『さくらの雲*スカアレットの恋』のトリックが面白かった件

個人的に面白いと思ったポイントを書き留める。もちろんネタバレ全開になるので自分で体験したい人は見ないでください








結論から言うと、まんまんと騙された。なぜかというと、「さくレット」の仕掛けは美少女ゲーに慣れば慣れるほど騙されやすいように作られていて、それを分解して深掘りしたいと思います。

信頼できない語り手

まずはこのミステリー/サスペンスでよく使われている手法。
本作も例外ではなく、主人公が本当の気持ちいいをプレイヤーに隠したまま、最終ルートまで明かさなかった
ただひたすら隠すだけではもちろんおもんないんで、ちゃんとゲーム内ヒントを出してくれた。ヒントだけでプレイヤーに真相を気づかせないために、いくつの固定観念を利用した

タイムスリップものの固定観念

本作の主なストーリーは、主人公が2020年から大正時代をタイムスリップして、探偵事務所探偵の一員として2020年の知識を駆使して大正時代の事件を解くという流れ。その手のタイムスリップもの、「主人公は我々プレイヤーと同じ時代から来た」という固定観念が織り込んでいる。実質作中も2020年を明言し、主人公の知識もプレイヤーと大差ない。だが真相は、主人公がいた2020年は令和ではなく、架空年号の架空時代だった。
固定観念があるこそ、真相にたどり着くにが難しい。

美少女ゲームエンディングの固定観念

タイムスリップもののため、ヒロインたちも必然主人公とは異なる時代の人間となる。もし主人公が元の時代に戻ると、ヒロインとは一生会えなくなる。つまり最終的には「ヒロイン」と「帰郷」の二択になる。
美少女ゲームの定番として、基本的に主人公は前者を選ぶ。本作の主人公も例外ではない。あっけなく前者を選んだ。
でも真相は、主人公は最初から「元の未来に帰りたくない」だった。ヒロインが帰らないきっかけでもなんでもなかった。そこもちゃんと固定観念に隠されてた

全体感想

丁寧に伏線を設置してトリックを仕掛けたのが全体的な印象だった。
ただ、トリックを使うまで隠した真相はストーリーにおいてそこまで活かされてないのを感じで少し残念だった
でもトリック自体は自分の盲点を突いたので面白かった

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