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グラビアアイドルは誰にでもできる仕事じゃない

タイトル読んで、はぁ?当たり前じゃんって多くの人が感じたとは思いますが
これは何もルックスの話をしようっていうのとは違います。
顔が可愛ければとか、おっぱいが大きければできるとかそんなことでは全くありません。

結論から言うと、私にはできないお仕事でした。


何日か前に、若者の間で大人気のタレントさんが「グラビアをやった事本当に本当に後悔している」という旨のツイートをして、たくさんの人にリツイートされていました。

私はご本人の気持ちを安易に「わかる〜」なんて全く思わないし、こう思ったんじゃないかとか余計で身勝手な解釈をするのも失礼な話なのですが、
思ったよりもそのツイートが伸びてしまったため、とすごくすごく丁寧にご自身で補足をされていましたし、何かとデリケートな話題なのではと思います。

私も大分過去のこととはいえ、水着グラビアを経験してきた身として
一個人の意見として思っていることを発信できたらなと、noteのネタストックには入れてあったのですが、
現在もグラビアを生業としている女の子や、グラビア周りでお仕事をされているスタッフの方に、失礼な印象を与える文章を書いてしまわないように言葉を慎重に選ぶあまりになかなか筆が進まずにいました。

最初にことわりを述べますと、水着グラビアをやっている・やっていた女性に対してマイナスな感情は一切ありません。
むしろ魅力的な女性のグラビアは私も好きで、たまに見ます。
田中みな実さんのように、「女性のためのグラビア」と打ち出して身体を魅せるタレントさんも増えましたしね。
誰に向けたグラビアであれ、ルックスを磨き上げる彼女たちの努力は凄まじい。
それから、私も現場で感じましたが1枚の写真を撮るために何人ものスタッフの方が汗を流していて、どれだけお金が動いていることか。
グラビア写真(または映像)が、何人もの人間が本気でクリエイトした作品であることは重々承知なので、ディスったり蔑むつもりも毛頭ありません。

ただ、タイトルに書いた通り
グラビアアイドルとは誰にでもできるものではないことは確かなのです。

可愛らしい顔や恵まれた身体を持っていたとしても
理由はどうであれグラビアに向いていない人にはできないお仕事です。

精神的な理由で、水着グラビアができない・やらない方がいい人は少なからず存在します。
私もその一人です。
おそらく私は、あらゆる面で「気にしい」な性格であることは自覚しておりますが、不自然な状況下(海やプール以外など)で水着であることや、女性的である部分を強調した写真などに違和感を抱いてしまいました。

それに加えて、これはどんな作品でも念頭に置いた方がよいのが
「作品はいつまでも残る」ということです。これは何もグラビアの話に限ったことではなく、今やだれもが発信可能なSNS上に置いて、常に気をつけなければいけないことかもしれませんね。「デジタルタトゥー」とはよく言ったもので、本当に肌に掘った入れ墨のように、完全に消し去ることは難しいのです。
作品を作っている瞬間は心から楽しんでいたけど、いざ公開されて時が経ってから
考えが変わってやらなければよかったと思うかもしれません。
人の考えがいつ変わるのか、そもそも変化するのかしないのかも、本人でさえわかることではありません。もちろん、恐れてばかりいては何もできない。
それでも、なにか大胆なことをするときは「もしかして考えが変わって後悔する日がくるかもしれない。それでもやるのか。」と一呼吸置いて自分に問うべきだと、私は思います。

しかしやっかいなのが(?)そのプロセスを経ても、やってみないとわからないことがあると言うこと。
私自身はグラビアをやったことを後悔している人間なのですが、
十代のころ最初にグラビアのお仕事をいただいた時に、父親に
本当にいいのか、本当にできるのか、何度も問われました。(恥ずかしがり屋で引っ込み思案な私の性格を知った上での心配だと思います。)
その言葉を聞いて私も自分に何度も問いかけ、できるのか、本当に後悔しないのかと
撮影のその日まで考えました。
結果、撮影中に死にたくなるほど嫌な思いをして(後述予定)、
申し訳ないことに現場にもたくさんご迷惑をおかけしてしまいました。

