デジタル回路設計

回路は、下図のように分類されます。

アナログと聞くとノートや黒電話といった「昔ながらのモノ」、一方デジタルは機械やデータ、コンピューターといった「新しいモノ」をイメージすると思います。
本来アナログとは“連続的”“流動的”な状態のこと。アナログは常に動いている情報をそのままの状態で扱うのに対して、デジタルは“段階的”に情報を切り取り、区切った状態で扱います。
デジタル制御回路はアナログ信号を扱うアナログ回路とデジタル信号を扱うデジタル回路があります。
近年、下記の理由により、デジタル回路が主流になっています。
・動作速度が速い。
 デジタル回路:数nsec ~ 数10nsec
 アナログ回路:数μsec ~ 数msec
・回路を単純にできる。
 ほとんど調整をする必要がない。
・回路特性が安定している。
 部品の特性誤差の影響を受けにくい
・ノイズに強い。
 信号の変動に影響を受けにくい。
・アナログ回路を代替できる。
 マイコンの性能向上により、実用に耐えられる速度を実現できる。

組み合わせ回路

組み合わせ回路は、現在の入力値で出力値が決まる回路のことで、否定ゲート、論理積ゲート、論理和ゲート、排他的論理和ゲート等を組み合わせて必要な機能を作り出します。
次に組み合わせ回路の一般的な例を説明します。

エンコーダ

複数の入力の内の1つが「真」になった時にそれに対応する2進数コードを出力する回路です。
4入力エンコーダ真理値表は下記の通りです

出力Xが1になる場合は、B=1またはD=1です。
出力Yが1になる場合は、C=1またはD=1です。
従って、論理式は

となり、回路は以下の通りです。

デコーダ

エンコーダと逆で、2進数のコード入力に対応して、多数の出力線の内の1本だけを「真」にします。
2入力デコーダ真理値表は下記の通りです。

エンコーダと同じく、それぞれの出力が1になる場合を考えると、論理式は以下の通りです。

論理回路は以下のようになります。

マルチプレクサ

進コード入力に基づいて、複数の入力から1つを選んで出力する回路でデータセレクタとも呼ばれています。
2入力の場合は、選択信号はひとつで良いので、真理値表は以下の通りです。

S:選択信号
A、B:入力信号

Sが0の場合、入力新語Aが選択されA状態が出力されます。
Sが1の場合には、Bが出力されます。従って、真理値表をもう少し詳しく各と以下のようになります。

論理式は以下の通りです。

論理回路は以下のようになります。

例のように入力信号が2の場合には、Sはひとつですが、入力信号の数が増えると、S信号を増やす必要があります。その際には、選択信号Sをデコーダを使用して信号を分割します。

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