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全国高等学校野球選手権大会・甲子園中止について

前回の記事で次回はえむ紹介小学生編を予定しましたが変更します。

なぜ変更して書こうと思ったのかと言うと僕は元高校球児(在校中2度甲子園に出場)で中止の発表のニュースを聞き涙が出るくらい落ち込んだからです。

みなさんも一度は「甲子園」という言葉を耳にしたことはあるのではないでしょうか

まず甲子園をあまり知らない方にもわかるように説明できればと思います。


甲子園とは

甲子園というのは兵庫県西宮市にある阪神甲子園球場のことを甲子園と呼びます。甲子園とは野球場のことです。その球場で行われる高校野球の全国大会は年に2回、春と夏にあります。春は毎日新聞社と日本高等学校野球連盟が主催していて、夏は朝日新聞社と日本高等学校野球連盟が主催しています。春は「選抜高等学校野球大会」夏は「全国高等学校野球選手権大会」と言います。その2つの大会を甲子園と多くの人は呼びます。

今年はコロナウイルスの影響によって2つの大会とも中止が決定したことをニュースで見たり、友人などから聞いたりしませんでしたか

今回は夏の大会について話したいと思います。

夏の大会の第1回大会は1915年(大正4年)に開催されました。当時は10校しか出場できない小さな大会でした。今では100回を超える大会をしてきた長い歴史があります。

それでも2019年までの間に中止になったのは2回だけだった。中止理由は米騒動と戦争、そして2020年のコロナウイルスで3回目。今までの中止と同じく野球をしている場合ではない社会状態になってしまった。

みなさんのやっていたスポーツやクラブ活動も多くの大会が中止になっているのではないでしょうか

高校野球についてわからない方も自分がしていた事の全国大会への道のりと比べながら見て頂きたいと思います。

高校野球の人口・過酷な予選大会

さて全国で高校野球の人口が何人いるのか想像がつきますか

全国で3957校・143867人(令和元年時点)が高校野球(硬式野球)をしています。

この中で甲子園に出場できるのは何校あると思いますか

なんと東京都と北海道のみ2校出場でき、それ以外は県・府に対して1校しか出れません(記念大会を除く)すると3957校のうち49校が出場できるということになります。

その狭い門を潜り抜けて甲子園に出る為に日々努力を続けています。さらに試合に出ることができるのは1チーム9人しかいない、控えとしての9人が合わさり18人がベンチに入ることができる。学校ごとに部員数には差があるが私が行っていた高校では150人ほどの部員がいて厳しい戦いが学校の中でもあります。

これを計算すると1回の大会で試合にでることができるのは全国で49校✖18人=882人になる。全国で3957校で143867人が882人になろう頑張ってきました。

それがコロナウイルスによって中止が発表されました。こんな結末になることを半年前に誰が想像ついたであろうか

夏といえば甲子園と思っていた私には今年は夏がこないような感じがしています。


中止発表後の疑問

中止が発表されtwitterでみた言葉に疑問を感じました。「甲子園だけが高校野球じゃない」たしかにそうだとも思う。しかしそれは甲子園に出たからこそ言える言葉だと思う。

「人生はお金より大切なことがある」と聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。

それに似ていると思うんです。たしかにお金より大切なことがあると思います。しかしそれはお金をたくさん持ってる人が言ってこそ成立する言葉だと思うのは私だけでしょうか

なぐさめるつもりで甲子園だけではないと言っていると思いますが、球児たちは今、それを聞いても何一つなぐさめにならないと感じる。

みんなが甲子園を目指し努力をしてきたのは、3年間ではない。甲子園を夢見た時からの年月の集大成をぶつけたかったはずだ。勝って終わるのは優勝する1校だけで他は負けて3年生は引退をする。そのけじめ、終わりを飾ることは大事なことだと考えている。

学校で入学式・卒業式があるように終わりを作ってあげたい。私にはどうすることもできないが、これから将来この中止の世代の高校球児に出会うことがあるかもしれない。その時にはあの時よく頑張ったなと言ってあげたいと思う。その時には切り替え前を向き新たな道へと歩き出しているだろう。



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