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エミン・ユルマズが一生使える投資脳のつくり方をレクチャー!王道投資法の真髄「ストーリー投資」を学んで、耐えられる投資家に!

※この記事は無料で公開しています。


 2023年10月に発売された、最新著書「夢をお金で諦めたくないと思ったら 一生使える投資脳のつくり方」(扶桑社)は、エミン・ユルマズ氏のこれまでの著書とは違うストーリ仕立てで、クイズで理解度をチェックできる、これから株式(個別株)投資を始めようと思っている人にはおすすめの一冊だ。

 投資初心者向きとはいっても、長年投資をしてきた人が読んでも勉強になる内容がふんだんに盛り込まれている。それは、この本に出てくる内容がすべてエミン・ユルマズ氏が株式投資をしてきた際に経験してきたものだからだ。

 そこで今回は、投資に興味のある人からすでに投資している人まで、株式投資家に読んでほしい「夢をお金で諦めたくないと思ったら 一生使える投資脳のつくり方」について、著者のエミン・ユルマズ氏にお話しをうかがった。

夢をお金で諦めたくないと思ったら 一生使える投資脳のつくり方(扶桑社)

■投資の王道は「株式(個別株)投資」にあり!ストーリー投資に必要なノウハウが満載!

EMライター:最新著書「夢をお金で諦めたくないと思ったら 一生使える投資脳のつくり方」を通して、伝えたかったことはなんでしょうか?

エミン:投資の王道は株式(個別株)投資です。

 為替にしてもコモディティにしても、投機的な側面が強いです。暗号資産もまさに投機的な意味合いが強いですが、そういったものとは違い、株式(個別株)への投資というのは本当の意味での投資です。

 ウォーレン・バフェット氏やピーター・リンチ氏、ジョージ・ソロス氏、そしてチャーリー・マンガー氏といった20世紀の伝説の投資家たちが王道としてきた、まさに正当化された方法なのです。

 株式(個別株)投資のポイントは「どのくらい儲かったかではなく、どのくらいリスクに晒したか」になります。

 例えば、1000万円をリスクに晒して1000万円儲かったのであれば、それはコイントスです。つまり、1000万円賭けて1000万円儲けた……一方で1000万円損するリスクもあったということになります。

 しかし、ウォーレン・バフェットやチャーリー・マンガーの考え方は違います。例えば、1000万円で買った株が下がったとしても20%ぐらいだろうと見ていることです。

 結果だけを見れば1000万円儲かったということで同じですが、そもそもの考え方が違います。ウォーレン・バフェットやチャーリー・マンガーの考え方であれば、元本1000万円のうち200万円しかリスクに晒していないのです。

 彼らの手法は「低PBR・低PER」で、さらにある程度の成長ポテンシャルがある企業の株を買っていくというスタイルです。

 私がこの本を通して伝えたいことは、投資の王道というのは個別株を選んで成長ストーリーを描くこと。エクイティストーリーが描けるような株を見つけて、企業を見つけて応援していく、そして企業に投資する、そういったことを自身でできるようになってほしいのです。

 企業が成長して、株価に反映されて、自分も儲けることができて、さらに企業が大きくなっていくというのが王道の投資で、「ストーリー投資」は一番リスクが少ない方法なのです。

■「上がる株は上がる」!個別株投資をする上で、本当に必要なこととは?

EMライター:個別株に投資する際に、各国の金融政策や経済状況、世界情勢、マクロ的な材料はどのように考えれば良いのでしょうか?

エミン:はっきり言ってしまえば、FRBや日銀が金融政策をどうするとか、マクロがどうなるとか、個別株投資をするのにはどうでもいい話です。こういうものは考えれば考えるほど複雑になってしまいます。

 私は専門家なので分析して解説しますが、投資家が全員やる必要はないのです。

 投資家というのは投機的な投資をすればするほど、逆に細かいことを全部知らないといけないのです。要は投資のハードルがどんどん高くなってしまうのです。

 しかし、ストーリー投資をしている投資家は、そういった細かいことを気にする必要はありません。

 簡単に言ってしまえば、「上がる株は上がる」のです。

 過去30年間を見るとわかりますが、ソフトバンクグループ(9984)だって、もともとは中小型株でした。それから、半導体関連株(アルバックや東京エレクトロン)もめちゃくちゃ安くて、ある意味中小型株でした。

ソフトバンクグループももともとは中小型株だった

 そういう意味では、チャンスというのは相場が強気だろうが弱気だろうがあまり関係ありません。自身が選んだ個別企業を追いかけて、ストーリーをしっかり描くことができれば、チャンスはおのずとやってくるのです。

 私は、これこそが王道の投資手法だと思っています。

 この基本的な考え方さえわかっていれば、大きな失敗はしません。言い方を変えると、失敗することはあるかもしれませんが、市場から退場するというような最悪な事態は回避することができるのです。

 「すべてを失うことがない」

 この王道の投資法で一番のポイントになるのはこれだと思っています。

「すべてを失うことがない」 のが、この王道の投資法で一番のポイントになる © AdobeStock

■エミン・ユルマズの経験に基づいた実話エピソードは必見!耐えられる投資家になろう!

EMライター:最後に読者のみなさまに伝えたいことはありますか?

エミン:株式(個別株)投資が王道という話をしてきましたが、その鍵となるストーリーをどうやって描くのか、ストーリーが崩れた判断をどうするのかという部分については、本の中でじっくり解説しています。

 本の内容もストーリー仕立てで読みやすくなっていて、しかも出てくる話は私の経験に基づく実話ばかりです。

 もちろん、実在する会社名は使っていないので多少変えているところもありますが、話の内容はフィクションではなくノンフィクションなので、それだけでもかなり貴重だと思います。

 有名な話ですが、ウォーレン・バフェットとチャーリー・マンガーは、「株式投資は忍耐力」だと言っています。

 株式投資は「耐えられない人から耐えられる人にお金を移すもの」ということなのですが、自身でしっかりとしたストーリーを描くことができれば耐えることができるようになります。

 一方で、誰かの言葉の受け売りに乗っかって立てたストーリーは自身が描いたものではないので、非常に脆く、少し利益が出たら決済してしまい耐えることができません。

 この本は投資初心者向きではありますが、すでに株式投資をしている方も一度原点に立ち戻って頭の中を整理するのに十分活用できます。

 何度も読んでいただくことで私が何を伝えたいのかがより深くわかってくると思います。株式投資のお供にしてしていただけると嬉しいです。


 「夢をお金で諦めたくないと思ったら 一生使える投資脳のつくり方」は、株式(個別株)投資の「い・ろ・は」に加え、日経新聞や四季報の読み方、10倍株の探し方まで、エミン・ユルマズがこれまでに培ってきた経験に基づくノウハウが詰まった一冊になっている。

 2024年は新NISAも始まる。これから本格的に株式(個別株)投資を検討している人は、この本を参考にお気に入りの企業の成長ストーリーを描いてみてはどうだろう。

夢をお金で諦めたくないと思ったら 一生使える投資脳のつくり方(扶桑社)

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