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今週の横山武史騎手(24’3/16-17)


横山武史騎手の今週の騎乗馬について備忘録的に書いています。


先々週の振り返り

先々週は土曜2勝/9鞍  日曜 0勝/4鞍(今年22勝)

勝ち馬の振り返り

グラウンドビートは半兄に初ダートとなった未勝利戦で大差勝ちを勝ちを収めたダノンファストがいる血統で、この馬も初ダートで後続に8馬身をつける圧勝だった。着差が大きく、上がり2位との差も1.3秒と圧倒的であったので相手が弱い可能性が大きいかも。ただ、同日の2勝クラスと遜色ない時計で走れているので実力十分。相手関係で評価は落とせないと思う。
今回は問題なかったが、前走で見せた気性面の課題もあり、アテにしづらいところがある点には注意したい。
「前走は自分がうまく乗れなかったのですが、またチャンスを貰えて感謝しています。難しい馬ですが、スタッフが工夫をしてくれた効果があって、返し馬からリラックスしていました。強い勝ち方でした。これから大きいところを狙える馬です」

サウザンサニーは最内枠からどうレースを組み立てていくか注目していたが、武史らしいロスなく内目を回してくる競馬をしてくれた。この週の中山は内が死んでいると言っても過言ではなかったが、そんな中終始内を立ち回って勝ち切った。ダートや重い馬場でも走れる上手なので馬場適性もあるだろうけど、外伸びの馬場を伸びてきた2,3着馬と小差ながら着差以上に強い競馬をしている。
「今日は極端な枠順でしたし、このような馬場をこなせると信じて思い切って内を突きました。ラストはこの馬らしい伸びを見せてくれましたそ、最後までよく頑張ってくれました」

負けた馬の振り返り

プラティクレールは好スタートからすんなりハナへ。4着スマートオリーブが若干競ってきたことでペースが上がり600m通貨33.3と早めのペース。それでも直線で粘り腰を見せ、勝ったかと思ったが後方待機の追い込み馬に差されて惜しくも2着。ペースを考えれば強い競馬をしている。
問題はこの後で、2走目に必ずパフォーマンスを落としている点をどのように調整してくるか。ノルマンのコメントを見ると何か策があるようで。
平坦コースの方があの粘り腰をより活かせそうと考えると、福島あたりを使うのもありかも。まぁそうなると福島牝馬の週じゃなければ武史乗れへんから嫌やけど…。
「前走は疲れが残っていた感じで、今回は立て直しての出走。右トモの弱さがまだ残るとはいえ、前走よりは確実に良くなっていましたし、その分実戦で成績を残すことができました。勝ち切るにはもう少しでしたがよく頑張ってくれました」

ブルースピリットは差し有利な展開が向いており、直線の進路もスムーズに確保してあとは伸びるだけだった。ただ、そこでジリ脚気味にしか伸びてこれず2着とは0.1秒差の7着。もし定量戦なら他馬との着差は縮まる一方だからほぼ勝ちみたいなものでしょ。シランケド。
次のレースだが、NZTの日に3勝クラスの中山1200戦である船橋ステークスが組まれている。このレースは待ちに待った定量戦である。よほど馬の調子が悪化しなければ好勝負必至だと思う。降雨の影響が残る中で3週連続競馬が開催されたことにより、例年よりかなり早いペースで内の芝の痛みが進行しているのでとにかく内枠は引きたくない。

コラソンビートは桜花賞に向けた教育も兼ねた競馬を実施。断然人気の1番人気馬が最内枠から抜けてこられるか、という点だけが心配であったが、心配をよそにスムーズに直線で進路を確保できた。ただ、そこからが伸びない。相手が止まっていないことを鑑みても、本来であったらもっと伸びていいはず。
内容的には恵まれた方なので、武史のコメントと同じように正直勝ち切って欲しかった。阪神JFの内容を考えるとちょっとパフォーマンスが落ちすぎており、中間の調整方法、膝に不安が出た点など状態面が一息だった可能性がかなり高い。桜花賞に向けて中3週でどこまで状態を戻せるかなぁ。
ただ、状態が戻っても実際阪神のマイルは長いんだよね。個人的には、桜花賞ではなくNHKマイルCに駒を進めてほしいと思う。レース間隔を長めに取れることや長距離輸送をしなくてすむことは間違いなくプラスに働くし、直線の坂が緩めの東京マイルならギリギリこなせる可能性もありそう。

