藝大職員のツイートとキャンセルカルチャーについて思ったこと

noteの最初の記事がこんなんでいいのか、という気もするが、Twitterから noteに引っ越そうと思った契機として書き残しておこうと思う。

正直、この職員のツイートがどういった点で「不適切」で、どのような「誤解を招く」のか、僕にはまったくわからなかった。目にした時点で「クビになった」ということとセットになっていたので、「クビになるようなツイートであった」という先入観がまずあるから、それを取り除いてあらためて見てみる。

わからん。

アイドル、有名人が自分の所属するところに来る。
ネタとして「職権濫用するぜ!」とツイートする。

僕の感覚では、これは明らかにただのジョークでしかないし、本気で職権濫用するつもりである可能性はほぼゼロだと認識する。本気ならツイートなんかしないでやる。

視点を変えて、アイドル側から考える。たしかに知らないオッサンがプライベートで通う学校で「なんかやる」と言ってたらいい気分はしない。

ファンの視線でも考えてみる。推しが通う学校の職員、羨ましい。そいつが推しの嫌がりそうなツイートをしている。許さん。

というわけで、アイドル本人、ファンの人たちには、不快であると言う理由はあるな、と理解した。

だが、その不快は当該職員の職を奪うことと釣り合うものだろうか?

我が身に置き換えて考えてみると、なにかのジョークをツイートしたがために失職したり、家族に迷惑がかかったりするリスクを考えたら、Twitterなんかやらないほうがいい、という結論に至った。明白なジョークですらこうなら、僕のように政府を批判したり人生哲学を語ったりしていたらいつ何時「誰かを傷つけ」「糾弾される」かわかったもんじゃない。

今回の件は、社会における「傷つける」「迷惑をかける」の閾値が、決定的に自分の感覚と変わってしまっていることに気付かされた。なるほど、これが老害へと続く道か。

まあ所謂キャンセルカルチャー問題なわけだが、これ、抗う意味なさそうだよね。老兵は去るのみ、あとは若い人たちで、が正解なのかもしれないね。

というわけで、歩留も悪いしTwitterからは撤退して、誰も読まないであろうnoteというエコーチェンバーに日記を綴っていくことにする。老害化が加速するのか、好々爺への道がいよいよ開くのか。

ただね、この僕ですらエコーチェンバーに潜る、ってことは…この社会とSNS、言論的にはかなり危機的な状況だと思うよ、とだけは書いて残しておこう。あとで「だから言ったじゃん」と言いたくないからこそ。

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