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i carry your heart(i carry it in my heart)

2023.9.15.
昨日は、アデランス様の藤生部長よりzoom説明会を開催いただきました✨

先日のインスペクションでもお聞きしていましたが、
アデランス様は、人や社会、地球への社会貢献の活動をたくさんされていることを初めて知りました。

また、自社を尊敬の気持ちで紹介される藤生部長のお人柄も、大変素敵だなと再確認いたしました。


私はどんなお話や出来事も、
自分の人生に重ねたり置き換えて捉えるようにしています。

なぜなら、一見、関係ないと思うようなことでも、
自分の人生に必ず関わりがあると思っているからです。

今回のアデランス様のお話で、
少し前の出来事を思い出しました。

そして今だから感じることができる幸せに気がつかせていただきました✨


———
約8年前、実家で暮らす母が子宮頸がんと診断されました。

私が初めて母から知らせを受けたのは、
なんでもない普通の日、
知り合いとガストに入ろうとしていた駐車場でです。

私としては、珍しい時間帯での母からの電話に、
一瞬でなんとなく嫌な予感がしました。

何を言われても動じないぞという気持ちの準備をして、切れてしまう前に電話に出たのを覚えています。

母は心配性で、
相手のちょっとした態度や声色の変化にも敏感です。

もし私が、
「え、ガン…これからどうなるの?」
「そんな大変なこと、大丈夫?」

…例えがわかりませんが、
母の記憶に残ってしまうような強烈な、ネガティブな態度をとってしまえば、
母は病気と向き合う恐怖に負けてしまうと思ったのです。

そして、根に持つタイプです。笑


あとに聞いたことには、
私の反応が、病名に驚いておらず平気そうな反応だったから大したことないんだって安心した、娘がいて良かったと思った
と、言ってくれました。

父や兄は、反応に困り、暗く重い空気になったように感じたと言うのです。

作戦成功です。笑

当時、私は保険相談窓口で受付事務をしていたので、ほんの少しだけ病名などに免疫があったことが救いだったと思います。


抗がん剤治療が始まったころ、
気丈に振る舞う母から、
「髪の毛が固まって、地肌が引っ張られて痛いの。
切りたんだけど、陽子にしか頼めないからやってみてくれる?」と電話がきました。

ん?髪の毛が抜けるとか薄くなるとは聞いたことがあるけど、
痛いってどういうこと?

と、よく分からない状況でしたが、
ひとまず、すぐに行くよーと
明るく返事をして電話を切りました。


母の頭を見た瞬間、本当は、一瞬言葉を失いました。

髪が脆く弱くなって縮れ、さらに一気に抜けたようで、
まだ生えている髪と絡まりへばりついて、
ほんの2、3日でヘルメットのように固まってしまったそうなのです。

ここでも心配性の母を不安にさせたくない、
私がなんとかするしかないと思ったので、一瞬で気持ちを切り替えました。

「こういうことだったんだね〜🤔
お母さんの言う通りだね。どうやって切ろうか?
これ出来たら私すごいよねー😄」
というような口ぶりで話したと思います。



生きてそこにいてくれるだけでいい。

産んでくれた母の大変な時に

私が力になれるんだ。

母の子供に生まれて良かった。

親孝行になるかな?

少しは「産んで良かった」って思ってくれるかな?

私は長い反抗期で、

大人になってからもたまに口答えして

一緒にいるとつい口調が強くなってしまう。

ときにはお互い感情が爆発して、

本当に暴言を吐きあうときもある。

私が小さいときから、
神経質な母の見たくない一面を見たときもある。

聞きたくない言葉を耳にしたこともある。

『なんでこんな家に生まれたんだろう』

いい年して、いつまでこんなこと思っていたっけな。


目の前にいる母が、
いつまでもそこにいるわけじゃないと気づいた。


病気になっても、母のままでいてくれてありがとう。

娘で居させてくれてありがとう。

私は医者でも看護師でもない

私が治してあげるなんてことはできない。

病院に頼るしかないのだけど、

治るって信じてるからね。


ヘルメットのようにへばりついた髪の毛を、
一本ずつハサミで切りながら
絶対泣かないようにこらえていた。

ここで泣いたら、母を不安にさせる。
母の記憶に残ってしまう。

それだけは嫌。笑


どのくらいの時間だったか覚えていませんが、
新聞紙を敷いた上に座布団を置いて、
ビニル袋を肩に被りじっと待っていた母と、
ヘルメットのように固まった髪の毛にやっとさよならができました。

ただ抜けて薄くなったのとはわけが違う
想像もしていなかった姿。

もともと、髪の毛の量や髪質にコンプレックスのあった母。

癇癪を起こすように怒ることもある母なので、
本当は子供のように「こんなのやだぁー!!!」と、泣きじゃくりたかったのではないかと、今でも思います。

淡々と
「ありがとう〜。本当に痛くて、でも自分ではどうにも出来ないし誰にも頼めないから、、あー良かった。」

たったそれだけ言った母の強さを知るのでした。

なんで私がこんな目に?
ただ抜け落ちてくれたらいいのに
病院でなんとかしてよ
こんなのやだよ、耐えられないよ

…不満や不安、文句はいくらでも言えたと思うのです。

でも、言わなかった

私の母は、いざというときには
受け入れる強さがある女性なのだと知りました。


それから入院が始まり、
薬の副作用からうなだれ弱気になる日もあり、
ずっと人一倍食欲だけはあったのに、それもだんだん失せていったようで、本当に不安になりました。

9階に居た母が、
「飛び降りたくなる人の気持ちがわかるよ」
と、冷静に話すうちはいいのですが、
1人にさせるのは不安でした。

そのくらい、治療は辛かったようです。

——
今では、
当時のことを武勇伝のように話す母はすっかり元気になり、経過観察の時期も無事に過ぎ、通院も不要で元気に過ごしてくれています。

髪の毛も生え、結べるほどに伸び、
白髪染めなんかもしています。

当時は、苦手な帽子やおしゃれウィッグを初めて被っていました。

似合うかな?どれがかわいかな?
なんて、楽しみながら😊

今となっては、ちょっと外出るときに
帽子って便利なのねと言っているのも病気があったから広がった見解です。

母は、強いです。


こんなことを思い出すきっかけとなりました。
今また母に、ありがとうと伝えたい気持ちにさせてくださいました。

どんなお話や出来事も、
関係のないことはなくて、
すべて意味があると思っています。

何も感じなければなにも気が付かない。

医療用ウィッグなども扱うアデランス様では、
こういった出来事に直面することも少なくないかと思います。

藤生部長は、美容師免許をお持ちで、ウィッグ装着の技術も持ってらっしゃると伺ったので、様々な状況にも遭遇しているのではないかと勝手ながら想像いたしました。

またご縁に感謝です✨
今あるものに目を向けること、気づかせていただきました。
この場では足りないのですが、感謝申し上げます✨
ありがとうございます✨

最後までお読みいただきありがとうございました✨💐


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#beautyjapan2023
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