ヘルスイノベーションスクール(修士2年目)振り返り

お久しぶりです。Ellieです。

あっという間に修士2年目が終わりました(もう4月になっちゃった)。
ちなみに私は3年間の長期履修にしているので、残り1年で卒業予定です。
2年生としての1年間は、授業を履修しながら研究で苦戦しつつ、学会発表などもできて、とても充実した1年でした。

それでは、修士2年目を振り返っていきたいと思います。

あ、その前に一応、私が通っている大学院の紹介です。

神奈川県立保健福祉大学ヘルスイノベーション研究科は、公衆衛生学を学べる社会人大学院です。
授業は基本的に夜間と土曜日に行われ、英語のみでも卒業ができるようになっているため、必修科目はすべて英語、選択科目は日本語の授業もあります。
特徴としては、公衆衛生学基盤科目の5領域に加え、ヘルスイノベーション専門科目や実践・特別研究科目として、最新の医療やヘルスケアに関連した内容やアントレプレナーシップなどを含めて幅広く学べるところです。

春学期

春学期で履修したのは以下の授業です。

月:フィールド調査・研究方法(2コマ)(隔週)English
火:生物統計学実践(2コマ)(後半)English
水:ヘルスケア管理学(2コマ)(前半)Japanese
土:データサイエンス(1コマ)(前半)English

1年目に比べたら、かなーり抑えめにしていました。
というのも、7月に公認心理師試験を受けることにしたので、
そのための勉強時間を確保したかったからです。
(おかげさまで、公認心理士試験には無事合格することができました)

では、簡単に授業のふりかえりをしていきたいと思います。

フィールド調査・研究方法

フィールド調査の研究方法を学びながら、自分がやりたい研究を作ってみよう、という授業です。
フィールド調査といっても、質的研究ではなく、基本的には疫学をベースとした手法を学びました。
自分の考えた研究計画を、クラスメイトや先生に助言をもらいながら、ブラッシュアップしていくプロセスは面白かったです。

ちなみに、残念ながらこの授業を教えてくれていた先生は退職してしまったため、2023年度以降はもうありません。。

生物統計学実践

1年目で習った生物統計学の応用編ということで、研究の中で統計がどのように使われているか理解し、SASを使って解析、結果の解釈などを練習する授業です。
統計が苦手な私にとってはチャレンジングな授業で、頭の中に???を浮かべながらではありましたが、論文を読んで結果を理解する練習にはなりました。

ヘルスケア管理学

ヘルスケアにおけるマネジメントに関する授業です。
今までプレーヤーとしてしか働いたことのない私ですが、病院経営やマーケティングの視点を学ぶことができたのはとても面白かったです。

データサイエンス

統計ソフトStataを使ってデータ分析の手法を学ぶ授業です。
1年目の必修授業のため、まずはデータの使い方を学ぶ基本的なところです。
私はすでに研究でStataを使っていたので、先生の高速英語にもなんとかついていくことができました。笑

秋学期

秋学期で履修したのは以下の授業です。

火:疫学演習(1コマ)English
水:医薬品・医療機器開発(2コマ)(前半)Japanese
木:マーケティング・ストラテジー(2コマ)(後半)English
金:産業保健学(2コマ)(前半)Japanese
  医療経済論文の批評方法論(2コマ)(後半)English
土:アントレプレナーシップⅠ(2コマ)(後半)English

春学期に比べたら多めです。ちなみに産業保健学は聴講にしました。
10月に公衆衛生学会で演題発表、12月に公衆衛生看護学会でワークショップの筆頭をしたため、それらの準備をしながらで、わりとヒイヒイ言ってました。

疫学演習

自分で疫学研究を作り、解析までやってみようという授業です。
リサーチクエスチョンやイントロダクションをしっかり考える練習をしつつ、慣れないRに挑戦し、完全に心が折れました。笑
クラスメイトのバラエティに富んだ研究を聞くのは、とても面白かったです!

医薬品・医療機器開発

タイトル通り、医薬品・医療機器開発についての授業です。
開発業界のことはほとんど無知な私でしたが、今の製薬や医療機器業界の課題、知財戦略、ベンチャー支援、ケーススタディなど、外部講師も豪華でめちゃくちゃ勉強になりました。
おかげで、今まで興味のなかった開発領域にも興味を持てるようになり、私のキャリアチェンジに、かなり大きく影響を与えた授業でもあります。

マーケティング・ストラテジー

マーケティングとコーポレートストラテジーに関する授業です。
マーケティングとは、「人間や社会のニーズを明らかにしてそのニーズを満たすこと」と言われています。
Kotler, P., and Keller, K. L. (2006). Marketing Management (12th ed.). Upper Saddle River, NJ: Prentice Hall.

今までなんとなく「マーケティング」と聞くとものを売るためのテクニック、みたく思っていましたが、対象者のニーズを考えることは、保健師としても普段からやっていることですよね?
マーケティングのための様々な手法を学びつつ、企業戦略の視点や考え方も学ぶことができて、たぶん全部は理解できてないけど、経営者ってこういう視点で考えているんだなというのが少しは理解できました。

産業保健学

今まで産業保健をちゃんと学んだことのない私にとっては、楽しみにしていた授業の一つで、基本のところから最新の研究まで、普段の仕事や生活に関わることもすごーくたくさんあるのだと分かりました。
そして、産業保健が届いていないところに産業保健を届ける必要は、私も以前から感じていたところですが、そのあたりの課題について考えることができたのもよかったです。

医療経済論文の批評方法論

医療経済に関する論文を読み、クリティークする授業です。
課題は重めですが、勉強にはなります。医療経済の復習にはもってこい。
ただこちらの授業も教授が他の大学にうつった関係で、今年度からは開講されていません。

アントレプレナーシップⅠ

こちらも楽しみにしていた授業の一つ。
デザイン思考を使って、解決方法を考えよう!という授業です。
実際にグループでデザイン思考のプロセスを体験できたことは、貴重な経験になりました。
ターゲットの話を掘り下げて聞き、そこからインサイトを導きだしてサービスのアイデアを考えていくことは、普段の仕事にも応用できると思いました。

コンケン大学スタディツアー

2月には、タイのコンケン大学にスタディツアーに行きました。
コンケンにある病院やコミュニティセンターなどを見学することで、タイのヘルスケアシステムを学ぶ5日間でしたが、これは、ただただ、楽しかった!!
参加者がほぼ同期のクラスメイトだったこともあり、完全に卒業旅行でした。笑
タイはヘルスボランティアが地域に密着しており、日本よりもデジタル化が進んでいるところもあり、とても興味深かったです。
詳しい内容は、いつかまとめられたらいいな、、、

まとめ

2年目は、苦手な研究手法を学ぶところと、なじみのない分野を学ぶことを中心に履修していましたが、これがまじでめちゃくちゃ、私の世界を開いてくれた感じがします。

研究は進んだようで全然進んでいないので、これから本腰を入れて頑張りたいと思っているところです。
残り1年、時間を大事にして、更に多くのことを学びつつ、成長していきたいと思っています!

最後まで読んでくださり、ありがとうございました~!