今振り返れば、私がグラビアに向いていない片鱗はそれまでの人生の至るところに見えていて、それを自分自身が無視して押し切ってしまった結果なのです。
小さい頃から写真を撮られるのが苦手だったり、水着になるのが嫌だったので高校では一度も水泳の授業を受けなかったり、人前で目立つのも苦手でした。
本音を言うと、そんな自分をグラビア撮影で変えたかったのかもしれません。
プロにヘアメイクをしてもらって、スタイリストさんが用意してくれた可愛い水着を着て、綺麗な海という日常とはかけ離れた場所でプロのカメラマンさんに綺麗に撮ってもらえれば
内気で地味な自分もなんだか大胆になって、自信が持てるかもしれない。変われるかもしれないという希望的観測があり、本当の自分の内なる声に蓋をして聞こえないふりをしていました。
また、実際そんなことは全然なかったのですが、当時私をスカウトしてくださった女性に「グラビアをやらないと売れない」と言われており、これはこの世界では必要不可欠なものと、セルフ洗脳していたことも理由の一つかもしれません。

しかし残念ながら人間の本質は簡単には変わらないようです。
私はやはりプロの皆様に頼んだところでどうしても恥ずかしさが拭えず、結局嫌な思いをして、それが今でも世に残っています。
私の作品を作ってくださった皆様、それを購入してくださった皆様には本当に感謝しています。
悪いのは、自分の本当の声を聞けなかった自分だけなのですが
その時の自分を責めても仕方ないし、十代では判断しかねることだったのかなと諦めています。
とはいえやはりグラビアで注目を集めて人気が出て夢が叶ったり、プロに撮ってもらって、見てくれた人は綺麗と賞賛してくれて一生の思い出になってよかった〜〜!!という人もたくさんいるでしょう。グラビアに向いている人にはどんどんやって輝いて欲しいと思います。
ただ、少しでも迷いがあるなら事務所が言うから嫌々・・とか売れるためなら気乗りしないことでもなんでもやる!と息巻く前に、自分自身と飽きるほど相談した方がいいです。
判断が難しければ親御さんや、自分を本当に大切に思ってくれる人にも聞いてみましょう。自分を守れるのは自分だけ。現在の自分のみならず、未来の自分をも守らなければいけないのです。
本当に嫌なことをやらなければ生きていけない業界はそもそも自分に合っていない可能性がありますが、第一に芸能界は水着グラビアをやらなければ勝ち残れない業界ではありません。

ここから先は私が最初の現場で体験したことや感じたことを書きます。
当たり前ですが撮影に関わった方も実際いらっしゃったり、お蔵入りになってしまったショットのことや少しデリケートな話題に触れます。思いやりのある方に読んでほしいこともあり、大変申し訳ありませんが有料とさせていただきます。


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グラビアアイドルは誰にでもできる仕事じゃない

遠藤 舞

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1988年生。アイドリング!!!、ソロ歌手を経て現在はボイストレーナーに転身。主にアイドルさんたちに歌を教えています。

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コメント (4)
またおせっかいをします。プロの皆さんはご存じの通り写真の著作権は「カメラマン」にあります。つまり、撮ってしまえば事務所にNGを出されても自分の作品なので消す必要がありません。確信犯で自分の性的欲求のために「撮影プランだと押し切って」いるのでしょう。結果現場に来るのはマネージャーくらいいればまだまし。スポンサー、カメラマンに意見して撮影を止められるわけもない事務所は守ってくれない。その力はない。これから撮影現場に出られる方は自分の希望で撮影に臨んでもプランの変更、実はAVがあるということ、防御策をとってから参加しましょう。
まさかあの映像の裏でそんな事があったとは。何も知らずに見ていた自分が情けない。
見る人に罪はないのよぉ。というかだれも悪くない。
じっくり読ませていただきました。自分の親しい友人(19歳)が昨年からグラビアデビューをし、おそらく遠藤さんと同じような目にあってしまいました。最初は何も聞かされていなかったので、写真集や映像を見てここがよかったなどと色々感想をLINEで送っていたのですが、なぜか既読無視されるようになり不思議な思いでいました。しばらくした後、共通の女子の友人から、無理やり撮りたくないシーンを泣きながら撮らされ、いつの間にかDVDも発売され、しかもお金はたいしてもらえず、恥ずかしさと後悔で胸がいっぱいになっていたという話を聞き、男として友人としてどう接していいかわからなくなりそれからしばらく連絡を取っていません。けれど今回の遠藤さんのお話を聞いてもう一度、声をかけてみようかという決心がつきました。また何か遠藤さんの心の中で書きたいことが出てきた時には、可能な範囲でかまいませんのでぜひnoteにしてもらえると嬉しいです。
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