3月16日 中京

土曜日は9鞍騎乗予定。

2R アンドゥーラ

ダートに転じて3戦で使うごとに内容が悪化しているが、中1週続きで馬が疲れてしまっていたことが要因と考えるのが妥当か。今回はしっかり休養をとっての臨戦で、前2走よりは走れるかもしれない。ただ、馬のキャラ的に行き脚つかない・道中ズブズブ・直線ジリジリとなかなか勝ちづらいタイプだなぁ。中京1800で外目の枠は引きたくないが、これまで内目の枠を引いて窮屈な競馬を強いられてきたように思えるので、外目から自分のタイミングでガシガシエンジンをかけられる枠に入れば前進しても不思議ではないかな。→どちらかと言うと内目引いちゃった…

3R カチヌキマリコ ☆

テンは結構早め。前走はダートだったが、芝でスピードを活かす方がよさそう。中山1200では、4角のあたりで若干口向きが怪しくなるところがあり、もしかすると左回りの方がよいかもしれない。武史が乗るなら位置を取りに行く競馬もできると思うし、控えてもある程度の脚が使える点はいい。メンバーが結構強かったり、父がカルストンライトオだったり、昨年夏以降1勝もしていない厩舎だったりと、不安要素もあるが、案外やれてもいい。

4R コスモベラエステラ

前走はかなり味のある競馬をした。前半1000メートルが超スローペースであり、見かねた丹内さんが捲っていって先頭へ。その後は12秒台前半が2回、ラストは11.9-11.9-11.9の流れを粘り強く伸びたように、持続力のある脚を使えることが強み。出遅れ癖のある馬だが、もし武史に乗り替わってポンと先行出来たら子の持続力は大いに活きると思う。
直線勝負でスパッとキレるタイプではないように見えるので、なるべく道中は位置を取り気味に惰性で押し切る競馬にできれば勝機もあるのでは。初の左回り、気持ちにスイッチが入りやすく口向きの悪い点もあるそうで、そこは心配。

6R ヴィスパメンテ ☆

キレというより、長く良い脚を使うタイプ。出遅れ癖があり、どうしても後方待機になってしまうため、展開の助けは必要。今回は8頭立てで逃げ馬も不在とかなりのスローが濃厚。1800から2000への距離延長だし、追走が楽になって中団くらいには位置できないか。重い馬場より軽い馬場の方が得意そうなので、晴れ予報は歓迎。十中八九瞬発力勝負になるので、届くような位置取りができるか、直線どれだけ伸びてこれるかだなぁ。

8R ウインルピナス ☆

てっきりこの前に組まれている2000戦に出走するかと思ったら、またマイルみたい。行きたがる面があり、2000だと最後に止まってしまうのではという懸念から騎手・調教師が相談して決めたとのこと。確かに内なるイクスキューズが出てきているところはあるので、2000の出走頭数6頭で絶対にスローになる流れだと掛かりまくって終戦…ということも考えられるから悪くない判断だと思う。1600が合っているかはともかくだけどね。
主だった相手は1勝クラスをそれなりの数字で善戦しているレオンバローズくらいか。2走ボケが無ければ、押し切って不思議はないかも。

9R カンピオーネ

中京コース自体、中京巧者がいるくらい特徴的であることに加えて中京1900は上り坂からのスタートであり、上手い馬とそうでない馬が明確に分かれる。この馬は中京コース自体鳳雛ステークスの1度のみ走っただけで、その際は6着。
ヘニーヒューズ産駒は1800よりも長い距離になると成績を明確に落とすのでここでもちょっとなぁという気持ち。そういえば、ヘニーヒューズ産駒でも2400こなしちゃったセラフィックコールは本当に強いと思う。
近走ずっと出遅れて後方からの競馬になるため、後方になること自体がデメリットになりやすい中京ダートだとさらに苦しい。馬場は軽い方がいいタイプで、土日は晴れ想定なのも嫌だなぁ。ちょっと強気にはなれない。

