うのですね

おそらくそういったことは起こりません
真吾殿の世界と私達の世界は別です

あずま 京太郎, 2022, 『THE KING OF FIGHTERS 外伝 ―炎の起源―』 ,2巻,講談社 PP.63-64

真吾がどんなにこの世界に干渉しても影響を受けることがない、ということはやはり、真吾は読者と同じ立場と言えるでしょう。

このような感じで「時空の歪み」が活かされたのではないかなぁと(笑)


🍀 🍀 🍀

最後に:読み終えて

今後、真吾が今回のタイムスリップについて、庵や京、或いは柴舟やちづると会話することはあるのでしょうか?想像してみるのも楽しいですね(○´艸`)

660年前にタイムスリップしたのが子孫の京や庵ではなく、真吾であったのは本当に良かったと思います。改めて、彼ほどの適任者はいないと思いました。
「草薙と八神の因縁」というテーマ故に、どうしても重苦しくなりがちな展開が避けられないのですが、真吾の明るく真っ直ぐ突き進む姿にたびたび救われました。

また、真吾は京や庵と浅くは無い関係をもちながらも、実はオロチや草薙・八神の因縁について全く知らない一般人です。KOFを詳しく知らない方や新しいKOFファンの方はきっと真吾と同じ視点で読み進められたのではないでしょうか。

そして、私のようにオロチ編にハマっていた者からすると、今回の漫画で長年謎に包まれていた真実や新たな発見をたくさん得ることができたので、本当に、本当に有り難かったです。胸のつかえが取れてスッキリした気分(笑)

あとはこの漫画が広く多くの方に読んでいただけるきっかけとなれるよう、この様にnoteに感想をまとめる事で微力ながらお手伝いができれば嬉しく思います。

最後に、
月刊少年シリウス編集部の皆様、あずま京太郎先生、SNKの皆様、この作品に関わった全ての皆様へ、この様な素晴らしい作品を企画・発行してくださったこと、心より感謝申し上げます。

本当にありがとうございました!

最後までお読み頂きありがとうございました。note会員でなくてもスキ可能ですのでお気軽にどうぞ🍀