灰鷹のサイケデリカ 感想

機種 PS vita
トロコン済み🏆

◆下記順でエンディング見ました。
共通HAPPY2種
共通BAD
ラヴァン
塔の主
狼兄弟
レビ
ルーガス
少女
旅人

もう何から話してもネタバレになってしまうから配慮とか皆無でいきます。ゲーム画面バレあります。
ここにはつらいオタクの叫びしか残っていません。
そしてクソほどの長文です。

何から話そう。
どうしよう。
もう放心状態。


◎ラヴァン(cv.日野聡)

今作のCERO要員。序盤〜個別入るまですごく良い雄ムーブをかましてくれてとてもとても良かったです。特にショートエピソード。頼むからやって。見て。
ラヴァンは会話の感じからしてジェドが女の子だって知ってるor気付いてるんだろうなってのがちょいちょいダダ漏れでした。そしてそれを言わない(言えない)ことに関して、見てるこっちが悶々としながら進めてました。

なんて言ったって顔も声も良い優男お兄ちゃん。こんなん人類で好きにならない人いないでしょと思ってたんですけど、それなりに鍛えられているオタクなので分かってしまう。何か闇持ってるんだろうな。と。

彼のルートをやると
責任感、使命感、信念、憎しみ、とにかくクソ重感情をいくつも背負ってる男なのだと分かります。ハッピーエンドの終わり方は個人的にはあんまり100%安心できる感じではなかった印象。真面目な人ってその分切羽詰まると脆くて、一度壊れると戻らない感じありません?

でもこんな理性ある大人の男が本当は内心ぐちゃぐちゃでしかも攻略キャラの中で体格が1番いいってのが個人的に優勝要素でした。幸せになってほしい。

◎塔の主(cv.平川大輔)

攻略キャラではない、けど物語になくてはならない人。
序盤から最後まで、ハイタカとしての振る舞いが他キャラと比べてどうにも父親感あって、あんまり恋愛対象としては見れなかった。。ジェドも最後、彼に身を委ねるエンドは恋愛感情故というわけではない印象。

逆にエイプリルとしての彼は見ていてすごく興味深かったです。 フランシスカと結婚して、子供が生まれ、しかし奔放な振る舞いが続いた影響もありフランシスカの精神は病み、事件につながります。けど、エイプリルは間違いなく家族のことも友人のことも愛していたんですよね。彼なりに。

資料集にもあったけど「どうしても噛み合わない2人」っていうのは端から見ていてとても辛かった。。

ちなみにオルガとの決闘シーンめちゃくちゃ好きなんです。結婚したことが間違いだったのか、もうあの頃のように4人で幸せでいることは叶わないのか、と嘆くエイプリルに対して、自分が望んだのはアリアとの幸せ。アリアとの二人の未来(だけを、と取れる)を望んでいたと嘆くオルガのセリフのやりとり。
会話のように見えて独白にもなっているのが良い。

そしてこのシーン。

画面ガビガビなのは許して

このすぐ後にエイプリルが多分作中で1番怒気のこもった声でオルガの名前を叫ぶんだけど、このシーンすごく意味のあるものだと思ってて。

オルガが自身の妹であり、友人の妻であり、自身の妻の友人でもあるフランシスカのことを"あの女"、"野放し"などまるで他人害獣のような物言いをするんです。

罪を犯したとはいえ、大切な存在を酷い言葉で揶揄されたこと、したことに対して声色で分かるほど怒りを露わにするエイプリル。彼の愛情深さとオルガのアリアに対しての盲目っぷりがこのシーンで垣間見えたのがすごく良かった。

◎レビ(cv.斉藤壮馬)

私、オトメイトの斉藤壮馬で1番レビが好きです。間違いなく。あんまり声優さんでキャラを語りたくはないんだけど、レビに関しては中の人の演技と相性が良すぎた。最初はよくいるタイプのワンコ系弟キャラだと思ってた。正直刺さらんだろうなとも思ってた。

けどルートを進めててもう前言撤回。
本当にもう何から話せば良いのか。
とにかくありえないくらいボロ泣きしました。

共通〜個別に入るまではジェドを見かけては犬の如く戯れついたり、周りの人間に対しても明るく接するレビ。血の気が多いせいで何かと揉め事を起こしやすいけど、元々の人の良さだったり、自分の大切な人たちを守りたいが故なのかなと汲み取れました。ショートエピソードで読書家なことが分かったときもめちゃくちゃギャップにやられた。朗らかだけど繊細な一面もあって、ジェドにとっても大切な家族でありいい友人のような。

そんな彼だから。
たまに見せる仄暗さが気になって気になって仕方なかった。これ割と序盤から連続殺人事件の犯人(黒い影)の正体がレビなんじゃないかってほんのり思ってました。何でそこから出てくるの?何で今そこにいるの?とか
いちいち嫌な想像をさせてくるんです。そしてその予想は的中してしまう。やだ。

自分では抗えない殺人嗜好。魔石がそれを助長させてしまい、さらには唯一のストッパーになり得た母フランシスカの容認が相まってレビは殺人を重ねるようになってました。もうやだ。
その衝動でジェドを傷つけてしまったこともあって、レビがどんどんボロボロになってしまう様子が痛々しくてほんとに見てて辛かった。

けど残念。本当に辛いのはここから。

ジェドが魔女の疑いをかけられた時に、レビが凶器を持って自白するんです。黒い影の正体は自分だ。連続殺人は魔女の呪いじゃない、自分がやったのだと。まず自分を裁けと。始まってしまった。終わりが。(?)