10R セーヌドゥレーヴ ☆

着実に力をつけてきており、重賞以外では安定感あり。前走は少頭数でスローになりやすい流れの中を、外差し優勢の馬場の恩恵を受けたといっても中団後ろから差し切り勝ち。どちらかというと渋った馬場、タフな馬場で好走している馬で、ローズステークスのように超高速馬場になると適性面で劣る可能性あり。先行しても差しても行けるタイプなので展開に合わせられることは強み。
相手関係はポイントで、牡馬混合戦で入着した馬や、3勝クラスでも安定した成績を残している馬などが出走してきており、牝馬限定の3勝クラスって結構魔境だよねと思い知らされる。これまでも昇級後に勝ち上がるまで何戦か要している馬なので、即勝利のイメージは持ちづらいが、相手なりに好走しそうな気配も。

11R サトミノキラリ 

前走の朝日杯では、外伸びバイアスの中を唯一内から伸びてきた馬で、トラックバイアスを考えれば強い競馬をしていた。ただ、直線ではツムツムが内をロスなく立ち回っていたし、展開自体も差しに向いていたのですごく高い評価はできない。微妙に伸び切れなかったのは、馬場が痛みかけていた部分を走ったことも影響したと思うが、産駒成績的にも1600は長いか。その点、今回1400に戻ることは有利に働く。本来は先行タイプも、朝日杯のようにペースが早くなると若干置かれてしまう。しかし、今回は暴走機関車シュトラウスが出走。そうなると前にいる馬はシュトラウスにつられてしんどくなるのでちょっと後ろになるくらいでいいと思う。あとは他と比べて脚を使えるかどうか。ソンシやクロッカスS組が有力に見えるが…。
最大の不安要素は10年くらい重賞を勝っていない厩舎なんだよなぁ。

12R ライブインステラ

行き脚がつかず、基本的に展開待ちの馬なので前半が早くなりやすい中京ダート1400にコースが替わる点が魅力。2走前は前半が早くなり、最後方待機となってしまったが展開が向いて3着まで伸びた。しかも、中京ダートで一番の悪手である大外ぶん回しをしてあそこまで伸びたのだから展開が向けば一発ある存在であることは確か。ただし、あの時は新人騎手が騎乗しており53kgだったことには注意したい。馬場もどちらかというと軽い方がいいので、恐らく良馬場想定の今週はちょっと届かないんじゃないかな。

3月17日 中山

日曜日は8鞍騎乗予定。

2R メイショウソムリエ

前走は最内枠から良いスタートを切ったが抑えて先行。抑える際に頭をあげるなど、窮屈な競馬をしたくない馬にみえる。外枠なら条件好転か。
それにしても一気に1200への短縮はやりすぎじゃないですかね…2走前の中山1800では普通に良い競馬できていて勝ち上がりも順番待ちな印象だったのでこのレース選択はちょっと疑問。これでマサノヒーロー(前走中山1200で武史が乗って3着)に負けたら恨むぞ蛯名ァ!

3R オメガジェットマン

調べてもマジで何の情報も無い…。母ラブリーマリアはケンタッキーオークスを勝利している。兄弟は2頭いて、1頭は未勝利(父ディープ)、1頭は未出走(父カナロア)。未勝利の方は母がダートの良血だけど父ディープということで芝を走らされて勝ち上がれず引退。
本馬は父ブリックスアンドモルタル。芝ダートどちらもそこそこ走る馬を出しており、父ディープの子よりは確実にダート向き。今回初出走になるが、母の実績を考えると少しは楽しみにしてもいいのかな。

7R ナスノカンゲツ ☆☆

前走はほぼ勝ちのような競馬。しかもかなり速い流れを前で受け続け、最後まで粘りきる強い走りだった。今回は前走より先行馬が少なめの組み合わせになりそうで、前走の位置を取ることができればと勝ちに近づけるはず。

