「ぼくは子どものころ、ほしかった親になる」を手に取って

本屋で徘徊しているときに、ふと「あっ あの本だ」と目にはいった
幡野広志さんの本だ。ガン患者で写真家で息子さんにあてた本であることをSNSを通して知っていた。
だけど、いつもの自分であれば見るであろうに、手に取ることも開くこともしなかった。
それは何故なのか、その時の自分にはわからなかったけれど、手に取らなかった情景はハッキリと覚えていた。

「ぼくは子どものころ、ほしかった親になる」は泣けない@watanabeani|note(ノート)https://note.mu/aniwatanabe/n/nbc6a8d8986f5 このノートを読んで 
生きる価値が書いてあるんだ、読みたい!と次の日に本屋に行き一日であっという間に読んだ。
最近は体調が悪いと文書を読むことも、頭がついていかず混乱してできなくなっていた。本も少しずつしか読めていなかったため、いっきに読めたことに嬉しかった。

読んでて、真っ直ぐで、この人楽しいと興味が湧いた。
病気になって周りが変わること、優しいの捉え方、死生観とても共感できた。力強い優しさを感じた。

気を使われることに疲れ ひとりでいる孤独にも疲れ
普通でいたいのにできない不甲斐なさ
病気と過ごすことは大変だなとつくづく思うし、自分の面倒臭さを痛感する

ちょい旅に出るのが、今の私にはちょうど良いのかもしれない。

読みながら、関わらせてもらった患者さん、看取らせてくれた患者さんを思い出した。
自分も暗闇になってもほんわりと灯されている灯台のように、同じ病気の人や家族のヒントを与えられるそんな人になりたい。
最初の頃思っていた自分を思い出し、頑張ろうと背中を押された。
この本はやっぱり泣けない。生きるための本だと思う。

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