そこからジェドは勾留されたレビと、なんと文通を始めます。そこで初めてわかった、レビの字の綺麗さ。読書家だしね、もうなんかひたすらギャップの男。このやりとり、すごく良かったなぁ。

ある日を境にジェドがレビとの面会を許されるようになって、牢屋で背中越しに二人の将来について話すシーンがあるんだけど、もうそのシーンほぼ泣いててあんまり記憶ない。父親になったら、結婚したら、、
もう処刑が迫っている中での未来の話って何でこんなに心抉るんでしょうか。やめて!(やめないで!)

ラヴァンの尽力をもってしても、レビは街から永久追放(実質死刑)という処遇になってしまいます。まあでも魔石の影響があったとはいえ、たくさんの人を殺したのは変わらない事実で、背負って償わなければならない罪だし。。仕方のないことなのだとも思う反面、どうしてこうなってしまったのか、止まない"たられば"の嵐でした。

そしてそれを追いかけるジェド。
雪とスノードロップに埋もれて抱擁する二人の表情が儚すぎて本当に大泣きした。人が見たら引くくらい本当に泣いてしまった。性別なんて関係なく、ただジェドが好きだというまっすぐなレビ。そして己の罪と向き合い、報いすらもまっすぐに受け入れるレビ。大好きになりました。"咎人の街"というエンド名もなぁ。ハァ

この後流れるED曲の歌詞にも泣かされた。
悪いこと言わないからやってくれ。そして聴いてくれ。

◎狼の兄弟END

ラヴァンとレビの感想を書いててこのエンドに触れないわけにはいかない。いわゆる大虐殺エンド。
ジェドが魔女として処刑されるのを避けるため、狼兄弟は対立する鷹の一族、反抗する街の人間を皆殺しにしてしまいます。

この時のさあ、魔女の疑いかけられたジェドを庇う時のレビのボイスが本当に好きなんだ…。
「魔女なんかじゃない!!!!!」ってやつ。聞いて。

そしてこのラスト。

画面ガビガビなのはごめん

見てこの二人の表情。
穏やかで晴々しさすら感じる兄弟の笑み。
普通ならときめくような嬉しい言葉。
街を焼き、民を殺してまわった人間の表情、台詞です。

ジェドはこの二人を見て絶望、泣き崩れるエンド。
もうこの後のことなんか想像したくない。
けどごめん。私このエンドけっこう好きだった……

◎ルーガス(cv.古川慎)
◎少女END


巷でルーガスゲーと言われてるのがよくわかりました。

個別END(個人的にはBAD扱い)はジェドとルーガスがそれぞれぽくない振る舞いをしていてあんまり刺さらんかったです。結末的にも結局はサイケデリカの中で終わってしまうしね。。

しかしですよ。
まず割と序盤のまだ敵対、浅い関係の時に人違いでキスされるシーン、アレ考えたの誰?ってくらい良くなかった???久しぶりに画面見てヒェ〜‼︎って声出た。そっから意識してお互いなんかモジモジツンツンしてるの可愛すぎておかしくなりそうだった。

ルーガスは攻略キャラの中でも「ジェドだから」「エアルだから」っていうのがいちいち無くて、1人の人間として向き合っている(まあ実際1人だけども)のがすごくよかったなあ。本質を見ようとするタイプ。。

そんな彼とだから迎えられた少女エンドなのかなと思います。でも最終的にはみんなで勝ち取ったみたいな感じだった気もする。

ジェドが魔女の演技をしてルーガスに胸を刺し貫かれるシーン、大泣きしてました。ああいう展開本当に弱いんだ。。なんてったってジェドは私の乙女ゲームヒロイン歴代の中でかなり上位を争うレベルで推せるヒロインだったので。。直向きな子の自己犠牲って辛いよな。

けどその後躊躇いもなく後追いするルーガス。漢。
ここでED曲のさぁ、「あなたが名前を変えても あなたが声を変えても 私には分かる」って歌詞が刺さりすぎてあぁそういう意味⁉️とかすっごい一人で感情爆発させてた。

転生後にまさかの黒蝶を絡ませてくれていて大歓喜でした。また会えた…。 けどルーガスの褐色肌には金髪しか似合わん。これは確信した。

すごく綺麗なおとぎ話のようなエンディングでした。最高。


◎ヒュー、旅人(cv.浪川大輔)

サイケデリカというファンタジーの世界の中でもより一層ファンタジーな存在のヒュー。

彼の個別(BAD)はジェドが蝶に姿を変えてヒューと共に旅をする、、というなんとも絵本のようなエンディングでした。わたしは結構好き。

旅人エンドは、ヒューとの恋愛というよりもサイケデリカで起こっている事やその後をさらに俯瞰で見て語っているような、どうしても総まとめのような印象が強かったかな。。

正直ヒュー(アッシュ)とジェドの恋愛よりも、アリアとオルガの再会が見れた事への歓喜がデカかったです。


◎総評

さて、これで全ENDについての感情を吐き出し終えたかなと思います。もう黒蝶をプレイしてからン年経ってしまっているので、まさか過ごしている世界がサイケデリカだとは思わず。。そうだこれそういう作品だ。。とハッとなりましたね。

逆に黒蝶から間空いてて良かったと思いました。
多分直後にやってたら何となく〜だろうな、みたいなのが多くてここまで染み染みとプレイできなかった気がする。

絵も音楽もシナリオも、何もかもが最高でした。

ゲーム以外の部分に色々事情がある故、移植とか今後の展開は絶望的とされてるけど、黒蝶も灰鷹も確かに心を動かす力のある作品だと思いました。埋もれちゃうのはもったいないよ〜


おわり☝( ◠‿◠ )

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