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「今日、ペルセウス座流星群の日なんだって」 庭でバーベキューの後片付けをしながら、母に言う。 「今日は見えそうだね」 見上げると、吸い込まれそうなほど真っ黒な空に、チカチカと星がゆらいでいる。 「ほんとうだ」 地元の夏の夜は涼しい。東京のような、息苦しい暑さはなく、ひんやりとしている。今では、ここに帰ってくるのは年に数回。そのたび、この庭から見上げる星空をどんどん好きになった。 流れ星を見るため、母と並んで、車のボンネットの上に仰向けに背を預ける。 「あ!流れた