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#3 季節は秋

果樹


秋ともなれば草の勢いは落ちるかと思いきゃ、意外にそうでもなく夏程はないにしても草は青々としている。
年中続くかと思われたが、寒気が流れ込んでくるとやっと勢いは落ちてくる。草刈り機の威力がやっと効いてくるのだ。

そんなある日、栗のイガを発見!


上を見上げるとパックリと割れたイガが見える。でも、中身がない。
転んでいったか?と周りを見回してみる。

くり抜かれた殻

1つ見つけた! あ、またあったと拾ってみると中身がキレイにくり抜かれた皮のみ。
???と?が続く。
栗を発見したエリアは、細竹と中くらいの竹の混合エリア。ちょっと奥に行くと盛土になっているエリアがあり、そこにもワンサカ竹が生えている。
とりあえず、伐採をしてみる。草も同時に生えているためススキなども切っていくと・・・・何ですかこれは?

一部、高くなっている場所の壁の下方に横穴が開いている。
タヌキかなんかの穴?
その日はわからなかったが、ご近所の方に聞くとアナグマだということだった。この辺りには、今では結構出るらしい。
私は見た事はないし、ばあちゃんからもそんな話は聞いたことがない。いつの間にこんなになってしまったのか。。。
そういえば、何年か前に父が大好物のスイカを栽培した所、どんなにアミをして防護してもサルや何かの動物が出て、食べられると言っていた。

ばあちゃんちは5本栗の木があり、落ちてくる順番があるようだ。木の種類が違うのかも。。。と思ったら順次、落ちていくのがわかった。
一番最後は、実が大きな丹波栗。


左が丹波         
栗がいっぱい

しかし、その木の下には父が切ったであろう竹が地面に無数にあり、竹の間から草が生え、半分は竹が腐りかけていて足を踏み入れるのもはばかられる程の場所であった。
しかし、大きな栗の実の魅力にはあらがえず、草を除け、竹と竹の間に落ちた栗を探した。
幸い、ご近所の方もその栗は取ろうとは思っていなかったみたいだ。というか、入っていく勇気もなかったことだろう。

田舎の場所ゆえ、他人の家、まして住んでいない土地だけのばあちゃんちには、隣家の人がづかづか入ってくるようで、垣根が低い。
私以上にばあちゃんちの様子をよくご存じであった。
都会と違ってそこが良くもあり、悪くもあり。

そして、冬

冬がやってきた。
心安らかな季節。

ところが、ばあちゃんちに行ってみると地面に異変が起きていた。
ブルトーザーが来た?! 
広い範囲で、ものすごく地面がボコボコになっている。
根っこがしっかりして中々抜けなかった草が、アチコチにひっくり返っている。ある意味ラッキーなのだが、あまりの様子に腰を抜かしそうになった。
すると後方からフイに声を掛けられた。ん?ここは私有地で私しかいないハズなんだけど。。。。。
振り返ると、ご近所のおばさんだった。

最近、父が入院し私が来るようになって、ご近所の人は興味深々みたいだ。
今、私が立っている場所は敷地入り口から20mほど入った場所。そこで後ろから声を掛けられたのだ。びっくりもする。

すると、なぜこんなに地面がボコボコしているの?と言われた。
私もわからないんです。来てみたらこんなになっていて・・・・と答える私。ブルトーザーでも入れたのかと思ったわと言いながら、自分の家に帰っていった。
同じこと考えている! でも、その質問自体、この状態を見ていないとできない質問よね。。
ナントも垣根の低いご近所さんたち!

後日、彼が一緒に来た時、これはイノシシの仕業だねと言われた。
冬本番に向けて、土の中のミミズを食べに畑に出没するらしい。
それにしても本当に力が強い。できたらもう少し深く掘ってくれるといいのだけど!

ボコボコになった地面 草もないほど掘り返された土






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