240516 青すぎる空を飛び交うミサイルがここからは見えない

こんばんは、いかがお過ごしでしょうか

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大阪から名古屋へ行く遠征、実はこれが初めてじゃないと思う、記憶が正しければ
それが名古屋→大阪だったか大阪→名古屋だったかはちょっと忘れてしまったけど…
そういう時は大体新幹線じゃなくて近鉄特急を使う。

近鉄というのは近畿日本鉄道の略で、文字通り近畿地方を網羅するローカル鉄道である。赤い車体が目を惹く。わたしが生まれた時からあの電車はずっと赤かった。
東京都民には信じられないことかもしれないが奈良県で、特に南の方ではJRは「一応あるだけ」みたいな扱いで、電車は1時間に1本あるかないか(3時間くらいに1本の時もある…どうして…)、もちろん駅も無人である。わたしは20年弱住んでいたのに地元のJRの駅を数えられるほどしか使用したことがない。それくらい近鉄が覇権を握っている。※一応日本ではJRを除いて日本の鉄道の中で最長の路線網を持つらしい、すごい❕

大阪から名古屋へ移動するということは勿論自分が住んでいた奈良県を横断することになる。さすがにこれはえらく感傷に浸ってしまう。駅に降り立って街を散策すればいろんな変化に気付くとは思うけど車窓から眺める景色はわたしが奈良にいた頃とさほど変わりはない。
青やグレーの瓦屋根。廃校になった商業高校。小学生の頃からずっと通っていた塾の校舎。学校をさぼって時間を潰した駅の自販機。セブンティーンアイス。いろんな思い出が瞬く間に過ぎていってトンネルを抜けたら三重県だ。

時間でいえば30分くらいだろうか。果てしなくいろんなことを思い出して、だけど昔よりはそんな苦虫を噛み潰したような気分になる訳でもない。

終わることを考える。それはグループが、とかそういうことではなくもっと大規模な
日本が、とか地球が、とかそういうレベルの話。終末の話。
東京では日々高層ビルが建ち、古くからある建物は開発のために立ち退きを余儀なくされている。実際わたしがバイトしていたビルもテナントが開発対象地域で立ち退きを余儀なくされ移転した。そんなことが、東京の結構田舎の方でも日常茶飯事にある。ずっと進化が止まらない。
それに比べて奈良はどうだろう。たとえば大きな星が落っこちてきても、豪雨が止まらなくても、地球が爆発しちゃっても、この場所はもしかしたらそんなに変わらないのかもしれないな。まるで時間が止まったみたいだな、と思う。

けれど窓から見える古い家の一つ一つに誰かが住んでいて今、その人生を謳歌しているのだと思うと不思議である。

わたしは今まで東京に産まれた人が羨ましかった。生まれた時から家が都会にあるというだけで恵まれていると思っていた。進学先には数多の選択肢があり、教育のレベルだって高いだろう。人生において経験できることの差はきっと桁違いだ。ずっとずっと羨ましくて、その溝は永遠に埋まらないと思っていた。わたしはこれから先も地元を好きになることはないし悩みの種であり続けるんだろうし夢で時々出てきては嫌な気持ちになったりするだろう。

それと同時にどこまでも懐かしくて、懐かしいと思えるのは変わらないままでいてくれるからで
鈍い青瓦も錆びれた看板も廃校になった校舎も雑木林もずっと変わらないままでそこにあるからで
だからわたしは今日も近鉄特急から外を眺めながらほんの少しだけ嬉しい気持ちになったのでした。

いつか終末が決まったら、そのときは姫事と一緒にいるか、ひとりぼっちだったら奈良に戻って小さなアパートでも借りちゃって、おっきな星が落っこちるのを待ってもいいかもしれないと思いました。

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1年ぶりくらいの名古屋遠征だったらしいです、時の流れにびっくりです。会いに来れて嬉しいよ、会いに来てくれてありがとうだよ◎
きみにも人生があってさ、毎日人生奮闘しているんだな。働いて仕事帰りに遊びに来てくれてさ
嬉しいな~平日だから余計そう思った❕

こんな幸せな夜は大通りを走る車のテールランプが赤く滲んでギラギラ光って見えるね
前にきみがそう言ってたのをふと思い出して、確かにな、と思うなどしました。

じゃあ、またね❕
次は福岡県だ(≡^.^≡)
ばょばょ~

最後まで読んでくれてありがとう♡ サポートもありがとう🌱 いつかライブハウスで会えますように🍀