8R タシット ☆

前走は特殊な展開で、3番手以下は瞬発力勝負になる流れ。瞬発力に長けているわけではないので、あの展開では少し厳しい形になってしまった。今回は少頭数でスロー濃厚にみえるが、しまじゅんに戻ったグラニットは恐らく積極策を取るし、前走離した逃げで味をしめたボルタドマールがおり、前走に似た流れになりそう。それについていくか、ついていかないか(前走のスプレモフレイバーのような位置)。個人的には同じ位置にテンノメッセージがいるとキレで負ける可能性が高いと思っているので、ある程度強気に乗って惰性で直線押し切る競馬をする方がベターに思える。

9R マイネルモーント ☆

現級上位のグランディア・デコラシオン・ディオスバリエンテに、下から上がってきたココクレーター、シンティレーション、ワイドアラジンとメンバーが結構強いなというのが第一印象。勿論この馬も負けていないが。
前走は極限のスローペースで負けただけで悲観するものではないし、その前は1頭強い馬がいただけ、その前は不良馬場に泣かされた結果と現級上位の力を持っていることに疑いようはない。前が早くはなりそうにないメンバーなので、青帽か黄色帽を引いてスタート決めて先行できれば勝機はある。中山1800の外枠は先行馬にとって厳しすぎるのでNG。ピンクは嫌だぁ…
ゴルシ産駒のマニアたちが口を揃えて中山1800は鬼門と仰っているのがちょっと不安ですね。

10R オメガシンフォニー

ハンデ戦で恵まれるかと思ったが、OP2着のパウオレと昇級戦のオメガシンフォニーが同斤量なの、なぁぜなぁぜ?おかしいだろ!!
レーススタイルは先行してそのまま押し切りで、前走は前がキツイ流れを先行してドンアミティエをかわしての1着。最後伸びてくれた根性には脱帽。
今回1番の課題になるのは、やはり昇級戦でOP馬の壁に阻まれるやつ…もそうだけど、何より先行馬が多い。しかも快速タイプの逃げ馬も多くて、前走以上に厳しい競馬を強いられそう。期待はしつつも、展開はクロジシジョーとかに向きそうだなぁと嫌な気持ちになるね。ほんまに。

11R ルカランフィースト 

前走は道中の追走具合で、「あっこりゃもうダメやな」って言葉にしたくらいだったけど、直線に向いてからの伸びがマジで別馬のようでおったまげた。手前替えてからの伸びもすごくよく、まったく坂を苦にしていなかった。重馬場の巧拙が出たのかなと思ったけど、あんなに道中苦しそうに走っていて重馬場が得意な訳ないですわ。走った直線は外も外で多少馬場が良かったから最後の脚を繰り出せたのかな?そう考えると、重くなるよりは軽い馬場の方が本領発揮できるよね。
京都2歳では揉まれたことを敗因に挙げており、外目の枠の方が有難い。今週は良馬場想定とはいえ、引き続きAコースで内目の芝が死にかけている(敗因に内の馬場に脚を取られて…内が悪くて…という騎手がかなり増えてきた)ので、馬の特性的にも、トラックバイアス的にも緑帽とかオレンジ帽が欲しいね。
→無事内枠に入り死亡
少頭数で逃げ馬不在ならドスローになるのは明確で、揉まれないよう後ろから運ぶと必然的に展開的に不利になる。かと言って、新馬戦のように先行させようと思っても出足のいい馬が周りにいるので揉まれる可能性大。えー、詰みでは?

12R シャンバラ

2走前は初の中山。道中は後方待機で、4コーナーにかけて進出していったが、直線入るときに戸崎に邪魔をされて1個分外に振られてしまった。直線差を詰めてはいるものの、1・2着馬と最終的に脚色は同じになってしまい差を詰め切ることはできなかった。もしかすると、本質的に2400は長いかもしれない。

総括

3月16日 中京

☆  カチヌキマリコ、ヴィスパメンテ、
            ウインルピナス、セーヌドゥレーヴ

3月17日 中山

☆☆ ナスノカンゲツ
☆  タシット、マイネルモーント


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