ジャニ問題と時代の変化

カウアン君が記者会見して潮目が変わったっぽいから、さすがのジャニーズ帝国もどこかで謝罪会見を開くんだろう、それはそれでいいことだ。

しかし、社会のメインストリームから外れ、コア視聴率とやらにも含まれないらしい、TVもすっかり見なくなったオジサンとして、どうにも違和感を感じることがある。

カウアン君は会見の中で「口淫されました」と語ったし、SNSでも「オーラル」などの単語が並び、あたかもそれらが「フェラチオの婉曲表現」みたいになってる。男性が男性をフェラチオするという行為に対する嫌悪感も、老人が子供のという嫌悪感も、いっしょくたにして「婉曲に表現しました」って感じ。

もちろんLGBTへの理解が進み、差別から離れようとすることの表れなのだろうが、なんだろう、そもそもその「嫌悪感」に公共性があるかどうかって観点での意見が言いづらくなってるのではなかろうか。

僕らの世代より上だと、フェラチオ自体が「変態行為」「アブノーマル」に位置付けられていたりもしたのでなおさらそう感じるのかもしれないが、性行為はお互いの合意だけが大事であとは自由な「秘め事」だったし、公の場で「フェラチオ」について語るのは「生々しい」と忌避されるべきことだったように思う。

いつからか「彼氏が喜ぶフェラチオテク」みたいな記事が平然と雑誌に載るようになり、ノーマルな行為として市民権を獲得し、逆にその「特別感」は薄まっていったのかもしれない。「口なら5000円だけど本番は2万円」なんてのも、そういう変化によるものなんだろうな、と。

性を公に語ることの自由化は歓迎すべきことなのかもしれないが、なんかこう情緒がなくなったもんだなあと個人的には思う。だから何が悪いってこともないんだけどね。

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